神奈川県川崎市在住O.Kさん
この方は、不眠とのぼせ、高血圧を訴え、当院へ来られました。
午後になると、手足や顔がほてり、血圧が上がり、のぼせを感じ、不眠になっているということが特徴でした。
病院で処方された入眠剤を服用すれば、寝つきやすくはなったのですが、顔のほてり・血圧のほうは安定しない状態が続いたので、親戚の紹介で、当院を受診されました。
問診や舌診などを行なった結果、「肝陽上亢(かんようじょうこう)タイプ」であると判断いたしました。
肝陽上亢とは、簡単に説明すると「体を温めるエネルギーが過剰になりすぎて、体の上部にその熱が集まってしまった状態であります。
このタイプのほてりの原因は、身体を温め過ぎないように熱を抑える機能(車でいえばラジエーターのような機能)が失調してしまうことにあります。
その結果、ほてり・のぼせ・血圧上昇・入眠困難といった症状を起こしてしまったのです。
本来、人間の身体は午後になると、段々と活動を抑えていくようになっています。
暗くなれば、自然と体の動きも穏やかになり、睡眠をとろうとするのです。
しかし、このO.Kさんの場合は、その自然な形が崩れてしまっていました。
そこで、当院ではこの崩れを正常に戻してあげるために、肝陽上亢タイプの治療に対して、「平肝潜陽(へいかんせんよう)」という治則をとり、治療を行ないました。
平肝潜陽とは、上がっているエネルギーを下方に下げる治療です。
O.Kさんには、体の上部に過剰になりすぎた体をエネルギー(体を温めるエネルギー)を鎮めて、元あった場所(この方の場合は、肝)に収めてあげるツボを選んで治療を行ないました。
その結果、体の中の温めるエネルギーと、滋養するエネルギーのバランスがとれるようになり、のぼせる等の症状も自然と消失していきました。
当院の不眠症の治療に関して↓
https://www.dokutoruyo.com/fuan/
吉祥寺 中医学に基づく 不眠 のぼせ 高血圧
鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院