コラム

2019/10/09
アトピー性皮膚炎~楊中医鍼灸院治療体験談5~

東京都国分寺市在住H.Yさん

 

H.Yさんは、アトピー性皮膚炎に長年悩まされ続け、さまざまな西洋医学的なアプローチから治療を受けてこられた方です。

しかし、症状はなかなか改善されず、痒みで夜も眠れないほどでした。

 

特に夏場は、発汗により皮膚が赤くなり、痒みが増す。それがストレスとなり、また痒みが増していく。その繰り返しで苦しんで、どうにかしてその苦しみから脱したい、と、友人のご紹介で当院に来院されました。

 

当院ではまず、問診をしながら、今この方がどの様なタイプのアトピーであるかを振り分けました。

 

H.Yさんは、皮膚が乾燥しやすく、粉が吹いた状態になりやすい肌でした。そして、皮膚には所々に赤黒い部分がありました。また、皮膚をかいた後には、滲出液(膿のような液体状のモノ)は出ないということでした。

 

このタイプは、基本的には肌を潤す成分「血」が不足し、かつ「血」の流れが良くない状態と判断いたしました。

 

 

肌を潤す「血」の力が弱いので乾燥肌になってしまうのです。所々、皮膚の表面が赤黒くなっているのは、「瘀血」といって、「血」の流れが停滞している状態なのです。

 

また、痒みが増すと、体にとって大きなストレスとなります。そのストレスは、体の熱量を増幅し、さらにその熱で痒みが増してしまうのです。

 

このような状態では、痒みを抑える薬を塗っても一時的に良くなるだけで、元々の原因を改善しなければなかなか快方へと向かっていきません。

 

そこで、当院では、「血」を増させる治療と、「血」の流れを改善する「活血化瘀」という治療を行ないました。

 

治療を重ねるうちに、H.Yさんの症状は段々と改善され、今では乾燥肌もなくなり、粉吹き状態になることもなくなりました。

 

また、痒みもあまりないのでストレスも緩和され、夜もよく眠れるようになったそうです。ご本人曰く、「今までは疲れやすく、やる気も起きなかったけれど、最近は、体も疲れなくなってきました。」ということでした。

 

H.Yさんは現在も予防養生のために定期的に通院しております。

ちなみに、この方は喘息の症状もお持ちでした。毎年秋口になると発作が出ていましたが、今年はそれも出ていないそうです。

アトピー性皮膚炎への治療にくわえて、喘息へのアプローチも同時に行なっていた効果が出たようです。

 

アトピー性皮膚炎と喘息は病名が異なるのにどういうことなのだろうか、と不思議に思われるかもしれませんが、そこには中医学独特の考え方があるのです。

つまり、異なる病名(診断名)であっても、その根本的な原因が同じであれば、同時に治療することが可能なのです。

従って、H.Yさんのように、アトピー性皮膚炎と喘息の併発でも、根本的な原因が同じである場合は、同時に治療することで改善が見られてくるのです。

 

 

アトピー性皮膚炎の治療に関しては、症状の度合いにもよりますが、半年から一年ほどはかかると思います。

根気よく治療を行なっていけば、H.Yさんのようにきっと良い結果が出ることと思います。

 

 

当院を受診されるアトピー性皮膚炎の患者様の多くは、皮膚が炎症を起こして赤くなり、お肌も乾燥する、いわゆる「乾燥肌」で、「皮膚の色が赤黒くなる」という方です。

その次に多く受診されるのが、中医学では、「血熱タイプ」といわれる患者様です。

症状は、皮膚の炎症が強く、真っ赤になり、お肌も乾燥し、かくと出血したり、滲出液が出たりします。これは体内に熱がこもって、新陳代謝が低下している状態なのです。

 

「血熱タイプ」は、吸玉(カッピング)を使い、体内にこもった熱を抜き取ってあげる治療をすることで症状が改善されやすくなります。

こもった熱を毛穴から外に出すことで、ステロイド剤のような皮膚の炎症を抑える対症療法とは異なった治療が行なえますし、体質改善にもつながります。

もちろん、吸玉(カッピング)だけでなく、鍼治療も併用する必要があります。

吸玉(カッピング)に関して詳しく知りたい方は気軽にご相談ください。

 

