コラム

2019/03/11
【内科疾患】発熱1~西洋医学編

今回のテーマは発熱です。皆さんも何度かは経験があると思います。発熱という症状はとても軽い場合もありますし、重大な疾患のサインだったりもします。

ところが、こんなにも身近な症状であるのに意外と詳しく知っておられる方は少ないのではないでしょうか?今回はそんな発熱について紹介したいと思います。

では、まずは西洋医学の観点から見てみましょう。

 

 

★★西洋医学から見た発熱★★

発熱とは、「体温調節中枢に異常があり、平常時以上に体温が上昇すること」と定義されております。体温調節中枢については後述いたしますので、とりあえず今は脳にある体温調節を行う部位 と理解しておいてください。では平常時体温とはいったい何℃なのでしょうか?健康人の平常時体温(腋下計測)は36~37℃と言われております。ですから、通 常では37℃以上を「発熱」と言います。因みに、36℃未満を低体温と言います。

ところで、皆さんは何処で体温を計測しますか?

口・わきの下・お尻(直腸内)などがありますが、本来、体温とは体内の温度のことですから、外界の温度の影響を受けない場所がベストなのです。その観点から言えばお尻(直腸内)が正確な体温計測が出来る部位 になります。

しかし、実際はわきの下で計っておられる方が一番多いのではないでしょうか。ですから今から体温についてはわきの下で計測した数値で説明いたします。(先程、紹介した平常時体温もわきの下で計測したものです。)

因みに、わきの下は、お尻(直腸内)に比べると0.6~1℃、口の中に比べると、0.2~0.5℃程低いと言われております。ですから、口で計測した場合では、37.3℃・お尻では37.6℃以上を発熱といいます。

せっかくですから体温の話をもう少しだけいたしましょう。通常体温は日内変動と言って一日のなかでも変化しており、AM2~4時ごろ最低になりPM2~6時に最高となります。

又、女性は月経周期によって1℃以上体温が上がる場合がありますし、大部分の子供は大人より体温は高く、1日の体温変化も大きくなります。因みに子供は軽度のウイルス感染でも高熱を出すことがありますが、このようなことで脳が直接損傷を受けることはありません。

 

 

☆体温調節のしくみ☆

さて、「発熱」の説明に入る前に、先ず健康な人の体温調節の仕組みを説明します。

ところで、何故体温調節が必要なのでしょうか?

その理由は幾つかありますが、先ず考えられるのは、体内の機能が外気温からの影響を受けずに効率よく作用できる適温を維持するためです。

例えば我々人間は南極の極寒の地でも、中近東の灼熱の地でも暮らしております。両地の温度差は60℃を軽く越えるでしょう。しかし、そこに住んでいる人達の体温の差はそれほどではありません。また、日本でも冬と夏の温度差に比べ、体温の差はそれほどではありません。これは、外気温に関係なく体内は適温に調節されているからなのです。

ではどの様にして体温調整をしているのか簡単に説明します。

 

 

◎産熱と放熱◎

体温を一定に保つ為には、体内で熱を生む「産熱」と体外に熱を出す「放熱」によって行われます。

外気温が下がれば、体温が下がらないように「産熱」が起こり、外気温が高くなれば、体温の上昇を抑えるために「放熱」がおこります。

 

○低温時・・・『産熱』

産熱は内臓や筋肉の代謝が亢進し、酸素が燃焼されて起こります。

例えば、寒い時にふるえが起こりますが、これは筋肉を動かすことにより「産熱」が起こっているのです。又、皮膚にある「立毛筋(りつもうきん)」という筋肉が収縮することにより毛穴や汗腺を閉じて放熱を防ぎます。このときに起こるのが鳥肌や立毛です。更に、皮膚の血管が収縮することにより皮膚の血流量 を減らすことで放熱を防いでもいます。ですから、寒いと顔の表面の血流が減り顔色が青白くなるのです。

 

○高温時・・・『放熱』

皮膚・肺・尿・便・は放熱の作用があります。

熱いと毛穴が開いて放熱が起こります。又、発汗も起きます。発汗すると皮膚が汗で濡れます。次に汗が蒸発する時に体の熱も奪去ってくれます。これは夏によくやる「打ち水」と同じ原理です。因みに、汗をかかない動物などでは自分の体を舐めることにより発汗したのと同じ状態をつくりだしています。又、皮膚血管の拡張が起こり、放熱が促進されます。このため熱いと顔が赤くなるのです。他には、産熱量 の減少のために、食欲不振・運動量の低下が起こります。

 

「産熱」と「放熱」のバランスが上手にとれて体温は適温に保たれます。

これらの反応は我々が意識して起こしているものではありません。無意識のうちに自律神経が行っております。

次は、その仕組みを簡単に説明します。

 

◎体温調節中枢と温冷受容器◎

さて、「産熱」や「放熱」は意識とは関係なく自律神経によって行われているのですが、これらの反応はそれぞれの部位 が自発的に行っているのではなく、脳からの指令によって行われています。脳の中には視床下部(ししょうかぶ)といわれる部位 があり、そこに「体温調節中枢」があります。この体温調節中枢というのが体温調節の司令塔になります。それに対して皮膚には外気温を感知する、温受容器と冷受容器があります。体温調節は、司令塔である体温調節中枢や、外気温を感知する温受容器と冷受容器、体温調節中枢からの命令を受けて、実際に産熱や放熱をする筋や血管といった効果 器と、それらを繋ぐ神経によって行なわれています。

 

◎体温調整の流れ◎

次に体温調節の流れをまとめてみます。

○外気温の低下

1.冷受容器が外気温の低下を感知して体温調節中枢に伝えます。

2.体温調節中枢は

a:

ホルモン系を通じて内蔵や筋肉へ代謝を亢進させ産熱の指示をします。

b:

自立神経を通じて皮膚の血管へ血管を収縮して放熱を抑えるように指示をします。

c:

体性神経を通じて筋肉をふるえさせ産熱の亢進を指示します。

 

○外気温の上昇

1.温受容器が外気温上昇を感知して体温調節中枢に伝えます。

2.体温調節中枢は

a:

自律神経を通じて汗腺へ発汗による放熱の亢進を指示します。

b:

自律神経を通じて皮膚血管へ血管拡張による放熱の亢進を指示します。

以上が体温調節の仕組みです。次に発熱の仕組みを説明します。

 

 

☆発熱の仕組み☆

体温調節の司令塔は視床下部にある体温調節中枢でした。体温調節中枢は「産熱」と「放熱」という手段を使って体温を通 常体温である36℃~37℃の間で一定に保っているわけです。この一定した数値(36℃~37℃)のことを設定値とか、セットポイントといいます。

イメージ的にはエアコンを思い浮かべて下さい。皆さんは快適に過ごせる室温をエアコンに設定し、エアコンはその室温が一定に維持するように働きます。つまり皆さんがエアコンに設定した温度が体温調節中枢のセットポイント(36℃~37℃)に当たるわけです。そしてエアコンが室温を一定に保つのと同じように、体温調節中枢は「産熱」と「放熱」という手段で体温をセットポイントと同じ温度に保つわけです。

ところが、何らかの病的な理由でこのセットポイントが正常値より高くずれてしまうことがあります。すると体はその反応として「産熱」を起こしセットされた高い値に体温を合わせてしまうのです。この状態を『発熱』といいます。つまり、発熱とは、セットポイントが通 常より高い値にセットされてしまう事によって起こるのです。

この発熱を起こす物質を「発熱物質」といいます。発熱物質は体外からやってくる細菌やウイルスといった外因性発熱物質と、外因性発熱物質に刺激され体内で産生される内因性発熱物質があります。発熱物質は外気温に関係なく視床下部の体温調節中枢へ作用して、産熱作用を高め放熱作用の抑制をします。そのため、発熱時には、ふるえ・悪寒・皮膚血管の収縮がおこります。次に、発熱の原因が取り除かれると亢進していた産熱機能はおさまり、放熱機能が高まります。これにより通 常は発汗が起こり体温は元に戻ります。

 

 

☆うつ熱☆

「発熱」に対して、「うつ熱」というタイプがあります。

これは熱放散より熱産生が多くなったり、環境から受ける熱が異常に大きくなって体温が上昇する場合を言います。

うつ熱は直射日光の下や、高温・多湿・無風・の条件下で激しい作業や運動をした際に、産熱が著しく増え放熱がそれに追いつかない状況の時に起こります。

発熱と違い、この場合のセットポイントは正常です。

 

アスピリンなどは、上昇しているセットポイントを正常に戻す作用をしますので、解熱剤としてよく用いられますが、うつ熱のセットポイントは正常ですので、解熱剤の効果 はありません。

ですから、夏場によく耳にする「熱中症」はうつ熱ですので、解熱剤は効きません。

熱中症は、熱痙攣(手足の痙攣・筋肉痛)→熱疲労(倦怠感・嘔吐)→熱射病(意識障害)の順に重くなります。 熱射病では体温調節中枢が障害を受け、発汗や皮膚血管拡張といった放熱作用も低下してしまい体温は40℃を超えることもあります。

先程も述べましたが、これらは解熱剤は効きませんので、冷たい水で体を拭いて体温を下げます。

 

☆発熱の原因となる疾患☆

1.

感染症:細菌・ウイルス・リケッチャ・スピロヘータ・真菌・原虫・などの感染によります。

2.

腫瘍:組織破壊によるものと、しばし、感染症の併発によるものによります。

3.

膠原病:全身エリトマトーデス・皮膚筋炎・結節性多発動脈炎・リウマチ熱などによります。

4.

