まず当院について当院は体質改善を専門とする中医鍼灸(伝統的な鍼灸施術、四診と言う診察カウンセリング:望・聞・問・切を必ず行い各々の体質の分析を行てる)、そしてどの様な天候時に体にどの様な反応が生じ、また感情や情緒の変化時に体へどんな影響を与え不定愁訴生じさせているかを確認し、治療方針(弁証論治)を立て施術を行って居ります。
体質改善を行うにはこの様な過程プロセスが必要です。
話をタイトルに戻します。
此処の所、コロナに罹患し治療を終え退院したが・・・
どうもコロナに感染する前の体調に戻らないと言う話を時々聞きます。
症状としては、体が怠重い。気力が出ない。食欲が低下してしまった。長く歩けない。息苦しくなると訴える方が多いです。その他の症状を訴える方もおられます。
下痢症状と味覚がおかしいとか。
中医学(東洋医学)見地から考えると、肺の機能が損なわれますと活力エネルギーと言う気のエネルギー物質が失われやすくなります。
気の働きは様々です。分かり易く申し上げますと体を元気に維持する、体を防御する、内臓の働きなどを正常にキープする、そして活力気力を出させるとなっております。
理論的なことは此処では割愛させて頂きます。
書き込むと長くなりますので・・・
本日当院で治療をさせて頂いた症例の一つを紹介させて頂きます。
男性、40代既往歴に、突発性難聴、雨が降る前に、患った右耳に閉塞感が生じるそれと共に耳鳴りが鳴り始めることが多い。
普段の生活に於いてアルコールを多く摂取するとお腹が冷え下すことが多い。
さてコロナに感染し入院治療3週間半、最初内40℃近い熱が数日続いたそうである
4~5日目から徐々に熱が下がって来たと言って居りました。
CT撮影で肺も白くなり、背中が硬くなって来たそうです。
その後咳が中々治まらず、痰も絡み粘りの有るやや黄色い痰が有ると。
酸素濃度は80台が続いていたそうです。
食欲も落ち、段々と体重も落ち最終的には退院する時には5キロ位落ちたそうです。
治療に関しては、どの様な薬を投与して頂いたか本人様は分からない状態ですので
此処では差し引かえさせて頂きます。
退院後、息苦しさと食欲低下が残っておりました。
10~15分位歩行すると息苦しさが増して一休憩されないと歩き続けられない状態でした。体もダル重い感じが有ると・・・
上記の症状を直ぐに当院へ訴え治療をして欲しいとの希望が出たので、中医学的に分析を行いました。
治療を行う前に色々身体状況を把握するのに細かく問診をさせて頂き、且つ背中を診させて頂いた時に、肝斑と言ってシミ吹き出物が出ておりました。
これは何を意味するかと言いますと薬を沢山飲まれると肝臓が疲れ解毒作用が減少し肌が荒れてくる症状を引き起こすことが有るのです。
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ご注意を!!これは、中医学見地から得られる体の情報です。
全ての医療者さんが理解し存じ上げておるとは限りません。
舌を診させて頂いたところ、膨らんで胖大傾向で舌の周りに凸凹の歯痕がついておりました。
これは、気が不足するとこの様な舌の形を人は生じ易くなるのであります。
それと舌の上に苔が少々乗っておりこれは消化器系の働きが低下した状態、或いは余計な水質分が体内に停滞すると苔が厚くなるのです。
痰を排出する一つの要因でもあります
脈の打ち方は、沈んでおり細かったです。エネルギッシュでは無かったです。
治療は、
・養肝解毒(肝臓の機能を高めるツボ刺激を与え解毒作用を強める)
・養脾開胃(消化器系の働きを促し食欲を出させエネルギーの生産に繋げます)
・養肺益気(肺の機能を高めさせ呼吸をし易くさせ気を増やすようにし咳をコントロールさせる治療です)
です。
以上の様な治療を1クール(10回)行いましたら、咳も止まり、歩行しても立ち止まること無く息苦しさも出なくなり。歩いたり、動いたりした後酸素濃度は90~95をキープ出来る様になりました。
今は、完全に社会復帰し働いております。
因みにこの方は、普段から体に気を使って養生ケアを定期的に受けております。
コロナ治療退院後、自分の体が本調子ではない事で早めに治療を受けたのが良かったのだと思います。
またその他来ている方の症例も時間を見つけまとめさせて頂けたら報告したいです。
本日の一例が、コロナ後遺症で悩まれている方の治療の参考になればと存じます。
毎日が健やかに過ごせます様に。
自分自身の体質を把握したい方は、当院のHPにある「セルフ健康チェック」をご利用ください。
セルフ健康チェック↓
https://www.dokutoruyo.com/check/
当院の新型コロナウイルスの予防対策はコチラ↓
https://www.dokutoruyo.com/column/cate4/20200809-3179/
楊中医鍼灸院