その他
- 2019/11/09
- ギックリ腰~楊中医鍼灸院治療体験談15~
ギックリ腰の治療で大事なのは、身動き取れない状態をまず楽にしてあげることです。
一般的に、腰部が硬直して前屈・後屈の運動制限がある状態ですので、まずは、それを緩和させてあげる手当てが必要になります。
時々聞く話ですが、治療経験の少ない先生や技術的に未熟な先生の所へ鍼治療を受けに行ったら、かえって具合が悪くなってしまったという方がいらっしゃいます。
ひどいときには、起き上がれなくなってしまうこともあるようです。
これは、身動きが取れない状態なのに、無理にうつ伏せの状態にして治療を受けさせたからなのです。
治療のためとはいえ、痛い部分に負担をかけてしまえば、かえって症状がひどくなるのも無理はありません。
ですから、重症なギックリ腰の患者さんの場合はまず、腰の反射区として前腕部に硬結感が出るので、その部位を見つけ出し、鍼を施術してあげます。
鍼をうつと、「ツン」という独特な響きが前腕に感じられます。
その部位にしばらく刺激を与えながら、患者さんに徐々に腰の前屈運動、後屈運動をしてもらいます。すると、身動き取れなかった方が、不思議と動けるようになり、段々と、腰の前屈、後屈運動がスムーズになり、また腰の回旋運動もしやすくなっていかれます。
この時点で、初めて「うつ伏せ」状態になっていただき、患部のお手当て、あるいは、体全体の機能回復をするツボに鍼をうってあげると、腰痛の症状がグッと軽減されます。
この、「反射区に鍼をうつ」方法は、中医学では、「微針療法」といい、中国・台湾では、ギックリ腰、寝違いなどでポピュラーに使われる治療方法です。
また、この「反射区」には色々ありまして、腰の痛む場所によって様々に使い分けたりします。
例えば、ギックリ腰を起こす場合、背骨の正中線上(真ん中あたり)に痛みを発するタイプと、腰の両サイド、或いは片側に発するタイプがありますが、このタイプの違いによって、「反射区」も違ってきます。
背中の真ん中にギックリ腰を起こした場合は、鼻の下にある「人中」というツボに刺激を与え、
両サイドに痛みが出た場合は、眉毛の内側の所にある「攅竹」というツボ、或いは膝裏の「委中」というツボに刺激を与えてあげると劇的に痛みが軽減されます。
これらのツボは、腰から遠いところにありますが、腰と深い繋がりがあり、刺激を与えてあげるとスムーズにしてあげられることが出来るのです。
吉祥寺 中医学に基づく ギックリ腰
鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院
- 2019/11/10
- 便秘~楊中医鍼灸院治療体験談16~
東京都武蔵野市在住 A.Sさん(59歳 女性)
下剤を飲むと便通はあるが、お腹が痛くなったり、少量ずつ何回も出て困っていたそうで、
ご友人の紹介で受診されました。
A.Sさんは、ここ2年ほど便秘で苦しんでいて、いろいろな市販の下剤を服用していたそうです。
しかし、なかなか便秘が改善されず、下剤を服用すれば排便には至るのですが、腹痛が起きたり、また何度もトイレへ行きたくなったり、或いは急に便意をもよおし、外出時に困ってしまうことがしばしあったそうです。
そのため、なんとかしてこの便秘を改善したいと、当院に治療を受けに来られました。
A.Sさんは、顔色が青白く、手足が冷えて、肌も乾燥気味、便は常にコロコロして硬いということでした。
また、食欲もあまりなく、疲れやすいということでした。
このような、体が冷えやすい方や、胃腸が弱く食欲がない方が下剤を服用すると、腹痛を起こしたり、何回も便意をもよおしたり、排便の量が少なくスッキリしないという症状が起こりやすいのです。
また、このような方は、下剤を使うことにより、かえって胃腸を冷やしてしまい、結果として便通を整える機能が弱くなることが多いです。
こうして、便秘を改善するはずが、かえって悪循環を繰り返すことになってしまっていたというわけです。
