コラム

2019-03-11
【内科疾患】リウマチについて

慢性関節リウマチについて

 

青年、中年に多発し、関節障害の多くは対称性で、手足の指などの小関節あるいは脊椎関節が侵されることが多い疾患です。

脊椎関節が侵された場合、通常、まず仙腸関節が影響を受けます。発症の大部分は緩慢で急性発作の症例も少数みられます。

急性発作時には発熱、関節部の発赤・腫脹があります。初期には、遊走性を呈するが、慢性に経過し、進行すれば関節は強直、変形し、指関節は紡錘形に腫大します。筋萎縮と腱攣縮などの症状があります。

◎ 白血球数…やや増加

◎ 血沈…亢進

◎ ALSO(連鎖球菌による感染)…抗体価に異常など

風邪・肝炎・リウマチ熱などで高値に出ます。

 

 

★慢性関節リューマチ(RA)の診断基準★

 

1 朝のこわばりが1時間以上持続する状態が、6時間以上続いている。

2 3箇所以上の部位で関節が腫れている状態が6時間以上続いている。

3 手首の関節、手掌の関節、手指の関節のうち一箇所異常が腫れている状態が、6週間以上続いている。

4 左右対称性の関節炎症が起きている状態が6時間以上続いている。

5 皮下結節が認められる。

6 血液検査(RAテスト)による血清リウマトイド因子が陽性となる。

7 手指・手関節のX線所見で変形が認められる。

 

上記7項目のうち、4項目以上に該当した場合に、慢性関節リューマチと診断されます。

 

 

★中医学的慢性関節リューマチの捉え方★

中医学では、体の活動に必要な物質がうまく流れなくなるために、関節や関節に附属する組織が栄養不足の状態となっておこる病気と考え、診断と治療を行います。

 

 

★西洋医学的治療法★

基礎療法…精神や肉体の適度な運動と安静、バランスのとれた食事などが大事になります。

薬物療法…非ステロイド抗炎症剤・副腎皮質ステロイド剤の投与など。

運動療法…関節の変形や筋力低下をふせぐ為に行います。

 

 

★中医学的考え方★

中医学では、人体は気(き)・血(けつ)・津液(しんえき)という成分により構成されていると考えます。

気は生体エネルギー、血は血液、津液は血液の構成成分でもある正常な体液成分と考えて下さい。

これらの成分がバランスよく、心身に充分満たされ、うまく働くことで、人体は健康を維持できると考えます。

 

「気・血・津液」を作り出し、蓄え、排泄するといった一連の働きを担っているのが臓腑になります。西洋医学的な働き以外に中医学では「気・血・津液」が深く関わってきます。西洋医学と全く同じ役割分担ではないため、違う角度から治療できる訳です。

中医学では、病名だけでなく、その症状や体格・体質(「証」といいます)をみてツボを決定します。その証に応じて症状の改善することを中心にツボを組み合わせていきます。

慢性関節リューマチは、病態が多彩であり、その経過も個人差が大きい疾患であるため、個別 的な対応が必要になってきます。

 

 

★生活環境と深い関わりのある慢性関節リューマチ★

病を引き起こす原因には、中医学では「内因」「外因」「不内外因」の3種類があります。

その中で関節リウマチは、「外因」が原因となります。

病を引き起こす原因が外部から発生するものと深い関わりがあると考えています。

これを六淫(りくいん)外邪といいます。

 

ここで少し六淫について説明させて頂きます。

自然界の気候変化には「風」「寒」「湿」「暑(熱)」「燥」「火」があり、その気は万物を発生・変化させる正気(六気)と呼ばれています。

そしてこの六気が人体の適応力や抵抗力が衰えている時などに、人体に発病因子となって疾病を発生させます。

このように六気が病を引き起こす邪氣に変わったものを六淫(外邪)といいます。

 

 

★慢性関節リューマチと関わりの深い臓腑とは★

外因の影響によってはじまる慢性関節リウマチは、急性で激しい症状を示します。しかし、時間の経過とともに体の衰えが進むと外因である風・寒・湿・熱邪などの邪氣が臓腑まで侵入し、免疫能力の異常や抵抗力がさらに低下し、慢性化して肢体の変形や機能障害をもたらします。