代謝異常:甲状腺機能亢進症・貧血・妊娠などによります。

5.

アレルギー:薬物アレルギー・不適合輸血・血清病などによります。

6.

吸収熱:大量出血後などによります。

7.

組織障害:心筋梗塞・肺梗塞・外傷などによります。

8.

体温調節中枢の障害:脳出血・脳腫瘍・脳外傷などによります。

 

☆発熱の分類と熱型☆

37℃以上が発熱ということですが、実はもう少し分類があり、37~37.9℃の発熱を「微熱」・39℃以上を「高熱」・41.5℃以上を「過高熱」と言います。

さて、発熱は上記したように、感染症・悪性腫瘍・膠原病・内分泌の疾患・アレルギー疾患・代謝性の疾患・などといった様々な病態で生じます。

発熱時の体温の変化をグラフにして特に特徴的な動きのものを熱型といい、疾患によっては特徴的な熱型を示すものもあります。

例えば、周期的に高熱期と無熱期がくる熱型を「周期的発熱」といい、代表的な疾患としては、「マラリア」があります。他の熱型と代表的な疾患としては、「稽留熱」「弛張熱」「間欠熱」などがあり、「稽留熱」の代表的疾患としては腸チフスや髄膜炎などがあり、「弛張熱」や「間欠熱」の代表的疾患としては、敗血症や膠原病があります。

 

 

☆診断と治療☆

さて西洋医学の発熱の治療は、発熱をおこしている疾患を診断し治療することになります。そこで先ず、発熱の診断に主に必要な検査を紹介します。

◎発熱の診断に主に必要な検査

1.

一般検査・・・全身・局所の診察・尿・便・血液・血圧

2.

レントゲン・・胸部・腹部の撮影・必要に応じて、断層撮影・造影検査・CT検査。

3.

超音波検査・・腹部超音波検査

4.

血清検査

5.

細菌検査・・尿・便・痰・咽頭・血液・髄液・胆汁

 

などがあります。

◎治療

治療は先程述べたように発熱を起こしている疾患の治療になりますが、発熱により不快感が強かったり、体力消耗がある場合は「アスピリン」などの解熱剤を使います。

 

☆発熱から考えられる病気☆

発熱は病気が原因で発症します。そこで、発熱と随伴症状で病気が何なのかを知ることが出来ます。ここでは、発熱から考えられる病気を随伴症状に照らし合わせて紹介します。(ここで紹介する随伴症状は一般 例ですので、あくまでも参考程度に止めて置いてください。)

 

◎まず40℃近い発熱がある疾患からまとめて紹介します。

○急性胆のう炎○

黄疸・寒気・ふるえ・吐き気・発作的なみぞおち・右上腹部の痛み・右肩・右背部に痛み

 

○ 胆石症○

寒気・ふるえ・黄色い液を吐く・黄疸・白い便・右上腹部のはれや痛み・背中や肩の痛みがあることもあり・突然の激しい腹部の痛み

 

○腎盂腎炎○

突然の発熱・悪寒・ふるえ・腰痛・側腹痛・頻尿・排尿痛・尿混濁・血尿・膿の混じった尿

 

○インフルエンザ○

悪寒・頭痛・腰痛・関節痛・筋肉痛・だるさ・食欲不振・のどの痛み・咳・鼻水・下痢

 

 

☆次に40℃までは発熱しない疾患を紹介します。

○急性肝炎○

だるさ・全身の脱力感・食欲不振・吐き気・嘔吐・頭痛・悪寒・神経痛・筋肉痛・関節痛・下痢・便秘・みぞおちの右側に圧迫感と圧痛・黄疸

 

○急性すい炎○

みぞおちの周辺突然の痛み・背部痛・吐き気・嘔吐・黄疸がでる場合もあります。

 

○急性虫垂炎○

急激な腹痛(当初は、みぞおちやへその部分といった、体の中央部から始まり右下腹部へと移動してゆきます)・吐き気・嘔吐・便秘・発熱は37度台

 

○肺結核○

風邪と同じ症状で咳や痰がいつまでも止まらない・食欲不振・だるい・疲れやすい・痩せてきた・不眠・寝汗・肩こり・発熱は微熱が続く。

 

○急性気管支炎○

風邪の症状に続いて発症・乾いた咳と痰に続き、湿った咳や黄色い痰に変わる・黄疸がでることもあります・高熱・まれに呼吸困難や顔色が青くなります。

 

○気管支拡張症○

慢性の咳と痰・胸痛

 

○風邪の諸症状○

鼻づまり・鼻水・くしゃみ・咳・ノドの痛み

 

○亜急性甲状腺炎○

甲状腺部(ノドの前部)の痛み・時に耳の痛み

 

○肺炎○

寒気・赤っぽい痰を伴う咳・時に血痰・胸痛・ノドの痛み・頭痛・関節の痛み・吐き気や嘔吐・下痢

 

○急性上気道炎○

鼻水・鼻づまり・ノドの痛み・頭痛・だるさ・食欲不振・咳・痰

 

簡単ですが、以上が西洋医学から見た「発熱」の説明です。

続いて中医学から見た「発熱」の説明をいたします。

 

2019/03/11
【内科疾患】発熱2~中医学基礎編

★★中医学から見た発熱★★

中医学も現代医学と同様に医学です。医学である以上そこにはしっかりとした学問体系や理論が存在します。医学には正常な身体の状態を考える『生理観』(現代医学では生理学や解剖学など・中医学では臓腑学や経絡経穴学や気血津液学など)というものがあり、その上に病気の成り立ちを考える『病理観』(現代医学では病理学・中医学では病因学説や病機学説)が存在します。

つまり、病気を理解するためには、まず正常な身体の仕組みや構造を理解しなければ病気を理解することは出来ません。ですから、まずは中医学の生理観を理解しないと、中医学から見た病気も理解することは出来きません。

しかし中医学の生理観は現代医学のそれとは全く異なった考え方をし、とても奥深いもので簡単に理解することは出来ません。そこで、とりあえず「発熱」に関係する生理観にしぼって説明をさせていただきます。

 

 

★中医学の基礎概念★

≪気・血・水≫

中医学では人の身体は「気」「血」「水」の三つの物質により構成されると考えます。そしてこれらが多くも少なくもなく適量 で、バランスよく且つスムーズに流れてこそ健康でいられると考えます。

 

『気』

気とは「人体を構成し、人体が生命を維持するための基本物質の一つ・臓腑の生理機能」と定義されております。何だか、分かった様な、分からない様な感じですね。

本来は「気」の説明だけでも数冊の本が書けてしまうほど深いものなので、一言で理解しようとするのは不可能なことです。しかし、中医学を理解するには「気」の概念を理解する必要があるのも事実です。そこでここでは「発熱」を理解するのに必要なものだけを出来るだけイメージしやすい様に簡単に説明します。

 

*気の作用*

気の働きは多種多様ですが、その中で主だった物としては、物を動かす「推動作用」・栄養に関わる「栄養作用」・身体を温める「温煦作用」・身体を守る「防衛作用」・物を変化させる「気化作用」・体内から血や栄養物が漏れるのを防ぐ「固摂作用」など様々な働きがあります。

ここで「推動作用」について少し補足をしておきます。推動とは「推進」・「促進」の意があり、臓器の活動促進や気血の流れの推進の作用があります。ですから推動作用の低下は気血の流れの滞りを起こすことがあります。

 

*気の種類*

気には「元気(原気)」「宗気」「営気」「衛気」「臓腑の気」「経絡の気」と言った具合に種類があり、その種類によって構成要素や働きが違います。

この中の「元気」「宗気」「衛気」については発熱そのものや、随伴症状に関係しますのでもう少し詳しく説明します。

 

「元気」

真気・原気とも言われ、生命活動の原動力になります。作用も様々で臓器の機能を発揮させたり、成長発育の促進などがあります。元気の不足は様々な症状が現れます。また、元気の不足から推動作用の低下といった具合に、元気の不足は様々な気の作用の低下にもつながります。

 

「宗気」

宗気は先程説明した気の作用の中の「推動作用」と深く関係し、特に胸部に集まって来るので心拍運動や呼吸運動の促進や発声の働きがあります。

 

「衛気」

衛陽とも言われ、体表を保護し体外から体を襲う病気の原因(外邪)から人体を守る働きや、汗孔の開閉調整を行い体温の調整をしております。体外から病気の原因となる物に襲われると、衛気が閉塞を起こすことがあり発熱を発症させることがあります。又、衛気は温煦作用も強いため、衛気が寒邪に障害されると悪寒や冷えの症状がでます。

(寒邪については後ほど説明します)

 

気は本来スムーズに流れていなければなりません。しかし、何かしらの原因で気の流れが滞ることがあります。この状態を「気滞」と言います。長期間の気滞は熱を生むことがあり、これを「気鬱化火」と言い発熱の原因になることがあります。

 

『正気』

人体の抵抗力や回復能力を指します。人体を襲う病気の原因(病邪)に対して体はその構成物質である「気・血・水」の全てを使って戦います。したがって「気・血・水」のどれか一つでも欠けても抵抗力は落ちてしまいます。「正気」とはこれら全てを含んだ病邪に対する抵抗力のことです。

 

『血』

血の作用は、全身を栄養し潤すことや、精神活動を支えるなどがあります。本来は血も気と同様にスムーズに流れていなければなりません。しかしながら、何らかの原因で血の流れが滞ることがあります。これを「オ血」と言い、発熱の原因になってしまうこともあります。

 