 

当院の吸玉(カッピング)について↓

https://www.dokutoruyo.com/about/#a6

 

 

当院のアトピー性皮膚炎の治療に関して↓

https://www.dokutoruyo.com/atopy/

 

 

吉祥寺 中医学に基づく アトピー性皮膚炎

鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院

 

2019/10/15
不妊症~楊中医鍼灸院治療体験談6~

東京都田無市在住Y.Sさん

 

Y.Sさんは、西洋医学の検査を受けてどこにも問題がなかったのですが、月経の量も少なく、体も冷えやすく、以前に2度、流産を経験されていました。その後、妊娠できなくなり、体も非常に疲れやすく、冷えると軟便にもなりやすかったそうです。

 

舌の色を見ると、淡紫で肥大していました。これは、中医学では「冷えて疲れやすい」状態を意味します。

脈診をしてみると、脈も遅く、脈に力がありませんでした。

 

 

問診・舌診・脈診などを総合的に分析した結果、Y.Sさんは「腎陽不足・陰血不足」であると考えられました。

これは、体を温める力と、体に血液を充分に行き渡らせる力が不足している状態を意味します。

 

ですから、軟便になったり、月経量が少なくなったりしていたのであります。

 

このようなタイプの方は、子宮内膜がうすい傾向にあります。

内膜がうすいと、精子が着床しづらくなってしまい、不妊症の要因になりやすいのです。

「お布団」に例えると、内膜がうすいということは「せんべい布団」状態になってしまっているということ。

そのために、精子をふんわりとキャッチすることができなくなってしまうのです。

 

そこで、当院ではY.Sさんに、体を温める治療と、血液の流れをスムーズにさせる治療を重点において行ないました。

 

Y.Sさんは治療を継続することによって、冷えの症状も減少し、月経量も増加いたしました。

その結果、婦人科で検査をしたところ、もとは0.5㎜しかなかった内膜が、1.2㎜になっていました。

そして、Y.Sさんは、3ヵ月後に妊娠をされ、無事に出産を終えることができました。

 

Y.Sさんは、治療の効果がスムーズに出た結果と言えますが、同じような症状の方でしたら、期間の差は出るものの、根気強い治療により妊娠に近づけると考えております。

 

基本的には、体質改善には、半年~2年くらいかかると思ってください。

個人差がありますが、一般的には1年前後かかることが多いです。

この点を理解した上で、鍼灸治療を受けるようにしてくださいませ。

 

 

 

 

 

 

当院の不妊症の治療に関しては下記を参考にしてください。

https://www.dokutoruyo.com/woman/

 

 

当院のコラムには不妊症に関係することも記載されております。下記を参考にしてみてください。

コラム『不妊症や月経に関するコラム一覧 2019年夏』

https://www.dokutoruyo.com/column/cate2/20191002-1561/

 

 

中医学(東洋医学)による体質無料相談も行っております。詳しくは下記を参考にしてみて下さい。

https://www.dokutoruyo.com/column/cate6/20190828-1327/

 

 

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吉祥寺 中医学に基づく 不妊治療

鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院

2019/10/16
突発性難聴~楊中医鍼灸院治療体験談7~

東京都三鷹市在住T.Sさん

 

 

 

35歳男性。

 

この方の仕事は、勤務時間が不規則で、常に緊張感を保たなければならない業務についていらっしゃいます。

そのため、なかなか気を抜くことができず、お酒で緊張を解きほぐすことが多かったそうです。

 

突発性難聴を発症する前には、「キーン」という高い音の耳鳴りが時々鳴っていたそうです。

また、いつも首筋は脹って、上半身はほてる感じが強かったそうです。

 

中医学の考え方では、T.Sさんの場合、「肝」の「気」のうっ滞が原因と考えられます。

「肝」とは、体のいろいろな機能をのびやかに働かせる役目があります。

さらに「肝」は、全身の「血」の流量を調節します。

 

