コラム

2019/11/06
喘息②~楊中医鍼灸院治療体験談13~

東京都国分寺市在住、4歳の男の子

 

小児喘息。

 

活力がない、声が小さい、すぐに疲れてしまい家にいたがる、風を引きやすい、食が細い、軟便、時々排便回数が多い、白い痰、舌質が淡い、舌苔が白い

という状態でした。

 

中医学的には、「脾気虚」タイプの喘息になります。このタイプは、胃腸が弱く食が細いために、食べ物から栄養を吸収する力が弱くなっています。そのために、体の抵抗力も弱まって、風邪を引きやすくなっていると考えられます。

この「脾気虚」があることによって、喘息発作が起こりやすくなってしまっていたのです。

 

そこで、「益気健脾」という方針で、胃腸を強くしてあげて、食欲が増すようにし、栄養の吸収も良くして、体力をつけるように促してあげるという治療を行ないました。

 

 

一般的に、小児が罹りやすい病は、風邪とか胃腸の病気が多いです。

中医学では、このような場合、背中の正中線上にあるツボをよく使います。

背中の正中線上にあるツボのルートを「督脈」と言います。

「督脈」には、全てを監督・調整する作用があり、また、元気を補充する作用のツボを多くあります。そのツボの中に、「肺」の機能や「胃腸」の機能を整えるツボがあるのです。

 

この4歳の男の子は、当院の治療を3回受けました。

あとは、家庭で「督脈」を温めてもらうようにしました。

喘息はあまり起こらなくなり、喘息発作が起きても、すぐにおさまるようになったそうです。

 

 

東京 中医学に基づく 喘息治療

鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院

 

2019/11/08
脳卒中後遺症~楊中医鍼灸院治療体験談14~

後遺症に対して、劇的な効果を望む方は多いです。

しかし、残念ながら、後遺症に対して、鍼灸治療をしたからといって、劇的な効果が発揮されることは少ないのです。

 

ただ、程度によって、改善の余地はありますし、後遺症の重い方でも、全く効果がないという訳ではございません。

鍼灸治療の最大の目的は、病後の体力回復への後押しと再発予防と考えていただきたいです。

 

中医学では、大きな病気の後は、体内に存在している生命エネルギー(気や血)がかなり消耗してしまうと考えます。ゆえに、体力回復に時間がかかってしまいます。

 

大病後は、体力を回復させるお手当てが必要です。

 

体力を底上げしてあげる治療を行ない、元気を取り戻せるようにいたします。

 

体力がなければ、なかなかリハビリをする気になれなかったり、前向きになれず気持ち的にも沈んでしまったりします。体力・元気をアップさせることが非常に大切なのです。

 

エネルギーを補充するお手当てとともに、中医学では、一人ひとりにあったタイプ別に治療を行ないます。

 

 

体力アップの治療が最大の目的です。

そして、鍼灸治療を行なうことにより、再発を起こさせない体づくりをし、薬の服用との相乗効果を出させ、血圧の上昇をコントロールします。

 

鍼灸治療を受けることによって、体の新陳代謝も徐々に良くなり、血流が促進されていきます。

血流が促進すれば、疲労物質もたまらなくなっていきます。

そして、筋肉の動きなども良くなり、体調も良い方向にむかっていくのです。

 

 

ストレスがたまりやすいので、定期的に鍼灸治療を受ければ、精神緩和にもつながり、ストレスも徐々に解消されていきます。

 

 

鍼灸治療で完全に元の状態に戻すという考えではなく、二次的三次的な効果のために受診されたほうが良いかと思います。

それによって、体調が良い方向に維持されれば、毎日の生活も明るく楽しいものになっていくことと思います。

 

 

当院で定期的に鍼灸治療を受診されている方には、体調も良く、治療後は体が軽くなる感じがするとおっしゃっていただけます。

中年の方などは、仕事にも復帰している方も多くいらっしゃいます。

 

 

 

