中医学のあれこれ
- 2019/03/11
- 【その他】中国医学の治療法
今日は、中国医学の治療法を簡単に述べさせて頂きます。
主となる治療方法は、鍼灸治療、漢方治療になります。
鍼灸は体表にある経穴(ツボ)に刺激を与えその反応で、体内の臓器の働き体調を整えて行きます。一つの経穴には、色々な効用(効き目)と作用(働き)等を持ち合わせておりまして、経穴と経穴の組み合わせで幾通 りもの治療効果や作用を発揮致します。
漢方治療は、自然の生薬を使用し、これも生薬の組み合わせで幾通りもの効果 が出ます。漢方の生薬には味とか性質が有り温めたり、熱を冷ましたり、気を上げたり、気を下げたり、しめつけたり、弛めたり、この様な働きが有り。そして、患者様から得た体の情報に合わせ生薬を組み合わせ、その方の崩れたエネルギーや体質を調整し、体を元有った元気な状態へ戻してあげる働きを、体内から調整するのが漢方治療です。
よく耳にするのですが、鍼は痛いのではないでしょうか?
漢方は苦いのではとか・・・
確かにその様な事は多少有るかと思います。しかし、実際には皆様方が想像している様な痛みや苦味は無いかと思います。治療に使用される鍼は弾力性のあるもので、医療の注射針より細く弾力もあり、すんなり体内に刺入していかれます。
私の考えでは、皆様方が痛い、苦いと言うイメージを強く抱かれているから、属に言う食わず嫌いになってしまって居るのではないかと思います。
さて、百聞は一見にしからずにもじって、百聞は一針、一口の鍼、漢方にしからずと・・・思います。
実際に受けてみたり、飲用してみたりすると、すんなり受け入れられる方の方が大勢居ます。体は素直なもので欲しているものを与えて上げますと、受け入れやすいのです。
長々となってしまいましたが、鍼灸と漢方の治療目的は、崩れた体のエネルギーの調整と不足してしまった自然治癒力を補い活性化させて、体を整える力を体内から出させる事です。
なので、検査とかで問題が無い、異常が見つからない場合は、体の元気(正常に活動させるエネルギー)が足りなかったり、自然治癒力の低下が原因の事が多いです。このような時は、やはりこれらの改善を促さないと症状の改善が難しいのではないでしょうか!?
元気と言う二文字は、見ての通り元の気、要するに元々有るエネルギーと言う意味なのです。ですから、元気が無いと言うのはエネルギーが無いと言う事です。
しかし、私は中国医学が全ての病・症状に万能とは申してませんので、誤解の無いようにお願い申し上げます。
中国医学の治療方法が、病で悩んでいる方々の何かの一助になればと思います。
- 2019/03/11
- 【その他】東洋医学の治療法について
最近では、東洋医学という言葉が定着し、誰でもが鍼や灸、漢方薬、といったものをすぐに思い浮かべるのではないでしょうか。
現代医学の治療だけでは症状が改善されない人、できるだけ体に負担の少ない自然療法的な治療を望む人など、体験されたことのある方も多いのではないかと思います。
人々の健康志向が高まるにつれ、それに関連した薬茶や薬膳料理を専門としたお店なども増えています。
東洋医学的に考えるからだの仕組みとは、ピアノの旋律の狂いによる不協和音と同じように考えることができます。一つの音の狂いは、たとえ原因が部分的な箇所だけであったとしても、弾くと全体的なメロディーの調子が乱れてしまいます。人間の体も同じように、さまざまな症状が現れている原因が1つの箇所だけであっても、体全体はすべて密接に関連をして動いているため、体の不調は全身に現れるのです。
またこの状態は、体のパワーが不足し、病が長期にわたって慢性化すればするほど、症状は複雑さを増し、全身の不調は高まり、治療には長く時間がかかってしまうku棊毆)です。
東洋医学の治療法とは、本来体が持っている力を回復し発揮させることにより、病に打ち克つ力を引き出し、体のバランスを取り戻していく治療法になります。
そこで今回は、この東洋医学の治療方法について、主に鍼や灸、病気の予防と養生法について詳しく説明していきたいと思います。
みなさんの東洋医学に関する認識が高まることにより、状況に応じて現代医学とうまく使い分けできるようになっていただけたらと思っております。
○ 中医学における健康の概念
