コラム

2019-03-11
【内科疾患】糖尿病について

心臓病、脳卒中、高脂血症、肥満、高血圧と並んで、生活習慣病のひとつに数えられる糖尿病。

日本人の食生活が豊かに、そして欧米化になるとともに増加の一途をたどっています。決して人事の問題ではなく、身近に潜んでいる病気なのです。

しかし、糖尿病は、初期であればコントロール可能な病気であり、主治医は患者さん自身になるのです。

患者さんと医師との連携作業ではありますが、いつ何を食べるか、運動するか、糖尿病薬を実際にどのように飲むか、注射するかは最終的に患者さん自身にかかっています。

将来、合併症が起こるリスクを少しでも減らすために糖尿病への知識を高めて、体調を良い方向にもっていきましょう。

 

中医学において糖尿病は、「消渇」という病名で認識されています。

その主症状は三多一少(多飲、多食、多尿と体重減少)と表現されています。

古来より詳しい観察がなされてきましたが、血糖値に関する測定手段はなかったので、高血糖という認識はなかったと思われます。

しかし尿甜(尿が甘い=高血糖)などの症状から、現在でいう高血糖が想定されていた可能性があると思われます。

以下にくわしく、中医学的な糖尿病の捉え方、タイプ別の治療法・日常生活の過ごし方をご紹介していきたいと思います。

 

▼西洋医学的糖尿病の診断・検査・治療法▼

糖尿病には、自己免疫異常などの関与が考えらている1型糖尿病と、遺伝や生活習慣などが原因で発症する2型糖尿病があります。

2型糖尿病(以下糖尿病)は血液中のブドウ糖(血糖)が正常より多くなる病気です。初期の頃は自覚症状がほとんどありませんが、血糖値が高いまま放置しますと、徐々に全身の血管や神経が障害され、いろいろな合併症を引き起こします。

 

<糖尿病の原因>

遺伝、高カロリー、高脂肪食、運動不足などにより引き起こされるインスリンの作用低下が原因で起こります。

インスリンは、すい臓から分泌されます。

<インスリンの働き>

糖分を含む食べ物は唾液や消化酵素でブドウ糖に分解され、小腸から血液中に吸収されます。

食事によって血液中のブドウ糖が増えると、すい臓からインスリンが分泌されます。

ブドウ糖が筋肉などに送り込まれエネルギーとして利用されます。

「インスリンの作用不足」が起こると、血液中のブドウ糖を上手に処理できなくなり、血糖値の高い状態が続くようになります。

■では、なぜインスリンの作用不足が起きるのでしょうか。

それには、2つの原因があります。

1つは、すい臓の働きが弱くなりインスリンの分泌量が低下するため。

もう1つは肝臓や筋肉などの組織がインスリンの働きに対して鈍感になり、インスリンがある程度分泌されているのに効きにくくなるため(インスリン抵抗性の発現)です。

糖尿病では体質以外にも、肥満や運動不足や食べすぎといった生活習慣の乱れが、「インスリン分泌低下」や「インスリン抵抗性」の発現を引き起こすと考えられています。

 

<糖尿病が引き起こす合併症とは・・>

糖尿病は、神経や目や腎臓などにさまざまな障害を起こすことが知られています。

(末梢神経障害、網膜症、腎症、心筋梗塞、狭心症、動脈硬化、脳梗塞、感染症など)

体のなかで最も高血糖の影響を受けやすいのは末梢の神経と細い血管です。そのため糖尿病では足の神経、目の血管、腎臓に障害があらわれてきます。それが進行すると、足の感覚が鈍くなったり、失明、透析など社会生活に大きな支障をきたす恐れが出てきます。

糖尿病は自覚症状がなくても、見えないところで合併症が進行しています。そして、気がついた時には合併症のため、日常生活に支障があらわれているということが少なくありません。しかし、きちんと血糖値をコントロールできれば、合併症を予防できることがわかっています。

 