吉祥寺 中医学に基づく 脳卒中後遺症 

鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院

2019/11/09
ギックリ腰~楊中医鍼灸院治療体験談15~

ギックリ腰の治療で大事なのは、身動き取れない状態をまず楽にしてあげることです。

一般的に、腰部が硬直して前屈・後屈の運動制限がある状態ですので、まずは、それを緩和させてあげる手当てが必要になります。

時々聞く話ですが、治療経験の少ない先生や技術的に未熟な先生の所へ鍼治療を受けに行ったら、かえって具合が悪くなってしまったという方がいらっしゃいます。

ひどいときには、起き上がれなくなってしまうこともあるようです。

これは、身動きが取れない状態なのに、無理にうつ伏せの状態にして治療を受けさせたからなのです。

治療のためとはいえ、痛い部分に負担をかけてしまえば、かえって症状がひどくなるのも無理はありません。

 

ですから、重症なギックリ腰の患者さんの場合はまず、腰の反射区として前腕部に硬結感が出るので、その部位を見つけ出し、鍼を施術してあげます。

 

鍼をうつと、「ツン」という独特な響きが前腕に感じられます。

その部位にしばらく刺激を与えながら、患者さんに徐々に腰の前屈運動、後屈運動をしてもらいます。すると、身動き取れなかった方が、不思議と動けるようになり、段々と、腰の前屈、後屈運動がスムーズになり、また腰の回旋運動もしやすくなっていかれます。

 

この時点で、初めて「うつ伏せ」状態になっていただき、患部のお手当て、あるいは、体全体の機能回復をするツボに鍼をうってあげると、腰痛の症状がグッと軽減されます。

この、「反射区に鍼をうつ」方法は、中医学では、「微針療法」といい、中国・台湾では、ギックリ腰、寝違いなどでポピュラーに使われる治療方法です。

また、この「反射区」には色々ありまして、腰の痛む場所によって様々に使い分けたりします。

 

例えば、ギックリ腰を起こす場合、背骨の正中線上(真ん中あたり)に痛みを発するタイプと、腰の両サイド、或いは片側に発するタイプがありますが、このタイプの違いによって、「反射区」も違ってきます。

 

背中の真ん中にギックリ腰を起こした場合は、鼻の下にある「人中」というツボに刺激を与え、

両サイドに痛みが出た場合は、眉毛の内側の所にある「攅竹」というツボ、或いは膝裏の「委中」というツボに刺激を与えてあげると劇的に痛みが軽減されます。

 

これらのツボは、腰から遠いところにありますが、腰と深い繋がりがあり、刺激を与えてあげるとスムーズにしてあげられることが出来るのです。

 

吉祥寺 中医学に基づく ギックリ腰

鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院

2019/11/10
便秘~楊中医鍼灸院治療体験談16~

東京都武蔵野市在住 A.Sさん(59歳 女性)

 

 

 

下剤を飲むと便通はあるが、お腹が痛くなったり、少量ずつ何回も出て困っていたそうで、

ご友人の紹介で受診されました。

A.Sさんは、ここ2年ほど便秘で苦しんでいて、いろいろな市販の下剤を服用していたそうです。

 

しかし、なかなか便秘が改善されず、下剤を服用すれば排便には至るのですが、腹痛が起きたり、また何度もトイレへ行きたくなったり、或いは急に便意をもよおし、外出時に困ってしまうことがしばしあったそうです。

 

そのため、なんとかしてこの便秘を改善したいと、当院に治療を受けに来られました。

 

A.Sさんは、顔色が青白く、手足が冷えて、肌も乾燥気味、便は常にコロコロして硬いということでした。

また、食欲もあまりなく、疲れやすいということでした。

 

このような、体が冷えやすい方や、胃腸が弱く食欲がない方が下剤を服用すると、腹痛を起こしたり、何回も便意をもよおしたり、排便の量が少なくスッキリしないという症状が起こりやすいのです。

 