『水(津液)』

水は津液とも言い、体内にある正常な水液のことをいいます。主な作用としては身体の各部所に潤いを与えたり、体が熱くなり過ぎないように冷却する働きがあります。又、体表で衛気とともに体外から襲ってくる病気の原因物質(外邪)の体内への侵入を防いでいます。

 

 

《内臓(五臓六腑)》

さて、次は内臓です。よく「五臓六腑にしみわたる」などといいますが、この五臓六腑が中医学の考える内蔵のことです。

西洋医学のそれとは異なり東洋医学では内臓を物体として区別するのではなく、働きで区別 します。六腑は飲食物の消化吸収を行い、五臓が栄養分から「気・血・水」を作ったり運んだり貯蔵をしています。

具体的に五臓とは「肝」「心」「脾」「肺」「腎」があり、六腑には「胆」「小腸」「胃」「大腸」「膀胱」「三焦」があります。

先程の働きの他にも五臓六腑には沢山の働きがあります。しかし、各々の臓腑は西洋医学と同じような働きもあれば、西洋医学では考えられない働きもあります。それは、西洋医学と同じ臓腑の名前を使ってはいますが、冒頭で説明したように中医学では臓腑の働きに注目しておりますので、名前が同じでも全く同じ物を示しているわけではありません。こういったところが皆さんが混乱してしまうところだと思います。

ですから、今から発熱に関係のある臓器ついて説明をいたしますが、名前が同じでも西洋医学のそれとは違う物という認識で(別 物と思って)これから先を読まれた方がよろしいかと思います。

 

『肺』

肺の主な働きは、呼吸・宗気の生成・水液代謝の調整・全身の気の調整・鼻や皮膚の生理機能の管理などがあります。この中で、今回理解していただきたい作用は、全身の気の調整・水液代謝の調整・皮膚の生理機能の管理です。

全身の気の調整や水液代謝の調整といっても多種多様ですが、特に肺は「宣発・粛降」と言い、気や水液を全身に行渡らせる働きをしています。

皮膚の生理機能の皮膚とは体の表面部をさしますので、皮膚以外に、汗腺・うぶ毛を含みます。肺はその宣発作用で衛気と津液で皮膚表面 を養っております。このことによって体外から襲ってくる病気の原因物質(外邪)の侵入を防いでいます。

又、肺は汗を排出したり、逆に排出を抑えたりもしています。ですから、肺の失調は汗が大量 に出たり、逆に全く出なくなったりします。

 

『脾』

脾の生理作用としては、運化を主る・昇清を主る・統血を主る・肌肉を主る・四肢を主する などがあります。

この中で発熱の症状に関係がある作用は、運化作用です。

運化作用とは「消化・吸収」のことです。脾は消化・吸収の全てを統括しています。又、吸収した栄養分を肺まで送ります。

ところで、脾のある場所から肺に栄養分を送るということは、言い代えれば栄養分を肺まで持ち上げるということになります。ですから、持ち上げる物は出来るだけ軽い方が効率が良いわけです。ところが何らかの原因により体内に余分な水分が溜まると、その湿気が体内の様々な物を重くしてしまいます。その結果 、運化作用の機能低下が起こります。又、運化作用が低下すれば当然、食欲不振や下痢が起こります。

脾の上に持ち上げる作用を「昇提作用」と言い、栄養分以外にも「気」を持ち上げたり内臓を下垂させない働きがあります。

もし「昇提作用」が低下すると、「気」が上に昇れなくなり、めまい・だるい・息切れ・内臓下垂といった症状が現れます。この様な状態を総称して「脾気下陥」といいます。気の不足(気虚)による発熱の機序になりますので覚えておいてください。

又、「思は脾の志」とされていて、脾は思い悩むと損傷され易い臓器です。

その他に「甘は先ず脾に入る」と言われ、甘味には脾胃を調和してくれる作用がありますが、甘味の食べ過ぎは湿を生み、脾胃を損傷させ作用低下をまねきます。

 

『心(しん)』

心の主な作用は血の循環と精神活動の統括になります。

心は血と深い関係があり、特に心が関与している血のことを心血(しんけつ)と言い、心が関与する血の不足を「心血虚」といいます。心血は心を養っておりますので、「心血虚」は心の様々な症状を発現させます。

また、精神活動の統括は発熱の随伴症状に関係があり、心が損傷されると精神活動が不安定になってしまいます。その結果 、不眠や精神不安といった症状が発現します。

 

『肝』

肝の主な作用は、疏泄を主る・血を蔵す・筋を主る・などがあります。この中で発熱と関係が深いのは、疏泄作用と蔵血作用です。

疏泄作用には、「気機の調整」・「消化吸収の促進」・「精神活動の調整」があります。先ず、この中の「気機の調整」に注目してみましょう。

気機の調整とは、気血の流れなどスムーズにして体内の機能の働きを促進させる作用です。

ですから、肝はスムーズな状況をとても好みます。また、五行説では「木」に属し、ノビノビした状況を好みます。逆を言えば肝はストレスを嫌います。もし、ストレスにさらされると肝の気は渋滞を起こします。この状態を肝鬱と言い、さらに長引けば熱化してしまいます。これを「肝鬱化火」と言い、「肝鬱による発熱」の病理機序になりますので覚えておいてください。

次に、精神活動の調節ですが、「心」は精神活動の統括をしておりました、それに対して「肝の疏泄作用」は心の機能を促進させております。つまり、精神活動は心と肝が協力して行われていると理解してください。

次に肝の蔵血作用ですが、肝は血を貯蔵するだけではなく、例えば運動時など血が多量 に必要な時には貯蔵してある血から補給も行います。つまり、血流量 のコントロールをしているわけです。この肝に貯蔵されている血のことを「肝血(かんけつ)」と言い、肝血の不足を肝血虚と言います。

 

『胆』

胆の主な働きは、胆汁の貯蔵と決断です。胆汁はとても苦いですから、胆や肝が失調すると、口の中が苦くなります。

 

『三焦』

三焦は西洋医学には存在しない臓器ですが、中医学ではとても大事な働きをしております。三焦とは簡単に言うと、気や水液の循環通 路です。もし、湿や湿熱が三焦に留まると発熱を起こすことがあります。

 

 

《経絡》

経絡とは、一言で言えば気血水を全身の各部位へ運ぶための通路みたいなものです。経絡の作用は「生理作用」「病理作用」「治療作用」の3つにわけられます。上記の気血水が流れる経路としての働きが「生理作用」になります。ところが経絡が何らかの病因物質によって塞がれてしまうことがあります。

経絡は人体を縦方向に走る「経脈」と経脈の分枝の「絡脈」に分かれます。又、経脈の中には正経12経と言われる経脈があり、これは経脈の中でも特に重要なもので、それぞれ一対の臓腑と深い関係があります。例えば、肝や胆が失調を起こすと、それに関係の深い経脈が走行している胸脇部が張った感じがします。この症状は「湿熱による発熱」や「肝鬱による発熱」の随伴症状で発現しますので覚えておいてください。

 

 

《病因》

病因とは病気となる原因のことです。中医学ではこの病因を「外因・内因・不内外因」の3つに大別 します。

 

『外因』とは身体の外の環境が病因となるものをさします。これらは「風・湿・熱(火)・暑・寒・燥」の6種類あります。これらを総称して「外邪(がいじゃ)」とか「六淫」といいます。

この中で特に「発熱」と関係があるのは「風」「寒」「湿」「暑」です。

 

「風」

特に春に多く見られますが、どの季節にも発生します。また、「風は百病の長なり」といわれ、他の外邪を連れてやってきます。この様な場合は風寒・風熱・風湿といった具合に複合した邪になります。

自然界では風は枯葉などを空高く舞い上げます。又、熱は対流により上に昇って行きます。体内でもこれと同じように、風や熱は上昇部を侵しやすい特性があります。

 

「寒」

冬に多く見られますが、冬以外でも、雨に濡れたり、汗をかいた後に風に当たると寒邪が入り込みます。

寒邪は一番イメージしやすい病邪で、陰性が一番強く陽気を傷害させ体を冷やします。

又、寒邪の特性の一つとして凝滞性があります。これは種々の物質は冷えることによって流動性が失われるのと同様に、人体も寒邪に襲われると気血の流れが滞ってしまいます。

他には収引性があります。これは一般に筋肉などは温めると弛緩しますが、寒い所などでは、かじかんでしまって動かせなくなってしまったりします。寒邪はこの様に収縮させてしまう性質があり、毛竅を閉塞させ気の出入りや発汗を抑制してしまいます。

 

「暑」

主に夏場に見られます。これもイメージしやすい外邪で、体内に入り熱化してしまいます。

 

「湿」

梅雨時期に多く見られます。湿の特性は「脾を傷(やぶ)りやすい」とあります。湿は脾の持つ運化作用の失調を招きます。

又、湿邪と熱邪が同時に体内に入れば「湿熱」といいます。

湿は「重い」という特性があります。水が高いところから低いところに流れるのと同じように、体内の湿もどちらかと言えば体の下部を侵します。

又、湿は更に悪化して痰に変わることもあります。

 

 

☆外邪の体内への侵入ルート☆

外邪が体内へ侵入する場合は、人体と外界の接点である表皮の孔と呼吸器(鼻・口)から侵入してきます。外邪が体表付近にいる場合は表証といい、体内に侵入してきていると裏証といいます。同じ病因であっても表証と裏証とでは症状も治療法も違ってきます。

 

『内因』とは体の内部の環境が病因となるもので、具体的には過度の精神状態が病因となるものをさし、「喜・怒・思・悲・恐・憂・驚」の7種類あることから、これらは七情と呼ばれます。