<糖尿病の検査>

■ 定期検査で病状をチェックする

糖尿病の初期は自覚症状がほとんどありません。病状を把握するためには血糖値やヘモグロビンA1c(エイワンシー)を継続的に検査することが必要です。

 

■血糖値

血糖値は糖尿病コントロールの指標として用いられます。

糖尿病では食前の血糖値が高い場合と食後の血糖値が高い場合、または両方が高い場合とさまざまなタイプがあります。そして最近では食後の血糖値の上昇と脳卒中や心臓病との関係が注目されており、食前の血糖値だけではなく食後の血糖値もしっかりコントロールする必要があります。

 

■ヘモグロビンA1c

血糖値が高くなるとブドウ糖が赤血球の中のヘモグロビンと結合します。これがヘモグロビンA1cと呼ばれるもので、血糖値が高いほどヘモグロビンA1c値も大きくなります。この値は、赤血球の寿命(約4ヵ月)から過去1~2ヵ月の血糖コントロール状態を示していると考えられています。ヘモグロビンA1c値は合併症の進行と深く関係しており、6.5%未満がコントロールの目安となります。

 

<糖尿病の治療法>

 1. 食事療法

 2. 運動療法

 3. 薬物療法

食事療法と運動療法を行っても血糖コントロールが不十分な場合、薬物療法を併用します。

糖尿病の薬はいずれも「インスリンの作用不足」を改善し、血糖値を下げる作用があります。糖尿病の薬にはインスリン分泌量 を高める薬やインスリン抵抗性を改善する薬、そして不足しているインスリンそのものを外部から補うインスリン注射薬など、さまざまなタイプがあります。

~薬物療法時の注意~

薬の作用により血糖値が70mg/dL以下になると低血糖症状が起こります。

(低血糖が起こる血糖値には、個人差があります。)

低血糖が起こった時は、砂糖やあめなどを携帯し、すみやかに糖分をとりましょう。

低血糖の主な症状:冷や汗がでる、動悸がする、強い空腹感、手が震える、めまいがする。

 

糖尿病治療では、飲み薬やインスリン注射薬を自分で勝手に中止してはいけません。薬を突然中止すると、高血糖による意識障害や昏睡を招くことがあります。

 

▼中医学的にみる糖尿病のとらえ方▼

冒頭でも述べましたが、中医学では糖尿病を「消渇病」といいます。

そして、細かく分類していきますと、上消、中消、下消とに分かれます。

この上消とは、体の上部に位置する「肺」の症状があらわれることを意味します。

中消とは、体に真ん中に位置する「胃」の症状があらわれることを意味します。

下消とは、体の下部に位置する「腎」の症状があらわれることを意味します。

一般に症状が下に(腎に)いくに従い、病状も重くなっていきます。

※各臓腑の働きは、下記の「糖尿病に関わる主な臓腑の働き」をご参照下さい。

<主な症状>

上消部:口渇感が強く、よく水分をとる。

中消部:胃の熱により消化力が促進され、食べても食べてもお腹が空く。

下消部:尿量が多くなり、混濁する。

<中医学で考える糖尿病の主な原因>

「腎」は下記の(「糖尿病に関わる主な臓腑の働き」)でもふれますが、元気の源とも言われ、体全体を温める力(気の働き)と、臓腑や各器官に栄養を与え潤す力(血・水の働きに当てはまります)を備え調節しています。

糖尿病では、この潤す力の低下(腎陰虚)が、根本原因であると考えられています。

さまざまなタイプは、主に誘因物質であり、根本にはこの腎陰虚が潜んでいるとしています。病気が長期になりますと、陰だけであった損傷が陽にも及び、陰陽が共に虚の状態になります。

先天的なエネルギー不足。

長期にわたって油っこい物や甘いもの、飲酒、味の濃い食べ物、辛い食べ物を食べ過ぎると、「脾、胃」の働きを低下させます。そのため体内に余分な熱がこもり、体に必要な水分が失われます。体の中が乾燥状態になり、消渇として発病します。