中医学(中国医学)では、万人に当てはまる正常値という概念がありません。人も自然の一部であるとする観点からみると、季節の変化を受けて、体も変化していくことは自然なことなのです。そのため年間を通 して、体の状態が一定であるということは考えられず、生活環境や年齢の違いなどにより、バランスの取れた「良い状態」は、人それぞれで異なります。
健康状態の決め手は、免疫力や抵抗力の源とされる「正気」の充実になります。
そして、「気」「血」「水」が充分にめぐっていること、「五臓六腑」の働きが順調であること、「陰陽」のバランスがとれていることが重要な条件になります。
○東洋医学と現代医学の違い
東洋医学と現代医学は、それぞれ独自の診断と治療体系をもっています。
その違いは、それぞれのベースになる「体を見る視点」や「病気を見る視点」の違いから生まれています。
解剖学や細胞生理学をベースとする現代医学では、体は器官というさまざまなパーツの集合体とされています。
そのため、病巣であるひとつのパーツを中心に病気を見つめていきます(腫瘍などによる転移は除きます)。
一方、東洋医学では、「体全身は多くの部分が互いに密接に結びつき、生命として一つの体を成し、働いている」と見ますので、病巣がたとえひとつの部位 に限られていても、それが局所だけの問題なのか、または全身と関連して起こった問題なのか、という両方の視点で病気を見つめていきます。
尚、東洋医学では心、精神、情緒の変化でも、体に負担をかけ症状としてあらわれてきます。
そして、こうした考え方の違いは、自ずと治療にも反映されています。
現代医学では、人体を細分化していく方向で研究が行われています。そのため病巣が見つかると、その病巣部位 に、血管や神経、ホルモンなどの異常を見つけだすことで、診断や治療につなげていきます。
これに対し東洋医学では、全身を一つの有機体と見なしますので、病巣のある部位 への直接的な治療以外にも、全体的に関連したほかの部位や全身のバランスを調整します。
○中医学でとらえる体のしくみ
東洋医学では、体全体の活動源である「気」、体内の各組織に栄養を与える「血」、血液以外の体液で体を潤してくれる「水」、これらが人体を構成し、生命を保つための基本的な物質であるとされています。これらの3つが体内に十分な量 で、スムーズに流れていることにより、体の正常な状態が保たれます。
この「気・血・水」は、「五臓六腑」によって作られたあと、「経絡」という(エネルギーを通 る)ルートを通って、全身に運ばれその働きを発揮します。
○ 東洋医学の治療法
~体の中を流れているエネルギーバランスの調整をする~
全身に網目のように張りめぐらされている、生命エネルギーの通り道である「経絡」は普通 私たちの目に見えません。その経絡の上に点在している「経穴(ツボ)」を利用して、経絡の中を流れている「気」「血」「水」の補充や代謝、「五臓六腑」の生理作用、「陰陽」のバランスを正常な状態にもどし、正気の回復をはかり、「病邪(邪気)」を取り去っていきます。
この経絡は、体の内側の「臓腑」と体の表面をつないでおり、「内外を貫き」「上下を通 す」働きがあります。このように全身に流れている経絡は、臓腑の働きの失調が、経絡上のツボに反応点としてあらわれます。そして、そのツボに刺激を加えることにより、気血の流れを調節し、臓腑の働きを改善することができるのです。
~ツボって???~
ツボは経穴とも言われますが、経絡同様、実際に皮膚に穴はあいておらず目には見えません。しかし、目に見えない「気(エネルギー)」が出入りしています。
経絡は「気」や「血」の通り道であり、ツボはその道の上にある駅のようなものであると、よく表現されています。経絡の上のツボには、「気」や「血」の流れが滞ったりしたとき、そのトラブルが反映されます。また、体内部の臓腑ともつながっているため、臓腑の失調もツボの痛み、腫れやしこりなどといった症状としてあらわれてきます。
そして、ツボは病気の変化が現れると同時に、治療のポイントともなり、刺激することにより、気や血の流れを調整し、臓腑の働きを調えることが出来るのです。
~鍼編~
・ 鍼の種類
用途に応じて、さまざまなものを使い分けます。
【長鍼】
坐骨神経痛や腰痛など、深部へ刺激を行き渡らせたい場合は、長い鍼を使って治療していきます。
【円皮針・皮内針】
とても小さい針で、持続的に刺激をあたえるときに使う治療です。