 

「腎」…生命の源である「精」や体を温める「陽気」をつくり、全身の水分代謝をコントロールします。

陽気が慢性的に不足すると冷えが体内に入りやすくなります。

 

「肝」…血を蓄え、血の流れを調節します。

 

「脾」…湿邪と関係の深い臓腑で湿邪は痰濁(病理水分)に生まれ変わり、血の流れが滞って生まれる「オ血」と結びついて、骨や関節に付着して固まりやすくなります。

 

主に上記の3つの臓腑がアンバランスになり、曲げ伸ばしが難しくなって、痛みや痺れが激しくなる傾向になります。

 

 

★病気の原因★

人間は適度な運動により気の流れを良くし、汗をかき、陽気が体内にこもらないようにする必要があります。夏はどうしてもちょっと動けば汗をかきます。気温が高く身体が熱を持ちやすくなりますから、発汗することで熱をにがしているわけです。そのため夏などは汗腺(中医学では溱理といいます)が開きがちになっています。

溱理が開いていることは逆に外邪が進入しやすくなっているというマイナス面 があります。これに生気不足(正気とは生体の臓腑・経絡・気血の機能を正常に保ち病邪に抵抗し、損傷を回復させる能力を指しています)が加わるとリウマチ性関節炎になりやすいと考えます。

生まれつき体の弱い人や、大きな病気あるいは慢性病にかかって体が弱っている人は、気や血が不足した「気血不足」の状態にあります。

皮膚の抵抗力が弱く、気候や環境の影響を受けやすい為、わずかな変化にも対応することができません。

その為、病邪が簡単に侵入して関節リウマチを発病しやすいと考えます。

つまりクーラーがきいていて夏にそぐわない風寒邪が沢山ある環境や、過労による疲労後に汗をかいて風に当たったり、雨に濡れたり、多湿の環境で長い間仕事を行ったりすると、容易にこの風・寒・湿の邪氣が溱理から侵入してしまいます。暑い外からクーラーのきいている室内に入るとホッとするのは事実ですが、実は汗をかくために思いっきり開いている溱理から一気に風寒邪が侵入する絶好のチャンスを与えていることになるのです。

風寒邪というのは風邪と寒邪がくっついたものです。

気血の流れを停滞させたり、凝固させたりします。

これらの外邪が入ることで、風邪を引いたり、関節の痛みを起こしたり、お腹が痛くなったりと実に様々な症状を引き起こします。

関節リウマチは気血が滞る為に痺れ、筋肉や関節が長時間滋養されないために変形が起こるのです。

 

 

★中医学的慢性関節リューマチのタイプと治療方法★

 

風痺(行痺)風邪盛ん

( 遊走性の痛みが特徴です )

症状

●関節部の疼痛、遊走性の疼痛、関節の屈伸不利

関節部の疼痛はどのタイプにも共通する症状で疼痛部位が一定しない。

これは風寒湿邪が経絡に残留し、気血の流れが悪くなるとおこる。

●悪寒 発熱

●舌苔薄白 脈浮

治則:疏風

漢方:「防風湯」「疎経活血湯」

治法:去風通絡 散寒袪湿

 

 

湿痺(着痺)湿邪が盛ん

(全身や肢体に重だるい感覚があり、疼痛を感じ知覚麻痺になりやすいのが特徴です)

しびれ、浮腫、舌苔は賦、脈は濡緩などの症状がある。

●雨天に増強しやすい。

雨天は湿気が多くなり、気血の運行がいっそう悪くなるので起こります。

漢方:薏苡仁湯加減

治法:去湿通絡 去風散寒

 

 

寒痺(痛痺)寒邪が盛ん

( 一定の場所が痛む固定性の痛みが特徴です )