精神的ストレス、過度の心労や思い悩みは、鬱積し、そのエネルギーは体の中で、火と化します。そのため、体に必要な水分が失われます。体の中が乾燥状態になり、消渇として発病します。

上記のさまざまな原因や病気の経過状態により、臓腑の働きの失調も多臓腑に及んできます。その結果 、気血の運行にも影響を与え、血脈のオ滞を引き起こします。

血脈のオ滞とは、血の流れが停滞した状態をあらわします。

糖尿病による合併症の発生も、このオ血と緊密に関連しています。

▼中医学的からだのしくみ▼

~「気」「血」「水」とは~

体全体の活動源である「気」、体内の各組織に栄養を与える「血」、血液以外の体液で体を潤してくれる「水」、これらの3つが体内に十分な量 で、スムーズに流れていることにより、体の正常な状態が保たれます。

もし、これらのひとつでも流れが停滞してしまったり、不足してしまったりするとからだに変調をきたし、様々な症状がでてきます。

さらにこの状態を放置し、慢性化してしまうとお互い(気・血・水)に影響が及び症状が悪化してきてしまうのです。

 

「気・血・水」を作り出し、蓄え、排泄するといった一連の働きを担っているのがこれら「肺」、「胃」、「腎」の臓腑です。西洋医学的な働き以外に中医学では「気・血・水」が深く関わってきます。ですので、西洋医学と全く同じ役割分担ではありません。

ゆえに違う診たてができるのです。この点をまず理解してください。

 

 詳しくは、HP上の‘わかる東洋医学診断・まとめ’の中に「わかりやすい東洋医学理論」があります。そちらをご参照ください。

 

▼糖尿病に関わる主な臓腑の働き▼

「肺」・・

気(エネルギー)を生成する。

下記の「脾」「腎」とともに気の生成をするために不可欠の臓腑です。

気の不足による主な症状は、息切れ、声にはりがない、かぜをひきやすい抵抗力が弱いなどがあります。

 

 

肺の最も重要な働きに、呼吸を司る。「発散と下降」があります。

肺は身体の上部へ位置するために、瞼や顔にむくみがでやすい。

《気の場合》

発散とは、各臓腑や体表にエネルギーを送り出す働き。

下降とは、息を吸って得たエネルギーを体の中に取り込み体の活動源とする。

主な症状:喘息、咳が出る。

《水分の場合》

発散とは、咽喉部、皮膚を潤す働き。汗として体外へ発散させる働き。

下降とは、不要となった水分を腎へ下ろす。

主な症状:喉がイガイガする、皮膚が乾燥する、水分を腎へ下ろせない場合は、主に顔面 部がむくみ、尿がでない。

 

 

鼻や皮膚の働きを司る。

主な症状:鼻づまり、鼻水、くしゃみ、アレルギー性鼻炎、蓄膿症

 

「胃」・・

食べた物を胃の中空器官で受け取る。

 

 

   ↓

 

熟成させる。

 

 

   ↓

 

下に位置する小腸へ送るといった一連の働きを担っています。

①の働きが失調しますと、食べたものを戻す(悪心、嘔吐)。

②の働きが失調しますと、胃の中に食物が停滞したまま、消化されません。

(臭いげっぷがでる、腹部の膨満感、胃痛)

③の働きが失調しますと、下へ下降させることができません(便秘)。

 

胃の働きの失調の特徴は、「停滞」と「逆流」です。

①②③それぞれの状態で留まった状態が長く続きますと、食べ物は熱と化し腐敗します。そのため、熱症状および臭いを伴った症状が多くみられるのです。

「腎」・・

生命力の源、生殖器・発育・成長関係と深く関わります。

「腎」には父母から受け継いだ先天の気が蓄えられています。

生まれたときにこのエネルギーが少なく、足りなかったりすると、成長が遅い(初潮が遅い)、免疫力が弱い、小柄などの発育不良の状態があらわれます。

「腎」のエネルギー(先天の気)は、「脾」から作り出すエネルギー(後天の気)により補充されます。

年齢が増すにつれて、腎が支配する器官の機能減退症状があらわれてきます。

 