主に痛みの疾患(例:生理痛や肩こり、張りのある部分など)のとき多く使われます。
【三稜針】
皮膚の表面を軽く傷つけ、数滴出血させる治療法です。
主に、血の滞りによる刺すような痛み(例:肩こりや腰痛など)、炎症による痛みや痒み(例:咽頭痛、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎など)のときに多く使われます。
【灸頭針】
刺した鍼の頭の部分にもぐさをつけて点火する治療法です。
体の中を温め、冷えをとる効果があります。
・ さまざまな鍼治療
<現代医学的な理論に基づいた鍼灸>
日本では主に、鍼灸の専門学校教育をはじめ、臨床においても、現代医学的な診察や病気の考え方に基づいた鍼灸治療を行なっているところが多くみられます。
治療では、痛みや筋肉の凝りを取り除くこと目的がメインになり、東洋医学の診察はほとんど行なわれません。鍼を刺す部位 は、ツボや経絡より、解剖学にもとづいた筋肉のポイントを重視しています。
<スポーツ鍼灸>
スポーツ選手を対象に、筋肉の凝りを取り除き、疲労回復を目的とした治療法です。
これらは、筋肉の凝りを取り除くという意味では効果がありますが、内科、婦人科疾患には、解剖学的な表層の部分しか見ていない現代医学的な鍼灸治療及びスポーツ鍼灸は、体内部でどのような原因で症状を引き起こしているかを診断することはできません。
<中医鍼灸>
中医学の治療では、先ず「弁証」を立てていきます。
「弁証」とは、病気の原因、部位、性質など、各段階における病気のタイプを見分けることをいいます。病気の進行にしたがって、各段階のタイプが変化し、治療もそれに応じて変化していきます。その時その時の体の状態をしっかり把握し、見極め、治療もそれにあったものにしていかなくてはいけないのです。
これが本来の中医学の理論に基づいた治療方法なのですが、一方で中国の鍼だけを用いて太い鍼による強い刺激の治療だけを行ない、理論は全く応用していないというところもあります。
このように、日本ではこれといった統一された治療方法がありません。そのため鍼灸を受診される際は、どのような治療方針に基づいて治療を行なっているのか、しっかり把握する必要があります。
鍼についてよく質問される内容
1)鍼は痛くないですか?
初めて来られる患者さんは鍼と聞いて、「痛い、怖い」というイメージを強く持たれている方がほとんどです。
それは「鍼=注射針、裁縫で使う針」を連想し、注射針と同じような痛みを想像されているからだと思います。
私達が予防接種などで採血をするときに使われる注射針が、直径0.4~0.8ミリと言われています。これに対し、鍼治療で使われる鍼は、直径0.16・u梠@w)0.2ミリになります。これは、髪の毛ほどの太さであり、注射針の6分の1~2分の1の細さになります。
ですので、鍼を刺入するときの痛みは、皆さんが想像されるようものではありません。
しかし、稀に毛穴に入ってしまった場合、痛みを訴えることもありますが、鍼が細いぶん、柔らかくしなるため、抵抗なく皮膚に刺さるのです。
2)鍼刺激に対する反応について
鍼治療を受けられた方ことのある方は、鍼を刺した時に独特の感覚を感じた方もいらっしゃるかと思います。通 常、鍼治療は痛みをともなうものではありませんが、全く何も感じないというわけでもありません。
鍼を刺入したとき、患者さんはその部位に、重だるいような、ジーンとしびれるような、引っ張られるような感じを受けます。この感覚は、言葉で表現しがたく、体験した者のみが知り得るといったところがあります。こうした感覚は、「得気(とっき)」と呼ばれる鍼刺激によるひびき感であり、痛みではないのです。このひびき感を痛みと混同される方が多いのですが、痛みの場合ですと鍼のチクチク感があり、不快さが残ります。この「得気」とは、気を得るという言葉通 り、鍼灸師が鍼を媒介にして、「気」の流れをコントロールします。
しかし、鍼の操作方法については、鍼灸師の間でも様々であり、いくつもの流派に分かれます。それは、鍼を刺す深さやひびきに対する認識の違いなど、流派によって考え方が異なります。中医学の診断に基づき、治療を行なう私達にとっては、鍼刺激による「得気感」は治療効果 を高める上でとても重要な手技であり、感覚なのです。
3)鍼は使い捨てですか?