●患部が冷えて痛む、疼痛は固定性、寒冷刺激により変化

寒邪は陰邪であり、凝滞性がある。

寒邪が経絡を阻滞させて気血が凝滞すると固定性の疼痛がおこります。

冷やすと凝滞がひどくなるので疼痛は増強し、温めると気血の流れが改善するので疼痛は軽減する。

舌苔は薄白・脈は弦緊などの症状がある。

漢方:鳥頭湯加減

治法:温経散寒 去風去湿

 

 

熱痺

( 局所に発赤・腫脹・熱感・疼痛があるのが特徴です )

触れると疼痛が激しくなり、全身の熱感、口内乾燥感・赤色尿・便秘・舌苔は黄賦、脈 数などの症状がある。

風熱の邪に湿邪がからんで人体に侵襲し、経絡や関節に阻滞し、その為に気血の流れが阻 滞するのがこのタイプになります。

あるいは「風」「寒」「湿」の邪が長期にわたって改善されないと熱に変化し、発熱・汗か いても熱が下がらないなどの症状がでてきます。

漢方:白虎加桂枝湯加減

治法:清熱利湿 去風活血

 

 

 

★食事・運動・日常生活の注意★

 

青身魚に多いエイコサペンタエンサンには抗炎症作用があると言われています。

いわし・さば・さんま・まぐろ・さけ等は摂取する必要があります。

鶏肉に多いコラーゲンはリウマチによいという歩行があります。皮の裏に多くくっついています。緑黄色野菜も良いとされています。

 

運動はやりすぎて悪くなる人より、使わなくて悪くなる人のほうがはるかに多いのです。

リウマチ体操は入浴後にあたためた後に行うと、運動がしやすく、効果 的です。

 

日常生活の注意点として邪氣の侵入を防ぐことが重要です。

そのためには湿度の高い場所を避ける。

寒暖の差、気候の変化に敏感になって身体を冷やしすぎないように気をつけましょう。

直接クーラーが当たる場所は注意して下さい。

冷たい飲み物も控えましょう。

当院の「ためになる話」に食品の性質表がありますので、ご参考に開いて見て下さい。

自分の体質を把握して予防していくことも大切です。

 

 

家庭療法

生姜湯シップを15分ほど、隔日に一回当てて血行をよくする。

もし生姜湯シップが強すぎるときには、温シップでもよい。

またごま油に生姜をすりおろしてよく混ぜ、それを布地または綿に染み込ませ、硬化している部分にすり込むようにして、約15分間そのままにしておき、その後温かいタオルでふき取る。

 

当院は、不安やストレスから自ら病気や悪化を招くことがないように、リウマチを正しく理解してもらい守るべきことを守り、規則正しい生活を明るい前向きな気持ちで送って頂けるようにアドバイスさせて頂いております。

スタッフ一同、治療後は心も身体もリフレッシュして頂ければと願っております。

 

体質改善などのご相談はお気軽にどうぞ。

 

◎ 当院での治療をお考えへの方へ

=本来の東洋医学の治療の姿に関して一言=

 

当院では局所治療に限定せず、あくまでも身体全体の治療・お手当てを目的としております。

普段の生活状況を伺う詳細な問診や、舌の色や形などを見る舌診などを行い、中医学(東洋医学)の考えによる病状の起因診断を行い、身体の中で生じている検査などには出てこない生命活力エネルギーのバランスの失調をさぐり見つけ出し、その失調をツボ刺激で調整し、元の良い(元気な)状態へ戻すことが本来の治療のあり方です。

ゆえに、慢性の症状を1~2回の治療で治すというのは難しいです。

西洋医学で治しにくい病・症状は、中医学(東洋医学)でも治しにくいのは同じです。只、大切なのは、あくまでも違う角度・視点・診立てで、病・症状を治してゆくというところに中医学(東洋医学)の意味合いがございます。

又、ツボにはそれぞれに作用があり、更にツボを組み合わせることで、その効果 をより発揮させる事が出来ます。

しかしながら、どこの鍼灸院でもこの様な考えで治療をおこなっているわけではありません。一般 的には局所的な治療を行なっている所が多いかと思います。

この点をご理解して頂ければ幸いかと思います。

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