例)

骨や歯がもろくなる、耳が遠くなる、髪が薄くなったり、白髪が多くなる

婦人科疾患では無月経、不妊症、流産しやすい

冷え症状が加わると、さむけ、下痢をしやすい(特に朝方)、手足、腰の冷え

 

▼中医学的病気の診断・治療方法▼

個人の体質やその時々の症状、体調を考慮したうえで、治療方法を決めていきます。

そのため、同じ症状であっても人によっては治療方法が異なることがあります。

この他、食べ物の嗜好、生活習慣(睡眠時間、食欲、排便の状態など)を問診し中医学独特の診断方法である舌診、脈診などを用いて診察していきます。

その診断に基づいて、個々の体質を把握し、その人その人に合った治療をしていきます。

 

▼中医学的糖尿病のタイプと治療法▼

~上消~

●燥熱傷肺タイプ●

「肺」は適度に潤っている状態を好み、乾燥状態を嫌います。

熱が肺に停滞し、肺の水分が失われ枯渇状態になります。そのため乾燥症状が主にあらわれるタイプです。

<随伴症状>

喉が渇き多く水を飲む、口の中が乾く、舌が乾燥する、頻尿で量が多い。

<治療法>

肺に停滞している熱を冷まし、潤していく「清熱潤肺」、水分(血や水に相当)を補い、のどの渇きを癒していく「生津止渇」の治療をしていきます。

 

~中消~

●胃燥津傷タイプ●

「胃」も「肺」と同様、適度に潤っている状態を好み、乾燥状態を嫌います。

胃に熱が停滞することにより、水分が失われ、熱が旺盛な状態となります。そのため、熱症状が強くあらわれるタイプです。

<随伴症状>

多食、飢えやすい、口渇、多尿、痩せてくる、便は乾燥する。

<治療法>

胃に停滞している熱を取り除く「養胃潤燥」、水分(血や水に相当)を補う「養陰増液」の治療をしていきます。

 

~下消~

●腎陰虚タイプ●

糖尿病では、この潤す力の低下(腎陰虚)が、根本原因であると考えられています。

<随伴症状>

頻尿で量が多い、混濁したクリームのよう、また尿に甘味がある、腰や膝がだるい、力がでない、めまい、耳鳴り、唇が乾燥する、皮膚が乾燥し痒い。

<治療法>

体を養う血、潤す働きを高める「滋陰補腎」、のどの渇き止める「潤燥止渇」の治療をしていきます。

 

●陰陽両虚タイプ●

病気が長期になりますと、腎陰だけであった損傷が腎陽にも及び、陰陽(温める力と潤す力)が共に虚の状態になり、あらわれるタイプです。

<随伴症状>

頻尿でクリームのような混濁した色、飲み物を飲むとすぐに尿がでる、顔は憔悴している、腰や膝がだるい、手足がほてる、寒がり、手足が冷える、月経不調、インポテンツ。

<治療法>

温め、潤す働きを高める「温陽滋陰」、「補腎固摂」の治療をしていきます。

 

●オ血タイプ●

病気が長期に及ぶと血の流れが停滞し、さまざまな代謝異常を引き起こします。

<随伴症状>

静脈瘤がある、血管が浮き出やすい、内出血(あざ)ができやすい、シミやそばかすができやすい、普段から肩こり、腰痛がある、睡眠が浅い、目の下にクマができやすい。

<治療法>

血の流れを良くし、停滞した血を取り除いていく「活血化オ」の治療をしていきます。

 

▼タイプ別にみる生活養生・食養生▼

自分のタイプ(体質)を判断できた方はこれから説明していきます。

タイプに合った食養生を1つでも2つでも毎日の生活の中に取り入れ、実践してみてください。

体質が徐々に改善し体調がよくなり、症状が軽くなっていくのが実感できると思います。

●燥熱傷肺タイプ●

【生活習慣】

辛い食べ物、お酒の飲みすぎは、体の中に熱を生みます。過食、多飲は避けましょう。

 