そこで、A.Sさんには、胃腸の機能を整え、食欲が出て、食べたものが吸収されやすくなるよう、体の活力エネルギーが活発になる治療をいたしました。
また、体の冷えも改善されるように体調を整え、便秘の症状を少しずつ改善していきました。
これらの目的に沿った治療を週2回のペースで10回くらい行なっていくうちに、段々と腹痛もなくなり、体の冷えもとれていきました。
その結果、便も硬くならず、スムーズに排便が出来るようになり、下剤を服用しなくても済むようになりました。
大切なのは、便秘を起こす原因を追究して、改善することなのです。
便秘だからといって短絡的に下剤を飲んで、お腹を下せば良いわけではないのです。
また、治療も集中的に進めていくことが結果として早く治っていくことに繋がります。
治療期間をあまり長くおかないことも症状の改善には必要です。
便秘の治療だけではありませんが、鍼灸治療は刺激療法ですので、1回1回の刺激を体に蓄えていくことが大事です。
10回の治療を1か月そこそこで受けてしまえば、それだけ結果が早く出ますが、10回の治療をダラダラと長期間で受けても、結果は出づらくなります。
ですから、当院としては、どんな病や症状でも、治療を無駄にしないためにも、なるべく間隔を空け過ぎずに、治療を受けてほしいと思っております。
吉祥寺 中医学に基づく 便秘
鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院
- 2019/11/12
- 花粉症(アレルギー性鼻炎)~楊中医鍼灸院治療体験談17~
40歳 男性 会社経営
30代になってから、毎年春先になると、くしゃみ・鼻水を繰り返しておられたそうです。
それでも、最初の数年は症状的には軽かったそうで、売薬を服用することで治まっていました。
しかし、段々とそれも効かなくなり、耳鼻咽喉科を受診。
薬をもらって服用されていたのですが、とうとうそれも効いたり効かなかったりになってしまったということでした。
当院へは、過去に当院の治療で症状が改善された方に紹介され、受診されました。
お話を詳しく聞いてみると、ここ数年症状が徐々に悪化し、鼻水が一年中続くような感じになったということでした。
また、毎年2月~5月くらいにかけての症状が一番ひどく、鼻をかんでも鼻水が止まらず、体を冷やしたり、冷たい風などに当たったりすると、余計にひどくなり、水様状の鼻水が流れ出る感じだということでした。
睡眠不足や仕事が忙しくて疲れたりすると、やはり症状が悪化しやすい傾向にあるということでした。
舌を診ると、色は淡紫でボテッとふくらみ、舌の上に水がコーティングされている様な状態でした。
脈を診たところ、力が弱く遅かったので、この方の花粉症は、風寒陽虚タイプと診断いたしました。
そこで、体を温める力を蓄えていく治療と、毛孔を引き締めていくお手当てを行ないました。
この方の場合は、体を温めていく力が年々弱くなることによって、体内にある水分代謝能力が低下し、水分を気化する力が衰えたため、水様状の鼻水が止まらなくなったと考えられました。
ですから、舌の色が淡紫で、ボテッとふくらんでいたのです。
それと、毛孔を引き締める力が弱いために、冷たい風に当たることで症状がさらに悪化しいたのでしょう。
だいたい週2回のペースで、20回ほどお手当てを行なったところ、段々と体も元気になり、疲れも生じなくなっていきました。
舌の色も、赤みが出てきて、鼻水も水様状の鼻が出なくなりました。
なるべく体を冷やさないよう注意していただき、体を温めるツボにホカロンを貼るよう、ツボの位置をお伝えしました。
この方は、その後2~3年間、早め早めのお手当てをして予防治療を受けましたので、今では、花粉症の症状はほとんど起こらなくなりました。
吉祥寺 中医学に基づく 花粉症
鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院
- 2019/11/13
- 坐骨神経痛~楊中医鍼灸院治療体験談18~
Y.Tさんは、20〇〇年5月初旬に、当院を受診されました。
症状は、半年前から、右側腰部の張りと右側臀部に鈍痛を感じていたそうです。