七情は健康な方も持っていますが、これらの感情が過度であったり、長時間持続的に続く場合は正常ではありません。この様な状態を「情志失調」といい、病因になってしまいます。

ところで、現代医学では感情の変化と内臓の相関関係はまだ認められていませんが、中医学では感情の変化が各臓腑と深く結びついており、情志の失調が臓腑の働きに障害をおよぼすと考えています。以上の理由から七情が病因に含まれているのです。

では、せっかくですから結びつきの深い五臓と七情のペアーを紹介しましょう。

 

喜⇔心 怒⇔肝 思⇔脾 悲⇔肺 憂⇔肺 恐⇔腎 驚⇔腎

これらのペアーはお互いに刺激しあいますので、五臓に異常が発生すれば感情も変化し、逆に過度な感情は臓器を障害してしまいます。

 

この中で発熱と関係があるものは、

○思は脾に属し、思い過ぎると脾を傷る・思えば則ち気は結ぶ○

思とは、「思考・思慮」のことをさします。正常な思考は悪い影響は与えませんが、過度の思慮は脾を損傷してしまいます。

思慮により精神疲労が過度になると、気の流れがスムーズでなくなり、脾の運化作用に影響がおよび、食欲不振や消化吸収障害が発症してしまいます。

これらの症状は栄養素の摂取の障害につながり、ひいては気血不足を起こします。

また、脾の運化作用に影響がおよぶということは湿を産むことにも繋がります。

 

『不内外因』とは内因・外因のどちらにも属さないものをさします。これらは「不節な飲食・外傷・寄生虫・過労・運動不足」などがあります。この中の「不節な飲食」について補足します。

不節な飲食とは、飲食偏嗜(偏食)と飲食不潔があります。

飲食不潔は、腐敗物の飲食や細菌・毒物・寄生虫の感染などを言います。

飲食偏嗜は「肥甘厚味の過食」「生冷の過食」「辛辣の過食」「飲酒の過度」などがあります。

「肥甘厚味の過食」は甘い物・脂っぽく脂肪分の多い物・味の濃い物などの食べすぎのことを言います。

「生冷の過食」は生ま物と、冷たい物の採り過ぎを言います。

「辛辣の過食」は辛くて熱い味の物の採り過ぎをいいます。

「飲酒の過度」はお酒の飲みすぎです。

この中で「肥甘厚味の過食」「生冷の過食」「飲酒の過度」は脾胃を損傷させ、結果 的に「気虚による発熱」や「湿熱による発熱」を招きますので覚えておいてください。

 

 

《陰陽》

陰陽とは古代中国哲学を構成するものの一つで、中医学にもその考え方は深く影響を及ぼしています。陰陽は一言で説明しきれない奥深いものですので、ここでは簡単に説明します。

陰陽とは「全ての事物や現象には相反する二面性があり、これらは対立しあいながら統一し、互いに色々影響しあう事によりバランスをとっている」という考えです。つまり、陰と陽のバランスが取れていれば自然界は平常な状態です。例えば、上下・左右・内外・夜昼・男女・静動・・・・・と言った具合です。この理論に医療実践を積み重ね確立されたものが「陰陽学説」です。

さて、陰陽が人間に及ぼす影響は多種多様ですので、「発熱」に関係することのみを説明します。

陰陽を寒熱で分類すると、陰が寒性で陽が熱性に分けられます。陽は体を温める作用があり、陰は体を冷やす作用があります。陰陽のバランスが取れていれば体温は平常体温ですが、陽気の亢進や陰気の不足は熱症状を、陰気の亢進や陽気の不足は冷えの症状が現れます。このように陰陽関係のバランスが崩れてしまうことを「陰陽失調」といいます。

又、「気の種類」で説明しました「衛気」は陽に「営気」は陰に属し、陰陽失調から「営衛不和」を招き発熱の原因になることもありますので是非覚えておい下さい。

次に人間の基礎的構成物質である「気・血・水」を陰陽で分類すると、気は陽に血と水は陰に分類されます。これも後ほど、発熱の症状で出てまいりますので覚えておいて下さい。

 

さて、発熱を理解するために必要な知識を紹介したところで、いよいよ発熱についての説明に入りたいと思います。

2019/03/11
【その他】日本における鍼灸治療の現状1

● 日本における鍼灸治療の現状●

 

▼本内容を読むに当たり▼

この文章は、鍼灸・漢方医療の治療を真に求めている方の為に、現状の鍼灸・漢方医療を深く理解して頂きたく、また安易に受診することを避けて頂きたいとの思いから、現状の日本に於いての鍼灸・漢方医療の真実を書き込んでおります。

そして、受診されたい方々に、確り学習と臨床経験を積んだ良い先生方を見つけだして頂く為の指針・道しるべになればと思っております。

ですから、内容そのものは決して批判・批評を行っているものではございません。

真実を伝えているものでございます。誤解の無い様にお願い申し上げます。

 

===================================

 

「あなたは鍼灸治療をご存知ですか?」と訊かれたらどう答えますか?

おそらく「はい、知っています。」と答えるでしょう。

では、「東洋医学をご存知ですか?」と訊かれたらどう答えますか?

やはり「知っています。」と答えるでしょう。

逆にこれらの質問に「いいえ、知りません。」と答える方は少ないと思います。

日本で生活しておられる方なら『鍼灸治療』や『東洋医学』という言葉を聞いたことがない、もしくはイメージが出来ないという方はいないでしょう。

では、「『鍼灸治療』は『東洋医学』ですか?」と訊かれたらどうでしょう?

おそらく「はい、そうです。」とお答えになる方が多いと思います。

針やお灸は中国から伝わった治療法であるから「鍼灸治療イコール東洋医学」

とお考えになられると思います。

しかし答えは「YES」でも「NO」でもありません。

何故なら今の日本では、東洋医学とは全くかけ離れた治療をおこなっている鍼灸院の方が多いからです。

実際に私が卒業した鍼灸学校の卒業生で東洋医学による治療を行っている鍼灸師は5%もいないでしょう。

しかも、日本の場合は「医療」ではなく「癒し」が目的の治療院の方が多いと言えます。

このような日本の現状を考えると、先程の質問の答えはどちらかと言えば「NO」の方が正解に近いかもしれません。

更に残念な事に、一般の方なら上記のような考え方をしても仕方がありませんが、東洋医学による治療を行っていないのに、鍼灸治療を行っているというだけで、自分は東洋医学を行っていると誤解をしてしまっている鍼灸師さえいます。

東洋の国である日本に住んでいながら鍼灸師までも何故このような誤解が生じてしまうのか皆さんは不思議に思うかもしれませんが、日本における東洋医学がおかれている現状を考えてみると、これは一概に誤解をしている鍼灸師だけの問題ではなく、医療制度や鍼灸学校の教育システムにも問題があるように思えます。

又、近年は「東洋医学ブーム」とやらで、テレビや雑誌などで東洋医学が頻繁に紹介されておりますが、かなり本物の東洋医学からかけ離れた情報もみうけられます。

このような状況を総合して考えてみると、一般の方々が東洋医学を誤解してしまうのも仕方のないことだと思います。

そこで今回は皆さんが知っていそうで、実はよく理解されていない鍼灸治療や東洋医学の日本の現状の話をしたいと思います。

 

★医学とは?★

では先ず「東洋医学」についての説明をする前に「医学」について少し考えてみたいと思います。

皆さんは「医学」とはどの様な学問だと思いますか?

例えば、お医者さんになるために学ぶ学問は勿論「医学」ですよね。

では、最近テレビで人気の健康番組などで得た「○○病には○○がいい」といった知識は「医学」と言えるのでしょうか???

皆さんはどう思いますか?

答えは「NO」です。これは医学とは言えません。

 

何故なら、「医学」とは病気を治す為の学問ですよね。

では病気とはどの様な状態かといえば、正常な体のしくみが崩れた状態です。

この正常なしくみを「生理」といいます。

さらに病気を発病させる仕組みを「病理」といいます。

つまり、病気を治すということは元の正常な状態へ戻すということです。

その為には、正常な体の仕組みを知らなくてはなりません。

ですから、「生理学」や正常な構造を学ぶ「解剖学」、「病理学」といった学問を学ばなくては、病気を治すことは出来ません。

又、これらを知っているだけでは病気を治すことが出来ません。

次に必要になるのは病気の診断方法である「診断学」や治療法を学ぶ「治療学」を知らなくてはなりません。

つまり「医学」とは、根底にしっかりした、「解剖学」「生理学」といった正常な体の仕組みや構造についての知識があり、次に「病理学」があり、その上に「診断学」「治療学」が存在していなければなりません。

このなかのどれか一つが欠けても「医学」とは言えないのです。

更に、同じ種類の「医学」を勉強した人は基本的に1つの疾患に対してはどの先生が施術をしても同じ結果 が出なければなりません。

例えば、一般的な疾患にかかってしまった時にどの病院へ行っても治療ができるということです。

つまり「再現性」がなければ「医学」ではないということです。

ですから「西洋医学」にせよ「東洋医学」にせよ「医学」という言葉が付く以上は上記の条件を満たしているのです。

 

それでは先程の条件をまとめてみましょう。

①、 健康な状態の体の構造や仕組みの概念がしっかりあること

(西洋医学では生理学・解剖学など、東洋医学では臓腑学・経絡経穴学など)

②、 病気が発症するメカニズムの概念がしっかりあること

(西洋医学では病理学など、東洋医学では病因病機学など)