【食べ物】 ~肺の熱を冷ます作用がある食べ物を摂りましょう~

 

(穀類)

大麦、あわ、とうもろこし、はとむぎ、小麦

 

(魚介類)

かに、あさり、ところてん、昆布、わかめ、のり、しじみ

 

(野菜)

れんこん、なす、トマト、きゅうり、とうがん、レタス、ごぼう、大根

 

(果物)

なし、すいか

 

(お茶)

緑茶、菊花茶、薄荷茶

 

 

●胃燥津傷タイプ●

【生活習慣】

油っこい食べ物や辛い食べ物、肉類、お酒の飲みすぎは、体の中に熱を生みます。過食、多飲は避けましょう。その際、野菜を多くとるようにして普段の食生活も和食を増やしてみましょう。

いつもお腹がすいているタイプなので、食事の量 に気をつけましょう。

徹夜仕事や夜遊びなどもほどほどにしましょう。

 

【食べ物】 ~胃の熱を冷ます作用がある食べ物を摂りましょう~

 

(穀類)

大麦、あわ、とうもろこし、はとむぎ、小麦

 

(魚介類)

かに、あさり、ところてん、昆布、わかめ、のり、しじみ

 

(野菜)

れんこん、なす、トマト、きゅうり、とうがん、レタス、ごぼう、大根

 

(果物)

なし、すいか

 

(お茶)

緑茶、菊花茶、ウーロン茶

 

 

●腎陰虚タイプ●

【生活習慣】

体を養う血の消耗につながる生活は避けましょう。睡眠はしっかりとり、生理中は血を消耗させやすいのでパソコンの使いすぎ、テレビの見すぎ、夜更かしは避けましょう。

血を補い、体を潤す働きのある食べ物を摂るよう心がけましょう。

 

【食べ物】 ~体を冷まし、潤す作用のある食べ物を摂りましょう~

 

(乳製品)

豆乳、牛乳

 

(肉類)

豚の皮、鴨肉、豚肉

 

(魚介類)

いか、牡蠣、すっぽん(とくに甲羅の部分)

 

(野菜)

山芋、白きくらげ、黒きくらげ

 

(果物)

なし、もも、ぶどう

 

(木の実)

クコの実、くるみ、黒ごま

 

(お茶)

桑の実とクコの実のお茶

 

 

●腎陽虚タイプ●

【生活習慣】

冷えやすい下半身は下腹部や腰部にカイロをはって、しっかり温めましょう。

体を温める食べ物を摂るようにしましょう。

 

【食べ物】 ~体を温め、活動力を増す作用のある食べ物を摂りましょう~

 

(穀類) 

もち米

 

(肉類)

羊肉、鹿肉、牛肉

 

(魚介類)

えび、なまこ

 

(野菜)

にら、ねぎ、ししとう、かぼちゃ、しょうが、にんにく

 

(木の実)

栗、くるみ

 

(香辛料)

酒、シナモン、黒砂糖、ウイキョウ(フェンネル)

 

(お茶)

杜仲茶、ジンジャーティー黒砂糖入り

 

 

●血於タイプ●

【生活習慣】

夏は冷房、冬は外気の寒さから体が冷えるのを防ぐようにしましょう。

冷たいものの摂り過ぎは血行を悪くするので気をつけましょう。

寒い季節や冷房で冷えた日は、生野菜は控え、温野菜を摂るようにしましょう。

適度に運動をして、適度な汗をかくよう心がけましょう。

 

【食べ物】 ~血液の流れを良くする作用のある食べ物を摂りましょう~

 

(豆類)

小豆、黒豆

 

(野菜)

あぶらな、にんにく、にら、ねぎ、しょうが、とうがらし

 

(香辛料)

酢、少量の酒

 

(お茶)

山ざし茶、バラ茶、紅花茶

 

 