T.Sさんの状態は、本来のびやかな性質だった「肝」の「気」が、ストレスによって渋滞を起こしてしまっているのです。

この状態が長期化すると、「肝」と関係が深い「胆」にも影響を及ぼしてしまいます。

「胆」の「気」の流れのルートは、耳の周りをめぐっており、そこで「気」の流れに渋滞が起きてしまうと、突発性難聴という病気になると考えられています。

 

難聴だけでなく、耳の周りが脹ってくる症状も現れるのは、こうした理由からなのです。

 

そして、見逃してはいけないのが、発症前に頻繁に出ていた「キーン」という高音の耳鳴りです。

これは、体の悲鳴、いわゆる注意信号が出ていたことを意味します。

 

一般の方では、そう捉えることが難しいとは思いますが、このような体の小さな叫びに気を配ることがもっとも大切なことなのです。

西洋医学においても数値に出ない以上、この点を重視することがあまりありません。

 

しかし、中医学の考えに基づいてみると、このような耳鳴りはストレスがたまって、体も疲れがピークに達していることを意味します。

この状態を放置することで、ある日突然難聴になってしまうケースが多いのです。

 

 

次に治療方法についてお話したいと思います。

 

まず、うっ滞した「気」の流れをスムーズに流れるように「疏肝理気」というお手当てを行ないます。

これは、滞った「気」の巡りを良くする治療です。

 

具体的には、耳の周りの「気」の流れをなめらかになるように通してあげます。

もちろん、局所にも鍼をしますが、手や足のツボも使って全体的に「気」が巡るようにしていきます。

 

くわえて、心身がリラックスできるツボにも刺激を与え、精神安定をはかる治療も行っていきます。

そして、予防養生のために元気回復のツボにも鍼をします。

 

T.Sさんは、中医学というものへの信頼感が厚く、とても協力的に治療を受けてくださいました。

ご本人も中国から漢方薬をご自身で取り寄せて服用してらっしゃったので、より良い結果が早く出ることになりました。

 

週2~3回のペースで治療を受けていただき、5回目位から耳の周りの脹った感じがなくなってきました。

 

10回目位には、低音の聴力が普通に戻り、15回目位には、高音の聴力も改善されてきました。

 

20回目位には、高音・低音、ともに聴力は普通になりました。

 

25回目位には、耳鳴りもほとんど気にならない程に回復されました。

 

また、以前は疲れると耳鳴りもひどくなっていたそうですが、現在では、そのようなこともなくなってきたということです。

 

そして、聴力が天候によって左右されることもなくなったそうです。

 

この方の場合、治療期間はだいたい2か月ほどでした。

 

突発性難聴に関しては、約2~3ヵ月の治療期間が最低でも必要となります。

 

実際の治療回数ですと、20~30回位を目安にしていただけると、良い結果が生じるかと思います。

何より、早期の治療が一番大切になります。

 

なお、これはあくまで目安でありまして、治療というものは「100%絶対」と言いきれるものではございません。発症されるまでその方が置かれていた環境、精神状態、経過の長さ、今現在の状況などにより効果や期間に個人差がでることは予めご理解頂きたいと思います。

 

 

 

当院の突発性難聴の治療に関して↓

https://www.dokutoruyo.com/nancyo/

 

 

吉祥寺 中医学に基づく 突発性難聴

鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院

 

2019/10/22
逆子治療①~楊中医鍼灸院治療体験談8~

逆子治療に関しての体験談をお伝えする前に、今回は、逆子治療を行なうのに良い時期をお話ししたいと思います。

 

 

逆子とは、胎位の不正を意味します。

妊婦自身には、自覚症状がありませんので、だいたいが検診によって発覚します。

一般的には、経産婦に発生するケースが多いようです。

あるいは、腹壁がゆるい方も発生しやすいようです。

 

 

鍼灸治療を受けるのにベストなタイミングは、だいたい妊娠27週~30週です。

28週~29週は胎児自体がまだ小さいので、妊婦さんに特定のツボを鍼灸刺激してあげると、反応の良い方であれば1回で胎児の胎動を感じられます。

 