③、①や②の上に診断や治療についての方法論があること

(西洋医学では診断学・治療学など、東洋医学では、弁証学・治療学など)

④、治療には再現性があること

これらが条件になります。

 

つまり、西洋医学であれ中医学であれインド医学であれ、医学と名のつくものには各々の概念による、生理学・解剖学・病理学があり、その上に各々の概念による、治療学が存在するのです。

1つの疾患であっても、各医学によって生理学~治療学まで各々の概念があるということです。

 

さて、「医学」と言われるものの条件を理解して頂いたところで、次に「現代医学」と「伝統医学」を簡単に紹介しましょう。

「現代医学」とは、日本でよく「西洋医学」と言われているもので、皆さんが病院などで受診される最先端医療をさします。

それに対して「伝統医学」とは現代医学とは違う理論による治療を意味します。

つまり、現代医学(西洋医学)と伝統医学の違いは、先程紹介した、生理学・解剖学・病理学・診断学・治療学などの概念が違うということです。

そして「東洋医学」もこの「伝統医学」の1つなのです。

 

★東洋医学とは?★

ここ数年、日本では予防医学への関心が高まっており、それにともない東洋医学への注目や期待といったものも高まりつつあります。

実際にCMなどでも「未病」といった東洋医学の言葉などを耳にする機会も増えてまいりました。

しかし残念な事に、東洋医学について表面上の紹介はされているものの、きちんとした説明までしているものは少ないようです。

逆に東洋医学を間違った解釈で紹介したり、受けて側に誤解を与えるような表現をしているメディアも多々見受けられます。

これはとても残念なことであります。

又、日本では「東洋医学」=「中国で生まれた医学」と思っている方が多いようですが本来の東洋医学とは、それだけを指すものではありません。

「東洋」という意味は「中国」という意味ではないのと同じように、「東洋医学」とは「東洋の医学」ということです。

つまり、「東洋医学」には、中国で生まれた「中国伝統医学(中医学)」の他にも、有名なものでは、インドのアーユルヴェーダやユーナニー・インドネシアのジャム医学・チベット医学などがあります。

 

では、中国で生まれた医学だけを言う場合は何というかというと「中国伝統医学」又は「中医学」といいます。

如何ですか「東洋医学」と「中医学」の違いがおわかりになりましたか?

当院の治療はこの「中医学」に基づいて行っております。

そこでこれ以降は混乱を避けるため、中国で生まれ伝承された医学のことは「中医学」と呼ぶことにいたします。

そして、中医学を含めた東洋の医学のことを「東洋医学」と呼びます。

 

さて、ここまで読まれると、西洋医学も中医学も同じ医学であるのがご理解できたと思います。

又、中医学のみに限らず、その他の東洋医学もれっきとした医学です。

しかし、日本の一般の方々は東洋医学を西洋医学と同等に考えている人は少ないでしょう。

なかには、「東洋医学」を、民間療法の1つ・非科学的な治療・いかがわしい・「お呪い」や「迷信」といった認識で捉えておられる方もいらっしゃいます。

何故、その様なことになったのか?

その答えは日本おける中医学の歴史や、鍼灸学校の教育システムの中に隠れております。

 

それでは中医学の歴史からのぞいてみましょう。

 

★ 日本における中医学の歩み★

=中医学の受容期(飛鳥~室町)=

中医学はいつごろ中国で生まれたと思いますか?

中医学の原典といわれる書に「黄帝内経(こうていだいけい)」という書物があります。

この書は紀元前200年頃の「前漢時代」に編集されたと言われます。

更にそれからさかのぼること500年前の「春秋時代」には、既に鍼灸治療は行われていたそうです。

この様に中医学は長い年月をかけて経験と実績を積み重ねて除々に出来上がってきたのです。

因みに中医学の基本的な部分は「漢」の時代に出来上がっておりますから、日本では中医学のことを「漢方」と呼びます。

皆さんもよくご存知の「漢方薬」はここからきております。

さて、そして日本には伝わったのは6世紀の半ばに、中国人が鍼灸治療の方法を持込んだのが始まりだと言われております。

その後「遣隋使」や「遣唐使」などにより徐々に伝えられ、平安時代には日本に定着していったそうです。

平安後期から室町時代にかけての医療は寺院により行われていたので、中医学は僧侶によって伝承されてゆきます。

その後、室町時代に入ると医師を専門職とする人が現れ始め、中国(明)に漢方を学ぶために留学をする者まで出てまいりました。

飛鳥時代から室町時代にかけてが、中医学の受容期とも言われます。

因みに、中国から医学が伝わる以前の日本の医学は「和方」と呼ばれ、現在でも民間療法として残っているものもあります。

 

=漢方の最盛期と日本の漢方(和漢)の誕生(安土桃山~江戸)=

さて、漢方が日本に定着してくると、日本人の漢方医の手によって書かれた医書が出回るようになります。

その中には、本来の漢方理論を無視したハウツー本的な本も出回るようになり、これが安土桃山時代には大流行したそうです。(今も昔も日本人はハウツー本が好きなようですね。)

そして、これが日本特有の漢方(和漢)を生むきっかけになってゆきます。

江戸時代へと入ると経済や社会も安定してまいり、益々医療が盛んになってまいります。

江戸時代が漢方の最盛期といってよいでしょう。

やがて江戸時代も中期になると漢方の理論を受け入れず、日本独自の漢方を目指す派閥も現れてまいりました。

この一派の理論は簡便であったことから、多くの医師から支持を受け、やがて全国へと広まってゆきました。

そしてその後明治以降も受け継がれることとなるのです。

 

=鎖国と日本漢方の発展(江戸)=

江戸時代の大きな出来事として「鎖国」がございます。

この「鎖国」は日本の漢方にとっても大きな影響を及ぼします。

先ず鎖国により中国からの情報が途絶えてしまいます。

この時点で中国から日本に伝わっていた漢方の情報は不十分であったため鎖国以降は不十分な漢方の情報を元に日本独特の漢方へと発展してゆくことになります。

 

=転換期(江戸)=

江戸幕府は鎖国時代にもオランダとは国交を保っていたのは皆さんもご存知のことと思います。

江戸中期にそのオランダから現代医学のルーツである「蘭方」が入ってまいりました。

やがて徐々に「蘭方」は「漢方」に代わり、日本の医療の主役となりってまいります。

とはいうものの、まだまだ鍼灸治療は明治維新までは盛んに行われていたそうです。

 

=衰退期(明治~昭和初期)=

時代は明治時代へと入ってまいります。

漢方は江戸時代中期に入ってきた「蘭方」によって主役の座から降ろされてしまっていたわけですが、今度は明治維新により医療の表舞台からも消されてしまいます。

明治政府は西洋医学のみを医療として普及させたのです。

具体的には、西洋医学を修得した者のみを医師として認めました。

つまり、明治以降の医療制度では、漢方医や鍼灸師は医療の枠から外されてしまったわけで、これは現在も続いております。

しかし明治維新以降、漢方や鍼灸治療が消えたわけではありません。

何故なら、現在と同様にこれらの治療に頼っている患者さんが存在するからです。

この様に医療の表舞台から降ろされた鍼灸治療や漢方薬は、民間療法・民間薬として医療の枠の外で生き残ってゆきます。

以上の政治的な方針により、今現在も残る鍼灸治療のイメージや中国漢方と同じ名前を持つのに効能が全く違う漢方(和漢方)が存在したりするのです。

明治の後期になると、臨床に携わる一部の医師から漢方の効果を認める者も出てきて漢方の学習を始める者も現れたそうです。

 

=再注目期と現代の問題点(昭和~現代)=

時代は昭和へ入り漢方が再度注目を浴びる時代がやってまいりました。

第2次世界大戦が終戦をむかえ、社会が落ち着きを取り戻すと、漢方薬の慢性病への効能が評価をされ始めます。

昭和47年には日中国交回復により閉ざされていた中医学の知識が再度日本へ入って来るようになり、これを学習する医師・薬剤師・鍼灸師が現れます。

昭和50年代前半には健康保険適用の漢方エキス剤が増え、これを機会に漢方が再び見直されるきっかけとなり、以降漢方エキス剤を使う医師は現在まで増え続けております。

漢方が見直され漢方エキス剤を使う医師が増えるのはとても良いことなのですが、その反面 新たな問題も発生しております。

医師が漢方エキス剤を使用する場合、本来の漢方の理論ではなく現代西洋医学の病名に合わせて使用せれていることの方が多いため、効き目が無かったり、副作用の問題も出てきております。

 

以上が日本における中医学の歩みです。

当初は医療として日本に入ってきた中医学が明治維新以降、医療制度から外されてしまい現在に至っていること。

また、中国から伝わった漢方が簡易的なものとして一部の流派に伝わっていったこと。

日本漢方が鎖国により独自の発展をしたことなどが、おわかりになったと思います。

これらの歴史が日本の一般の方が持つ「東洋医学」や「鍼灸治療」のイメージを作り上げるきっかけになってしまったのです。

更に、この様な歴史は、現代において下記のタイプの漢方薬や鍼灸に携わる人達をうみました。

タイプ①:中医学を1からしっかり学ぼうとするタイプ

タイプ②:中医学をしっかり学んではいないのに、学んだ気になっているタイプ

タイプ③:中医学の理論を受け入れず、日本独自の漢方処方や鍼灸を行うタイプ

タイプ④:中医学の理論を受け入れず、現代医学の概念で漢方処方や鍼灸を行うタイプ

 

現在の日本で漢方薬や鍼灸に携わる仕事をしている人々の考え方は概ね上記の4パターンになります。

そしてこれらの人々の多くが東洋医学を実践していると言うでしょう。

このことが一般の方々を混乱させる根源になっているのです。

 

さて、ここでちょっと矛盾を感じる方はいませんか?

