コラム

2019-12-22
更年期障害~楊中医鍼灸院治療体験談20~

Sさん、53歳女性。

 

痩せ型。

 

一昨年閉経したのですが、48歳頃から、頭痛・寝汗・肩凝り・めまい・イライラなどの症状が出たそうです。

 

内科と婦人科を受診し、更年期障害と診断されました。

 

ホルモン剤や精神安定剤を服用したのですが、症状は変わらず、血圧も上昇傾向に有り、時々、指先にしびれを生じるようになったそうです。

 

ご友人の紹介で当院を受診されました。

 

当院で細かくお話を聞いたところ、ここ数年、すぐにのぼせるようになり、体や顔が熱くほてるということでした。

 

また、これらの症状を我慢していると、イライラして、肩がこったり、偏頭痛が起こるとのことでした。

 

舌診と脈診を行なうと、舌の色は赤く乾燥気味、脈は速く細いが少々はねる打ち方をしていました。

 

診察の結果 、この方は「肝陽上亢」タイプであるということが分かりました。

 

更年期になると、人によっては、「肝」に貯蔵されている血が不足しがちになります。

 

「肝」の潤いがなくなる状態を、中医学では、「肝陰虚の状態」といいます。

 

私たちの身体は「陰」と「陽」でバランスをとっています。

 

ですから、「陰虚」というと、「陰」が不足しているということになります。

 

そのため、Sさんは、「陽」が盛んになり、のぼせ、めまい、イライラを起こしていたのです。

 

これを中医学では「肝陽上亢証」と言うのです。

 

この方には、陰のエネルギーを補い、陽を抑える「滋陰養肝」という治療法でツボを選択し、お手当てを行なうことにしました。

 

約20回位の通院で、数年悩んでいた不定愁訴が改善されました。

 

 

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吉祥寺 中医学に基づく 更年期障害 治療

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