▼その他日常生活での注意点▼

~食事療法~

適度な食事量と適切な食事内容の調節で、血糖値をコントロールすることができます。また適切な食事はインスリンの作用不足を改善する効果 が期待できます。

不規則な食事は血糖値の変動を大きくし、すい臓にも負担をかけます。食事は規則正しく、ゆっくりとよく噛んで食べましょう。

~運動療法~

運動療法は、糖尿病のさまざまな症状を改善し、さらに動脈硬化の予防などの点でも効果 があります。

しかし、進行した合併症がある時には、運動によって病状を悪化させてしまうこともあります。

運動療法を行う際は、まず主治医と相談し、自分に合った運動と運動量 を決定し、決して無理をせずに自分の体と相談しながら適切な運動量 を継続することが大切です。

有酸素運動でエネルギーをしっかり燃焼させましょう。有酸素運動は脂肪を燃焼させる効果 があります。

有酸素運動(散歩、水泳、ジョギングなど)でエネルギーを確実に消費しましょう。

少し汗ばむ程度の運動量で20分以上、週に3~5回、食後1~2時間に行ないましょう。

 

 

=本来の東洋医学の治療の姿に関して一言=

 

当院では局所治療に限定せず、あくまでも身体全体の治療・お手当てを目的としております。

例えば、ギックリ腰や寝違いといった急激な痛みに対して、中医鍼灸の効果 は高いですが、これも局所の治療にとどまらず全体的なお手当てを行なっているからなのです。

急性の疾患にせよ慢性の疾患にせよ、身体の中で生じている検査などには出てこない生命活力エネルギーのバランスの失調をさぐり見つけ出すことで、お手当てをしております。

ゆえに、慢性の症状を1~2回の治療で治すというのは難しいのです。

西洋医学で治しにくい病・症状は、中医学(東洋医学)でも治しにくいのは同じです。

ただ、早期の治療により中医学の方が治し易い疾患もございます。

例えば、顔面麻痺・突発性難聴・頭痛・過敏性大腸炎・不眠・などがあります。

大切なのは、あくまでも違う角度・視点・診立てで、病・症状を治してゆくというところに中医学(東洋医学)の意味合いがございます。

 

当院の具体的なお手当てとしては、まず、普段の生活状況を伺う詳細な問診や、舌の色や形などを見る舌診などを行い、中医学(東洋医学)の考えによる病状の起因診断を行います。

これは、体内バランスの失調をさぐり見つけ出すために必要な診察です。この診察を踏まえたうえで、その失調をツボ刺激で調整し、元の良い(元気な)状態へ戻すことが本来の治療のあり方です。

又、ツボにはそれぞれに作用があり、更にツボを組み合わせることで、その効果 をより発揮させる事が出来ます。

 

しかしながら、どこの鍼灸院でもこの様な考えで治療をおこなっているわけではありません。一般 的には局所的な治療を行なっている所が多いかと思います。

 

さて、もう一点お伝えしたいことが御座います。

当院では過去に東洋医学の受診の機会を失った方々を存じ上げています。

それは東洋医学に関して詳しい知識と治療理論を存じ上げない先生方にアドバイスを受けたからであります。

この様な方々に、「針灸治療を受けていれば・・・」と思うことがありました。

特に下記の疾患は早めに受診をされると良いです。

顔面麻痺・突発性難聴・帯状疱疹・肩関節周囲炎(五十肩)

急性腰痛(ぎっくり腰)・寝違い・発熱症状・逆子

その他、月経不順・月経痛・更年期障害・不妊・欠乳

アレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎、など

これらの疾患はほんの一例です。

疾患によっては、薬だけの服用治療よりも、針灸治療を併用することにより一層症状が早く改善されて行きます。

針灸治療はやはり経験のある専門家にご相談された方が良いと思います。

 

当院は決して医療評論家では御座いませんが、世の中で東洋医学にまつわる実際に起きている事を一人でも多くの方々に知って頂きたいと願っております。

 

少しでも多くの方に本当の中医鍼灸をご理解して頂き、お体のために役立てていただければ幸に思います。

 

当院は予約制となります

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