先程「医学」とは、「生理学」や「解剖学」といった正常な身体の働きの知識の上に病気の成り立ちである「病理学」があり、さらにその上に「治療法」がありました。

漢方薬や鍼灸治療とは、中医学による治療法の1つであります。

つまりこれらの根底には中医学による生理学や解剖学(経絡・経穴学、臓腑学)病理学(病因・病機学)などの基礎的な理論の上になりたつものです。

先程の②③④のパターンの場合だと、基礎的な中医学理論を受け入れずに、最後の治療法のみを利用しているにすぎません。

例えば、現代西洋医学と中医学ではそれらの学問の概念や理論が全く違います。

生理学などの基礎的な学問から最終的な治療学まで現代西洋医学の概念で行えば矛盾はありませんが、基礎的な理論は現代西洋医学で治療法は中医学というやり方では治療効果 を100%発揮することは難しいと思います。

針治療の場合は最初から最後まで現代西洋医学の概念で治療をすることは可能ですが、現代西洋医学では、中医学による針治療の全てが解明されてはおりませんので、全てを現代西洋医学の概念で治療できる疾患は限られてしまいます。

しかしながら、針や漢方薬は基礎的な学問や理論を知らずに、「○○病には○○が効く」といった使用法でも効果 が出る場合も多いのも事実です。

ですから②③④のパターンの場合でも全く効果がでないというわけではありません。

ただし、鍼灸や漢方の効果を100%発揮させるのは不可能でしょう。

それどころか身体に対して悪影響や副作用を及ぼしてしまう場合もあります。

よく、針や漢方薬には副作用が無いと言われますが、それは全くの嘘です。

病を治すものですから、間違った使い方をすれば副作用がでるのは当たり前のことです。

日本国内における漢方薬の世界では、最初から診断までを現代西洋医学の概念で行い最後に現代西洋医学の病名に合わせて漢方薬を処方したり、症状のみに合わせて簡易的に漢方薬処方を行っている所もよくあります。

その場合、たまたま薬が合えば効き目はありますが、効き目が出ない場合も多々あります。

当院にも、中国で処方してもらった漢方薬は効いたのに、帰国して日本の病院や薬局で漢方処方をしてもらったら、以前の症状が再発してしまったという相談が度々あります。

 

さて皆さんの中には、

{お医者さんは中医学や東洋医学の知識をもっていて当たり前だろう}とか

{お医者さんは針の知識は無くても漢方薬の知識は持っているだろう}とか

{鍼灸師は皆中医学や東洋医学については詳しいだろう}

などと思っている方も多いと思います。

では、次のコーナーではその辺について紹介をしてみたいと思います。

2019/03/11
【内科疾患】発熱3~中医学臨床編1

☆【外感発熱】と【内傷発熱】

中医学で発熱を考える場合は、先ず、病因の違いによって、大きく【外感発熱】と【内傷発熱】に分類します。

 

 

【外感発熱】

「邪正闘争」時に生まれる熱です。

体は「外邪」を受感すると、正気が外邪を追い出そうとします。当然、外邪は追い出されまいとし、正気と外邪の戦いが生じます。このことを「邪正闘争」といい、「邪正闘争」が起こると、熱が発生してしまいます。この熱が「外感発熱」です。

特徴は、発熱は高熱・急に発症する・経過が短い・発展が早い・初期には悪寒がある・などがあります。

西洋医学でいう、感染による高熱・熱射病・マラリアなどの発熱がこれにあたります。

外感発熱は人体を襲った外邪の種類によって「風寒による発熱」「風温による発熱」「湿熱による発熱」「寒湿による発熱」「暑湿による発熱」の大きく5つに分けられます。

 

 

【内傷発熱】

飲食不節・過度な労倦・情志の失調・などにより、臓腑機能の失調がおこり、気血の流れが乱れたり、陰陽のバランスの崩れることにより起こる発熱です。

特徴は、比較的発熱は低熱・緩慢に発症する・経過が長い・発展が緩慢・悪寒はない・臓腑の症状を伴う・などがあげられます。

西洋医学でいう、機能性の微熱・癌・血液病・結核・内分泌疾患などによる発熱がこれにあたります。

内傷発熱は病因の種類により「陰虚による発熱」「気虚による発熱」「血虚による発熱」「肝鬱による発熱」「オ血による発熱」の大きく5つに分けられます。

 

では次に、「外感発熱」と「内傷発熱」のそれぞれについて、分類・病因・病機・症状・治療と順を追って説明してゆきます。(今後使われる専門用語等については、今まで説明してあるもののみを使用しますので、もし分からない言葉がありましたら、もう一度★中医学の基礎概念★を参照してください。)

 

 

【外感発熱】

1.「風寒による発熱」

《病因・病気》

体が風寒の邪に襲われると、体温調整をしている衛気が損傷され、体温調節が出来なくなる「衛気の閉塞*」や、衛気と営気のバランスが崩れ、陰陽失調の一つである「営衛不和**」がおこり発熱が発症します。又、「寒邪***」が体内に入ってくると「邪正闘争による発熱****」や寒邪そのものが熱化して発熱が発症します。

(衛気の閉塞*は「気の種類」を、営衛不和**は「気の種類」と「陰陽」を、寒邪***は病因の外因を、「邪正闘争」による発熱****は外感発熱の説明を、それぞれ参照してください。)

《症状》

〈主症状〉

悪寒・・・

 

寒邪は陰邪に含まれ、特徴は陽気を傷害しました。陽気に含まれる衛気は寒邪に障害を受けてしまいます。衛気は体を温める作用である「温煦作用*」が強い気ですから、衛気が障害されることにより温煦作用が低下して悪寒が発症します。

(温煦作用*については、気の作用を参照してください。)

無汗・・・

 

「寒邪の収引性*」により、毛竅を閉塞し起こります。

(寒邪の収引性については、外因の寒邪を参照してください。)

頭痛・身体痛・・・

 

風寒の邪が「経脈*」を阻滞し、体に栄養が行渡らなくなり起こります。

(経脈:経絡を参照してください。)

 

〈随伴症状〉

鼻閉・鼻声・くしゃみ・鼻汁・喉の瘙痒感・咳嗽

 

肺の生理作用で説明しましたが、肺は体表で外邪の侵入を防いでおりました。しかし、外邪を受感することにより、肺の働きの機能低下がおこります。その結果 上記の症状が現れます。

(肺の機能については、「肺」の生理を参照してください。)

《治療》

治療は「解表散寒」「宣肺退熱」といい、体表にある風寒の邪を追い出し、肺の機能を元に戻し、熱を取り去るという治療を行います。

ツボ:尺沢・大椎・外関・風池・など

漢方:通宣理肺片・小青竜湯・など

 

 

2.「湿熱による発熱」

《病因・病気》

体内に湿熱又は湿邪が侵入して熱化し、それが「三焦*」で留まることにより発熱します。

「飲食不節**」や、「過度の思い悩み***」は脾を損傷し、脾の運化作用の低下が起こり湿が産まれます。

(三焦*:内蔵の三焦を参照してください。)

(飲食不節**・過度の思い悩み***:病因を参照してください。)

 

《誘発原因》

飲食の不節が続くと増悪します。

《症状》

〈主症状〉

発熱・頭昏・・・

 

湿熱又は湿邪が侵入して熱化し、それが三焦で留まることにより気の流れを阻滞してしまい、気が上に昇ってゆけなくなりおこります。

咳嗽・ 白く粘った痰・・・

 

湿は脾を損傷させ、消化吸収作用である、「運化作用*」を失調させます。その結果 痰が生じます。

(運化作用:脾の生理を参照してください。)

口が苦い・・・

 

湿熱が、腹部(中焦)阻滞することにより、胆が影響を受け胆汁の分泌が乱れて起こります。

(胆:胆の生理を参照してください。)

 

〈随伴症状〉

胸脇脹満・・・

 

上記の理由で胆が失調することにより、胆と関係のある経絡の流れが滞ってしまい、その「経絡」の走行部位 である胸脇が脹った感じがします。

(経絡:経絡を参照してください。)

食欲不振・・・

 

湿により脾が損傷され、消化吸収作用である「運化作用低下」により起こります。

(運化作用:脾の生理を参照してください。)

倦怠・力が入らない四肢のだるさ・・・

 

脾の生理で説明しましたが、脾は四肢を主っておりますので、脾が湿熱に損傷されて起こります。

小便が赤っぽく短い・便秘か下痢・・・

 

湿熱が下腹(下焦)阻滞すると、小便が赤っぽく短くなり、湿熱の熱邪が強いと腸液を損傷してしまい便秘となり、湿邪が強いと下痢になります。

軟便・・・

 

湿邪が腸に入り大便に影響をおよぼして起こります。

普段から痰が多い・・・

 

内生した痰が口まで昇ってきている状態です。

胸苦しい・・・

 

内生した痰が胸中に停滞している状態です。

胃部のつかえ・悪心・嘔吐・・・

 

内生した痰が胃部に停滞している状態です。

《治療》

治療は「清熱利湿」「健脾助運」といい、熱を下げ、湿を体外に出すことと、脾を整えて運化作用を復活させることにより湿の発生を防ぎます。

ツボ:豊降・足三里・陰陵泉・三陰交・曲池・合谷・など

漢方:甘露消毒丹・五苓散・桂尺芍知母湯・半夏白朮天麻湯・平胃散・など

 