当院の臨床経験では、このような場合、平均で2~5回の治療で胎児の胎位が戻ります。

逆に、30週を越えてしまいますと、胎児が成長してしまうので、刺激を与えても胎動しづらくなってきますし、胎位が戻る確率も低下してしまいます。

 

 

また、早めの26~27週でお手当てをすると胎児が小さいので、まら逆子に戻ってしまう可能性もあります。

そして、胎位が戻らず帝王切開になってしまうことがあるのです。

 

なるべくなら、自然分娩が良いと考えております。

したがって、鍼灸治療を受けるのであれば、妊娠28~30週の間に受けることをオススメいたします。

 

逆子で悩まれていて、逆子体操などで胎位が正常に戻らない場合は、一度鍼灸を検討してみてください。

 

 

吉祥寺 中医学に基づく 逆子治療

鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院

2019/10/23
逆子治療②~楊中医鍼灸院治療体験談9~

逆子治療に一番良い時期は、28~30週くらいとされています。

なぜなら、28~30週というのは、胎児がまだ成長段階で大きくないため、逆子矯正がしやすいのです。

しかし、30週を越えていても逆子治療を受けることは可能です。

人によって胎児の成長がゆっくりの方もいます。胎児の重さが2500g以下で、羊水に容量があれば、多少困難ではありますが、鍼灸による逆子治療を試してみる価値があります。

 

当院では過去に36週目の逆子矯正を成功させた例があります。

ただし、35週を越えての逆子治療は、胎児の体重が2500g以上ある場合や、羊水量と母体の骨盤の大小によっては、難しくなります。

 

人によって胎児の成長が違うため、鍼灸刺激を母体に行なうと、胎児の激しい胎動(正常位に戻ろうとしている動作)が起こり、気分を悪くしてしまう方もいます。

それは、激しい胎動により、胃などの内臓を押し上げてしまうからです。

 

治療を受けているときはあまり胎動がなく、家に戻ってから胎動が始まる方もいます。

反応はまちまちですが、治療中に胎動があることの方が多いようです。

 

鍼灸刺激により、子宮の方が収縮運動を起こす場合もあります。それにより、多少下腹部に不快感を覚える方もいます。

しかし、その症状が胎児に影響を及ぼすことは、当院の過去の臨床経験から言って、まずないと思います。

 

 

当院が逆子治療をオススメするのは、お産はなるべく自然分娩で行なって欲しいと思っているからです。

 

中医学では、腹部の正中線には色々な生命エネルギーを蓄えているツボがある、と考えられています。

また、「へその緒」は、胎児に栄養素を供給しているという意味で非常に大事に部分です。

 

しかし、帝王切開で、その部分を切開してしまうということは、生命エネルギーの消耗につながると考えているのです。

 

お産は、新しい生命を産むということで、ただでさえ、母体自身にもかなり負担がかかる一大イベントです。

 

母親は、産んだら終わりではなく、産後に育児にも体力がいるのです。

 

当院は、決して帝王切開が良くないと申しているのではありません。しかし、行わなくても済むのならば、行わないほうが良いのではないかと思うのです。

 

 

34週目で逆子治療を受けに当院を受診された方のお話をしたいと思います。

 

この方は、産婦人科で帝王切開が必要だと診断されたのですが、「帝王切開は嫌だ。できるだけ最後まで自然分娩で。」という思いがあったため、色々と探し、当院を受診されました。

 

中医学的にタイプ別の治療を行ないました。この方は、「気」が不足しているタイプでしたので、「気」を補う治療をして、結果、良い反応がありました。(36週目で自然分娩)

また、この方は当院の治療だけでなく、家庭でのお灸を継続していただきました。ツボは当院に治療に来た際にお伝えした場所に行なっていただきました。

 

このように、「どうしても帝王切開は嫌だ」とお考えの方は、この方のように鍼灸治療を選択してみるのも一つの方法かと思います。

必ずしも、鍼灸だけで対応ができるとは言えませんが、できるだけ自然分娩をしたいという方は、諦めずに試してみるのも良いのではないでしょうか。

 

 

 

吉祥寺 中医学に基づく 逆子治療

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