整形外科を受診しましたが、骨に異常はなく、坐骨神経痛でしょうと言われました。
冷湿布を投与され、1か月ちょっと冷湿布を貼ったり、痛み止めを服用したりしていましたが、症状が変わらず、不安になったため当院を受診されたそうです。
腰は前屈しづらく、痛みが臀部に出やすいということでした。腰を前屈しづらい場合は、腰背部の筋肉が張っているケースが多いです。
さらに、当院で細かく問診したところ、普段の生活の中で、接待などでアルコールを多量に呑まれることがあり、また、体が冷えやすく下痢を起こしやすい体質であることがわかりました。
治療には、腰臀部をほぐす手当てと、体を温める治療が必要でした。
ただ単に、痛みを抑えるだけの鎮痛薬や、体を冷やす冷湿布が効かなかったのはそのためだったと考えられます。
中医学的な診察では、舌の色が淡く、紫色、舌の上に水分が多くありました。
これは、体内の水分が、冷えによって気化(蒸発)されない状態を意味します。
また、体内に余計な水分があるため、下痢によって水分を出そうとしているのです。
体が冷えているために、体温を逃さないようにしようと、体がいつも引き締まった状態となり、
Y.Tさんの筋肉は硬直しやすくなり、結果的に坐骨神経を圧迫して痛みが続いてしまったのです。
治療は、腰臀部の筋肉をほぐすツボと、体を温めて下痢の症状を改善するツボと、鎮痛効果を出させるツボを処方しました。
最初のうちは、週2回のペースで来ていただき、6回目の治療後くらいから、体が温まるようになり、下痢も緩和していきました。
それとともに、腰臀部の筋肉の張りもほぐれ、前屈姿勢も取りやすくなり、臀部の鈍痛も緩和されていきました。
- 2019/12/21
- メニエール病~楊中医鍼灸院治療体験談19~
東京都三鷹市在住 47歳女性
数ヵ月前、朝起きて立ち上がった時に、急に天井がグルグルと回るような、激しい眩暈に襲われたそうです。
耳鼻科でメニエール病と診断を受け、治療を受けたのですが、一向に症状が改善されず、発作もたびたび起こったそうです。
発作は、回転性の眩暈のほかに、耳鳴りも伴うようになり、知人の紹介で、当院に受診されました。
まず、問診で生活習慣や、どの様な体質や症状があるかを把握しました。
・冷えやすい
・疲れやすい
・疲れや寝不足があったりすると発作が起こりやすい
・常に腰が痛い
・尿が近い
・耳鳴りは「キーン」という高い音ではなく、「ジー」という虫の鳴くような低い音
・ここ数ヵ月、生理周期が不安定
脈診をすると
→遅く沈んでいる
舌診をすると
→やや淡紫色で、ボテッとした形をしている
以上のことから、中医学的に考えると、
「腎」の働きが低下しており、そのために、「体を温める力」が不足している状態です。
中医学では、この状態を「腎陽虚」と呼びます。
治療は、「温補腎陽」といって、「腎」の働きを補い、「体を温める力」も補充していけるように、ツボを刺激していきます。
この方には、5か月程、通院して頂きました。
最初の1か月は週2回位のペースで治療に来ていただき、ある程度、症状が緩和してきた段階で、週1回のペースで治療を行ないました。
だいたい4か月目位には、体が温まり、腰の痛みや怠さも抜け、眩暈感がなくなり、症状は安定してきました。
念のために、その後、もう1か月継続して治療を受けていただき、完治いたしました。
上記は、あくまで治療の一例であります。
西洋医学的に治療をしても、症状が治まらないとお悩みの方は、一度当院までご相談ください。
下記のページもご参照ください。
当院について
https://www.dokutoruyo.com/about/
よくある質問
https://www.dokutoruyo.com/faq/
吉祥寺 中医学に基づく メニエール病 治療
鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院
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