 

3.「風温による発熱」

《病因・病機》

風温の邪が体表から体内に侵入し、衛気が損傷されて発熱が起こります。又、体内に入った熱がこもって発熱します。

《症状》

〈主症状〉

ノドの乾きはあるが、それほど水分は欲しない・・・

 

これは虚熱の症状です。虚熱とは体を冷却する作用が低下しておこる熱のことです。この場合は風温の邪が体内に入って来たことにより起こります。風温の邪は陽邪であるので、陰を損傷しやすいという特性があります。そのため陰の物質が損傷され、冷却作用が低下してしまうのです。

発熱は重く悪寒は軽い・・・

 

風温の邪は体内で化火しやすいため重い発熱になります。

少量の発汗・・・

 

「風邪」も「熱邪」も共に上昇しやすい特性がありますので、上に昇り肺を侵します。肺は汗の排泄の管理をしていますので、肺が失調することにより起こります。

(風邪・熱邪:病因の中の外因を、肺の機能については肺の生理を参照してください。)

顔や目が赤い・・・

 

熱は上昇する特性があります。体内の熱が上部である顔に昇ってきて起こります。

 

〈随伴症状〉

頭痛・頭の張った感じ・・・

 

体内の熱が上部である頭に昇ってきて起こります。

咳嗽・黄色い痰・・・

 

熱が上昇してきて肺が侵された症状です。肺の生理で説明しましたが、肺は水液代謝に関与していました。肺が損傷されることで水液の代謝能力が低下し、不要な水分が蓄積されてしまい、痰となって体外へ排出されるのです。ですから肺は「貯痰の器」と言われております。又、黄色の痰は熱を意味します。因みに白くてサラサラの痰は冷えを意味します。

鼻づまり・粘り気のある鼻水・・・

 

肺は鼻と深い関係がありますので、これもやはり肺の損傷による症状です。又、粘り気のある鼻水は熱を表します。痰と同様にサラサラした鼻水は冷えを表します。

 

《治療》

治療は「疏風解表」「宣肺去痰」といい、体表の風邪を追い払い、肺の機能を向上させて痰 を追い出す治療を行います。

ツボ:豊降・尺沢・曲池・合谷・大椎・風池・など

漢方:銀翹解毒片・桑菊感冒片・超婢湯・など

 

4.「寒湿による発熱」

《病因・病機》

寒湿や湿邪が体に侵入することにより、陽気が外に発散出来なくなります。この状態を「陽気閉鬱」と言い、長引くと発熱を起こします。

《症状》

〈主症状〉

悪寒・発熱・・・

 

寒湿により陽気が損傷されて起こります。

頭が重い・鼻づまり・・・

 

寒湿の停滞によっておこります。

下痢・・・

 

寒湿が脾を損傷して、消化吸収作用である運化作用が低下しておこります。

 

〈随伴症状〉

胃脘部のつかえ・・・

 

寒湿が脾を損傷しておこります。

腹痛・・・

 

寒湿により胃腸の働きが低下して起こります。

《治療》

治療は「散寒化湿」「解表退熱」といい、寒と湿を取り去り、熱を下げる治療を行います。

ツボ:風池・外関・中カン・足三里・など

漢方:薏苡仁湯・羌活勝湿湯・小青竜湯・など

 

 

5.「暑湿による発熱」

《病因・病気》

暑湿に体が侵され、湿邪が体内にこもり、暑邪が体表をいぶし蒸すことによる発熱です。

《症状》

〈主症状〉

体が熱い・患者には熱感はあるが肌はそれほど熱くない・・・

 

暑邪が強いと前者で、湿が強いと後者の症状がでます。

頭が張る・意識障害・・・

 

暑湿が気血の流れを妨げ、気血が頭に巡らないために起こります。

胸が熱い・喉の渇き・小便が赤っぽく短い・・・

 

暑邪は体内の中の正常な水分を損耗させます。その結果 身体を冷却することが出来なくなり、このような症状が起こります。

胸部が不快・咳嗽・・・

 

肺が暑熱に侵されて起こります。

《治療》

治療は「疏風散邪」「清暑化湿」といい、暑邪をしずめ湿邪を追い出す治療を行います。

ツボ:風池・曲池・大椎・合谷・など

漢方:桂苓甘露飲・清暑益気湯・新加香需飲・清絡飲・など

 

以上が「外感発熱」についての説明となります。次に「内傷発熱」について説明をいたします。

 

 

【内傷発熱】

1.「陰虚による発熱」

《病因・病機》

陰陽の所で説明しましたが、陰陽を寒熱で分類すると、陰は寒性で陽は熱性に分類されました。陰は寒性ですから、体を冷やす作用があります。これは、体が熱くなり過ぎないように抑制しているわけです。ですから、陰の作用低下は発熱につながってしまいます。この状態が陰虚による発熱です。もともと陰虚体質の方もいますが、長期にわたる下痢や湿熱による病などは陰液を損傷させやすく、その結果 、陰虚となり陽気が亢進し、発熱が起こります。

 

《誘発原因》

疲労や性交渉などがあった日の夜に増悪します。

《症状》

〈主症状〉

午後や夜間に発熱がある・手のひらや足の裏が火照る・・・

 

陰虚の特徴的な症状です。(陰陽は夜半近くで相交します。その際に陰が少ないと相対的に陽が抑えきれずに発熱します。)

胸がほてる・・・

 

陰虚による熱が心を侵した結果 です。

寝汗・・・

 

夜半は体表では汗が出やすい状態にあります。更に体内の熱が津液を追い出す形になり上記の症状がでます。

 

〈随伴症状〉

夢が多い・不眠・・・

 

陰虚による熱に心が侵され、心神に影響がでた症状です。「心」は精神活動の統括をしておりました。心が損傷されると、精神不安定になり上記の症状がでます。

(心の作用については心の生理を参照してください。)

ノドの乾き・・・

 

水液の不足によりノドが潤せないために起こります。

月経不順・・・

 

陰虚により生じた熱が血におよんだ症状です。

便秘で大便が乾燥している・小便は黄色く少量 ・・・

 

熱が水液を損耗させて起こります。

温まると症状増悪・・・

 

温まると虚火が増長するために起こります。

《治療》

治療は「滋陰清熱」といい陰液を滋養して陽を抑制し熱を下げる治療を行います。

ツボ:復溜・腎兪・太谿・三陰交・心兪・神門・内関・など

漢方:知柏地黄丸・加減葳蕤湯・秦艽鼈甲湯・天王補心丹・など

 

 

2.「気虚による発熱」

《病因・病機》

気の不足によって起こります。病機については色々ありますが、主に脾の機能低下に起因するものが多いようです。過労や飲食の不節は脾を損傷し、脾の運化作用の低下が起こります。これにより飲食物の消化吸収能力が低下し、気が作られなくなり気虚となります。

その結果、水液も作られなくなり陽を抑制できず発熱が起きたり、脾の持ち上げる働きである昇提作用の低下により「脾気下陥*」が起こり、陽の気が鬱滞し発熱が起きたりします。

(脾気下陥*:脾臓の生理を参照してください。)

 

《誘発原因》

疲労後に増悪します。

《症状》

〈主症状〉

発熱は疲労後に増悪します。・・・

 

気虚はエネルギーの不足している状態です。もともとエネルギー不足の状態で疲労をすれば、当然エネルギー減少は過多となり症状が現れたり悪化したりします。

 

〈随伴症状〉

めまい・無力感・・・

 

「元気*の不足」により、物を運ぶ働きである「推動作用**の低下」が起こり、体の隅々に気血などが循環できなくなり起こります。

(元気*は気の種類を、推動作用**は気の作用を参照してください。)

息切れ・喋るのがおっくう・・・

 

気虚により、呼吸運動の働きのある「宗気不足*」が起こり呼吸・発声を推進できずに起こります。

(宗気:気の分類を参照してください。)

感冒・多汗・・・

 

気虚により、体温調整をしている「衛気*の不足」で起こります。

(衛気*:気の分類を参照してください。)

食欲不振・軟便 ・・・

 

脾の消化吸収の働きである「運化作用*」の低下により起こります。

(脾の運化作用*:脾の生理を参照してください。)

《治療》

治療は「調中益気」と言い、中気を整えて気を益す治療を行います。

ツボ:脾兪・胃兪・足三里・中脘・百会・など

漢方:補中益気湯・など

 

 

3.「血虚による発熱」

《病因・病機》

血は陰陽では陰に分類されました、「陰虚による発熱」でも説明したので皆さんも記憶に新しいと思いますが、陰は冷却作用がありました。血の不足は陰の不足と同様に陽気の亢進に繋がり発熱を招きます。血虚は長期間の病気による臓腑の損傷(特に心肝血虚や脾の生血不足)や大量 の出血・出産や手術での過度の出血などによって起こります。

《症状》

〈主症状〉

決まった時間に発熱する・寝汗・手足が熱い・・・

 

血の不足により、陽気を抑えきれずに発熱がおこります。

 

〈随伴症状〉

顔が赤い・・・

 

陽気が顔面 部まで昇ってきている状態です。

動悸・不眠・夢が多い・・・

 

心と特に関係の深い血の不足である「心血虚*」の症状です。

(心血虚*:心の生理を参照してください。)

顔色にツヤが無い・唇が紫色・・・

 

血の不足により顔を滋養出来ない状態です。

月経が遅れる・無月経 ・・・

 

血の不足のために起こります。

皮膚の乾燥・・・

 