今、ほとんどの鍼灸院では、以下のタイプが用いられています。
★1回きりの使い捨て鍼を使用
★個人専用の鍼を使用
当院では後者の個人専用鍼を使用しています。
使用した鍼を個人専用の袋に入れて消毒にかけ、次回使う時まで保管しておきます。鍼は4~5回に1回の・u樞毆)合で交換をしています。また、6ヶ月を過ぎて来院されない場合は鍼を廃棄処分しています。
~灸編~
○灸治療の方法と効果
お灸も鍼と同様、ツボや経絡に働きかける治療法です。
様々な方法があり、ツボの上に直接のせて灸をすえる「直接灸」、生姜やにんにく、塩などの上に、もぐさをのせてすえる「間接灸」、体に刺した鍼の頭部分にもぐさをのせて点火する「灸頭針」という方法があります。
これらは方法の違いはあるものの治療の用途としては、温めて冷えをとり、気血の流れをよくする目的で使われます。
「間接灸」は、体を温める働きのある食材と灸を用いて、体の深部までじんわりあたためる効果 があります。
「灸頭針」は、鍼の刺激プラスお灸の温熱、赤外線効果で体の中から温め、冷えをとる効果 があります。
○灸治療の注意点
お灸の治療は熱の刺激をあたえて温めるものですので、冷えの症状に対して、高い効果 を発揮します。
しかし、体質によっては、過度の灸治療は、悪い影響が出てしまうことがありますので、注意が必要です。
また、その日の体調によっては、我慢できる程度の熱さだったにも関わらず、水泡状のやけどが出来てしまったという方がいらっしゃいます。
これは、主に体の中でうまく水分代謝が行なわれず、体内に停滞しているときにみられます。足ではむくんでいるときに見られます。
~鍼と漢方薬はどのように使い分けるのか~
鍼灸治療では、体表面にあるツボに刺激を加え、経絡に働きかけていきます。そして、経絡と関連する五臓六腑に働きかけていきます。
一方漢方薬は、服用したあと五臓六腑に薬の成分が吸収され、関連した経絡に成分が流れこんでいくことにより、治療の効果 が発揮されます。
双方をうまく併用することにより、相乗効果を生むことができるのです。
そして、整形外科的な疾患による、腰痛や神経痛、顔面神経麻痺、脳卒中後遺症など、痛みやしびれによる症状には、おもに鍼灸治療が有効です。
その他、免疫力の低下やアレルギー疾患などの体質改善に対しても有効です。
しかし、どんな疾患でも慢性病やエネルギーの消耗が激しい方などは、漢方薬との併用が有効かと思います。
~東洋医学の予防・養生編~
それぞれの土着の文化とともに発達してきた伝統医学といわれる、中国医学。
病気の治療方法についてはもちろんのこと、病気にならないために、なにを食べ、どのように生活をしたらよいのかといった病気の予防や養生法が、古典のなかにも数多く記載され、その重要さをうかがい知ることができます。
それは、病気になる前に対処することが大切と考えられ、はっきりとした病名はつかないけれど体の不調がある「未病」の段階で治療或いは予防をし、病気に進行する前に防ぐという概念です。そして、普段から治療が必要な状態にならないよう、食事の内容や生活の仕方に注意をはらいながら生活を送る「養生法」もしっかりと確立されているのです。
~養生法の3つの原則~
① 気・血・水の不足や滞りを改善する。
② 五臓六腑の働きを調える。
③ 陰陽(寒熱)のバランスを調える。
これらの3つは、最初の方でも述べました「中医学における健康の概念」の健康な状態を維持するための原則になります。
~治療と養生の違い~
治療法も、養生法もそれぞれベースになっている健康観は上記を見ていただくとわかるように、共通 しています。
それは、全身のバランスが正常に保たれていることが大切であるということです。
ここで、治療法と養生法の違いについて、はっきり認識していただきたいことがあります。
鍼灸治療や漢方薬治療など専門家による治療は、体に対する作用が強くあらわれます。それに対し、日常生活で実践する養生法は、作用が穏やかです。
養生法は予防法ですので、病気を治す治療ではありません。治療の必要性を感じられるときは、専門家の治療を受けることをお勧めします。
そして、治療と併用することにより効果も高まりますので、怠らずに、どのような養生法が自分の体質や現況にとって必要かといったことも相談されるとよいでしょう。
~養生とは~
まずは、自分の体質を把握することからはじめましょう。
その上で個々の生活の仕方がきまってきます。
例)食事・生活編
<冷え体質の人>
体を温める食材である、ショウガやにんにく、にら、えびなどを摂取し、きゅうりやトマトなど体を冷やす食材の食べものは極力避けましょう。
生活面では、薄着はさけ、特に下半身を冷やさず、温めましょう。
