当院に治療へ来る患者様から度々、漢方の相談や「漢方の効果がないのですが…」、「漢方を服用しているが体調が思わしくない感じがする」などとお話を聞くことが多く、今回このようなブログを掲載させて頂きました。
クリニックや病院などで漢方薬を処方して頂く際のご参考になれば幸いです。
日本の大学医学部での東洋医学に関する学習は基本概論だけで少ないため、全ての医師が東洋医学・漢方に関して精通しているとは限りません。もちろん、個人で再度東洋医学の勉強に励み、本場へ留学したり、学識を深めている先生も沢山おります。
本質的な話として、漢方薬は本来、病名に対して漢方薬の処方を出すものではございません。
患者さんの自覚症状・体質を把握し、体力の強弱・病の進行具合、病位、病性なるものを把握して出されるのが本来の漢方薬の出し方なのですが、専門外の医師が本質的な部分を理解していないために、西洋薬の様に、病名・症状に対して漢方薬を出しています。その為、体質等に適合していないと効果が出ない場合があります。
医師が漢方に精通しているかどうかの見分け方として、症状以外に対して嗜好や、普段の生活状況、食欲、睡眠、便通などの様々な角度から問診を行っているか
そして、脈の打ち方を診ているか、舌の色や形、舌に付着している苔の具合を診ているか
これらの診察行為を行わなければ、患者の体質や病位・病性を把握出来ませんので、適格な漢方を処方することは難しいかと思われます。
(※注意が必要なのが、体質を判断していなくても、まれに一致することがあり、そのような場合効果がでることがあります。また、舌や脈をみているからといって、体質を判断しているとは限らない場合もあります。)
ちなみに、脈は、脈の打つ速さ、力加減、細いか太いか、浮いているか沈んでいるか等の数種類の脈に振り分け、病質【体質(寒・熱)】、病位【病の進行具合】を診ております。
漢方薬を頂く際は、上記の診察(体質判断など適格な処方)を行っている所が良いかと思います。
あるいは、漢方専門のクリニック等での受診をおすすめ致します。
吉祥寺 中医学に基づく 体質改善
鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院