血の不足により表皮を潤せない状況です。

便秘・・・

 

血の不足により腸を潤せない状況です。

《治療》

治療は「益気養血」といって血を増やし、脾気も補し生血作用も高める治療を行います。

ツボ:心兪・脾兪・足三里・三陰交・血海・地機・など

漢方:生血丸・加味帰脾湯・酸棗仁湯・など

 

2019/03/11
【その他】日本における鍼灸治療の現状2

★医大における中医学や東洋医学の教育システム★

お医者さんになるには大学の医学部に通うわけですが、医学部では西洋医学を中心に勉強しますので、中医学や東洋医学について十分な勉強はいたしません。

これは医学部だけではなく薬科大学も同じです。

各大学によって中医学研究会や東洋医学研究会といったものがあったり、授業で東洋医学の講義があったりしますが、医学教育と言う意味ではまだまだ不十分な状態です。

ですから東洋医学に興味のある学生は個人的に勉強をせざるをえない状況です。

さて日本の医療制度をみてみると、鍼灸治療は「医療類似行為」という枠組みであります。

お医者さんは「医療行為」を行えるわけですから、当然鍼灸治療も行えますし、漢方薬の処方もできるわけです。

つまり、法律上はお医者さんに中医学の知識がなくても、針を打っても、漢方薬を処方しても問題はありません。

又、薬剤師さんも同様に中医学の知識がなくても漢方薬の知識がなくても販売することができます。

逆に、中国の中医大学で中医学を学び中医師として病院へ勤務している人でも、日本の免許を持っていなければ、いくら中医学に精通 していても日本で針を打ったり、漢方薬の販売や処方することはできません。

 

先程も述べましたが、鍼灸や漢方には素晴らしい効果がありますし、逆に副作用もあるわけです。

それらの効果を引き出すのも、副作用を出さない様にするのも、正確な中医学の知識が必要になります。

しかしながら、医師の免許を取得したというだけで、中医学の知識が無いのにこれらの治療や漢方薬の処方が可能になるのは、私にはとても不思議な制度に思えてなりません。

 

さて次は鍼灸師の教育システムについて紹介してみましょう。

 

★日本の鍼灸師の教育システムについて★

先ず、日本で鍼灸師になるには、鍼師・灸師の国家試験に合格しなければなりません。

鍼師灸師の資格は、厚生労働大臣が認定する国家資格です。

しかも、この資格は独立開業権が認められております。

つまり、国家試験に合格して必要な事務手続きを済ませれば開業(開院)ができるという資格です。

この鍼師灸師の国家試験を受験するには、文部科学大臣の認定した学校または厚生労働大臣の認定した養成施設(鍼灸専門学校など)で必要課程を修了しなければなりません。

(健常者の場合は厚生労働大臣の認定した養成施設になります。)

さて、国家試験に出題される問題についてですが、殆んどの問題が現代西洋医学の問題で東洋医学についての問題の割合はたったの五分の一位 です。

 

上記の事を踏まえて鍼灸学校の話しをいたしましょう。

鍼灸学校の修業年数は3年です(鍼灸大学を除く)。

学生の年齢を見てみると高校を卒業してそのまま入学した方もいれば、60代の方もおられます。

学生の年齢だけをみても幅が広いことがわかると思います。

ですから、入学の動機も様々で中医学や東洋医学を学びたいと純粋に思って入学される方は決して多くはありません。

しかも、国家試験の問題は殆んど現代西洋医学ですから、専門学校の3年間はどうしても現代西洋医学中心のカリキュラムになってしまいます。

これはしかたがないことで、東西に限らず医学の勉強は莫大な知識が必要になってきます。

3年間で東西の医学を修得させるのは不可能なのです。

すると、国家試験に合格することが大事であるし、学生も中医学や東洋医学をどうしても勉強をしたいというわけではないので、現代西洋医学中心のカリキュラムになってしまいます。

又、鍼灸学校に常勤されている先生方も上記の教育システムによる教育を受けておられるので、学生に中医学や東洋医学を深く教えることができる先生は殆んどおりません。

学校によっては中医学や東洋医学に詳しい先生がおられたり、外部より先生を招いているところもありますが、それでも授業のコマ数の問題等、中医学や東洋医学の教育がしっかり行われているとはいえません。

ですから、日本の鍼灸師は、鍼灸学校に入学し3年間という医学を学ぶにはあまりにも短い時間で、現代西洋医学の中から国家試験に出そうな箇所を中心に勉強し、試験に合格し資格を所得しているのです。

しかも、先程も述べましたが鍼灸師の資格は独立開業権がありますので、この時点で開院をしても問題はありません。

 

日本の鍼灸学校の教育システムについては上記のようになります。

如何ですか?

これを読まれて鍼灸学校で東洋医学や中医学のスペシャリストが育つと思いますか?

それどころか3年間という短い期間で医療者を育てられると思いますか?

 

これについては他の教育システムと比較すれば答えは一目瞭然です。

例えば、台湾の中医大学などでは6年以上の時間を費やし中医師を育てます。

その内容は

1~3年・・・・・・西洋医学の基礎

3~5年・・・・・・中医学

5年(後半)~6年・・臨床

学生は卒業までに7000~1万人の患者さんを診ます。

さらに卒業後は大学病院などで研修を行います。

(中国や台湾では大学病院の中に鍼灸科があります)

 

又、日本の医学部については6年+2年の研修といったプログラムになっています。

 

これら2つを比べても医療を行う人材を育てるのには、かなりの時間が必要になるのがご理解いただけると思います。

 

それに比べると日本の鍼灸学校の3年という期間はどうでしょうか?

当然、鍼灸学校卒業時に学生の臨床経験は数名~数十名がいいとこでしょう。(当然見学のみ)

又、国家試験合格=開業権というのもどうでしょうか?

国家試験にさえ合格すれば、研修経験が無く学校でひたすら机上の論理だけを学んだ人であっても開業ができ、院長先生となれるのです。

 

これが日本の鍼灸教育制度であります。

あえて苦言を申すと、国は鍼灸治療を「医療類似行為」として扱っており、「医療行為」とはみなしていないわけで、当然鍼灸師も医療行為が出来ないわけですから医師と同等に6年や8年もかけて知識を得る必要がないと考えるわけです。

ですから3年で卒業できる制度を作ったのだと思います。

また鍼灸学校でもこのような理念や状況のなかでは、治療者を育てる教育が出来るわけもなく、ただ国家試験受験の為の予備校に成り下がってしまっているのが現状かと思います。

 

ですから、中医学や東洋医学を学びたいと思う学生は学校に頼ることは出来ず、独学するしかありません。

しかし、真の東洋医学や中医学を実践している治療院も少ないことから、研修をしたいと思っても、なかなかそのような治療院で研修ができるチャンスも少ないのが現状です。

医学は本からだけで全てを学ぶ事は不可能で、実際の臨床に触れたり経験のある先生に指導をしていただかないと身に付きません。

日本のこのような状況下では、いくら本人が中医学や東洋医学を学びたいと思っても実践できる場所は少ないのです。

その結果、中医学や東洋医学をしっかりと修得できる鍼灸師・医師・薬剤師の数はかなり少ないものとなっております。

 

★ 日本の針灸と中医学★

この様な環境下で育った鍼灸師の多くは治療行為などは出来ずに慰安的な行為に頼るしかありせん。

又、本当の東洋医学や中医学すら知らない状況ですので、冒頭でも述べたように、鍼灸治療をしていれば東洋医学の治療をしていると勘違いしてしまう鍼灸師がでてきてしまうのです。

その結果、安易に看板に東洋医学の文字を書いてある治療院も少なくありません。

又、最近は東洋医学ブームでメディアなどでも間違った東洋医学の情報が氾濫しており、街を歩けば東洋医学を売り物にした癒し処などが目に付きます。

残念ながらこれらの多くは東洋医学とはかけ離れたものであります。

先程の文章を読まれた皆さんはおわかりだと思いますが、今の日本では中医学・東洋医学による治療を実践している治療院は少ないのが現状であります。

又、日本における鍼灸師のレベルの幅はかなり大きいものになります。

例えば、3年間鍼灸学校に通っただけで特に研修の経験もなく、国家試験に合格して開業した先生から、在学中から卒業後数年間に渡り経験のある臨床家の元で研修をした先生では、かなりの差になるわけです。

又、日本の場合は中医学を全く知らずに漢方薬を扱っておられる医師や薬剤師も多く存在します。

 

しかし、しっかりと中医学を勉強されておられる医師・薬剤師・鍼灸師は少数ながら必ずおります。

ですから、中医学・東洋医学の治療をお求めの皆さんは、メディアや看板に踊らされることなく、しっかりと御自分の目でそのような治療院を諦めずに探してくださいませ。

 

勿論、症状によっては中医学や東洋医学以外の鍼灸治療法でも十分効果 がありますので、ご自分に合う治療法にまだ出会っていない方は、是非ご自分に合った治療法を探して下さいませ。

 

▼最後に▼

最後まで目を通して頂き有難うございます。

鍼灸・漢方医療を受診される際には患者さんサイドにも医療者を見極める力を養っていただきたいのであります。

慢性疾患や体質改善の治療を希望される方は、弁証(症状の把握・起因・現状の進行状況)診断ができる所で受診して頂きたいと思います。

医学には、理論・治療方針・再現性が必要となります。鍼灸・漢方医療は決して病名診断で治療を行うものではございません。

今回の内容が鍼灸・漢方医療を受診されたいと希望する皆様方に伝わることを熱望いたします。

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