必要であれば、ホッカイロを使い下腹部や腰に貼って防寒しましょう。
<パワー不足による・気虚体質の人>
このタイプは、少しからだを動かすと、すぐに疲れてしまいます。スタミナが長く続かず、非常に疲れやすいといった特徴があります。
食べものでは消化吸収の良い、穀物類やかぼちゃ、なつめ、山芋、長いもなどを摂取し、冷やす食材や脂っこいもの、消化しにくい食材は避けましょう。
分量も腹八分くらいがよいでしょう。
生活面では、過労や激しい運動は避け、気功やヨーガ、ウォーキングなどの軽い有酸素運動を心がけましょう。
このように、自分の体質を知ることにより日々の日常生活で行なうことのできる養生はたくさんあります。むしろ、日頃の生活習慣が病気を寄せつけない体をつくるのです。
最近では、時代の変化とともに食事や生活の中で規則正しい習慣を送ることは難しくなってきています。
しかし、自分の中で「睡眠だけはしっかりとるようにしよう」、「食事はバランスの良いものを取るよう心がけよう」といった意識を持ち実践することにより、1年後、3年後、10年後の自分の体の健やかさが変わってきます。
意気込みだけが強いと後が続かなくなってしまいますので、無理のない範囲で気軽に行なえることから始めてみましょう。
- 2021/03/19
- 中医学(東洋医学)で考える「気」とは?
「気」と言う単語・文字は普段我々の生活でよく見かけますし使われている文字であります。
中医学で言う「気」は、人の体内エネルギー活力を指します。
生命力、活力源と言っても良いかも知れません。
要は元気の度合いを指します。
「元気」と言う単語の語源は、元々体内に存在する活力源エネルギー「気」を指しております。
良く会話の中でお元気ですか?と尋ねることが有りますよね
それは、ある意味体内のエネルギーが有るか無いかを尋ねている状態です。
不調でパワーが無い状態であれば、大概の方は元気が無いと答えると思います。
元気が無いと言うのは、自分自身が現在の体の状態(活力の有る無い)を感じ取っている状態であります。
要するにパワーが足りない不調ですよ、「気」エネルギーが不足していると自覚しているのです。
故に「気」と言う文字日常良く使われています。
そんな事に皆様は、気が付いておりますか?
気が付いてもその一つの内ですね。
また、「気が滅入る」「気疲れ」「気づまり」「気が進まない」と言う言葉もよく耳にすると思います。
これらの単語は「気」と言う単語を使い体や人の気持ちを表現しております。
中医学(東洋医学)では「気が滅入る」と「気疲れ」は「気虚」と表現します。
この様な状態が長く続くと、体が疲れやすくなり、怠重くなります。物事を積極的に行うのもためらう様になります。
体が冷えやすい、食欲不振などが出やすくなります。
この症状は体が本調子ではないと言うことになります。
病気になる一歩手前の注意信号と捉えて良いと思います。
元気が沢山有れば生じませんからね!!
「気が滅入る」・「気疲れ」これらの意味している所は、気の消耗を表している言葉で有ります。
そして元気が無いと、やる気が出なかったり、言葉数が少なくなったり…自分自身で経験したことが有るかと思います。
本来有る体内のエネルギーが減少して来ているからその様な状態になるのです。
この様な時は、体に気(心配り)を使って体を休める様に致しましょう。
心配りこちらも「気」を使うしぐさと言えます。心配りを人に対してし過ぎるとやはり疲れますので気を付けましょう。
それでは、本日はこの辺で終えます。
次回は「気づまり」「気が進まない」の体の状態を、中医学からアプローチし解説させて頂きます。
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- 2021/03/26
- 中医学(東洋医学)で考える「気」とは? ②
皆さん こんにちは。
本日は先日紀掲載させて頂いたコラムの続きとなります。
さて「気づまり」「気が進まない」これらは「気」が詰まって渋滞を起こしている状態です。
中医学(東洋医学)では、「気滞」と表現します。
体に現れる症状としては、頭が張ったり、便秘傾向になったり、イライラしたり、積極的な行動が取れなくなる。
起因は、多くのストレスが有る状態、考えごとが定まらない、精神負荷が多い状態などで生じます。
起こりやすい疾患は、うつ病・適応障害・不眠・突発性難聴・PMS・月経困難症等です。
さて前回のコラムと今回のコラムで「気」と言う物に対して多少理解頂けましたでしょうか。
また何かの機会に「気」に関して書き込みさせて頂きます。
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