また、このような方は、下剤を使うことにより、かえって胃腸を冷やしてしまい、結果として便通を整える機能が弱くなることが多いです。

 

こうして、便秘を改善するはずが、かえって悪循環を繰り返すことになってしまっていたというわけです。

 

そこで、A.Sさんには、胃腸の機能を整え、食欲が出て、食べたものが吸収されやすくなるよう、体の活力エネルギーが活発になる治療をいたしました。

また、体の冷えも改善されるように体調を整え、便秘の症状を少しずつ改善していきました。

これらの目的に沿った治療を週2回のペースで10回くらい行なっていくうちに、段々と腹痛もなくなり、体の冷えもとれていきました。

 

その結果、便も硬くならず、スムーズに排便が出来るようになり、下剤を服用しなくても済むようになりました。

 

大切なのは、便秘を起こす原因を追究して、改善することなのです。

便秘だからといって短絡的に下剤を飲んで、お腹を下せば良いわけではないのです。

 

また、治療も集中的に進めていくことが結果として早く治っていくことに繋がります。

治療期間をあまり長くおかないことも症状の改善には必要です。

 

便秘の治療だけではありませんが、鍼灸治療は刺激療法ですので、1回1回の刺激を体に蓄えていくことが大事です。

10回の治療を1か月そこそこで受けてしまえば、それだけ結果が早く出ますが、10回の治療をダラダラと長期間で受けても、結果は出づらくなります。

ですから、当院としては、どんな病や症状でも、治療を無駄にしないためにも、なるべく間隔を空け過ぎずに、治療を受けてほしいと思っております。

 

 

吉祥寺 中医学に基づく 便秘 

鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院

2019/11/12
花粉症(アレルギー性鼻炎)~楊中医鍼灸院治療体験談17~

40歳 男性 会社経営

 

30代になってから、毎年春先になると、くしゃみ・鼻水を繰り返しておられたそうです。

それでも、最初の数年は症状的には軽かったそうで、売薬を服用することで治まっていました。

しかし、段々とそれも効かなくなり、耳鼻咽喉科を受診。

薬をもらって服用されていたのですが、とうとうそれも効いたり効かなかったりになってしまったということでした。

当院へは、過去に当院の治療で症状が改善された方に紹介され、受診されました。

 

 

お話を詳しく聞いてみると、ここ数年症状が徐々に悪化し、鼻水が一年中続くような感じになったということでした。

 

また、毎年2月~5月くらいにかけての症状が一番ひどく、鼻をかんでも鼻水が止まらず、体を冷やしたり、冷たい風などに当たったりすると、余計にひどくなり、水様状の鼻水が流れ出る感じだということでした。

睡眠不足や仕事が忙しくて疲れたりすると、やはり症状が悪化しやすい傾向にあるということでした。

 

舌を診ると、色は淡紫でボテッとふくらみ、舌の上に水がコーティングされている様な状態でした。

脈を診たところ、力が弱く遅かったので、この方の花粉症は、風寒陽虚タイプと診断いたしました。

 

そこで、体を温める力を蓄えていく治療と、毛孔を引き締めていくお手当てを行ないました。

 

この方の場合は、体を温めていく力が年々弱くなることによって、体内にある水分代謝能力が低下し、水分を気化する力が衰えたため、水様状の鼻水が止まらなくなったと考えられました。

 

ですから、舌の色が淡紫で、ボテッとふくらんでいたのです。

それと、毛孔を引き締める力が弱いために、冷たい風に当たることで症状がさらに悪化しいたのでしょう。

 

だいたい週2回のペースで、20回ほどお手当てを行なったところ、段々と体も元気になり、疲れも生じなくなっていきました。

舌の色も、赤みが出てきて、鼻水も水様状の鼻が出なくなりました。

 

なるべく体を冷やさないよう注意していただき、体を温めるツボにホカロンを貼るよう、ツボの位置をお伝えしました。

 

この方は、その後2~3年間、早め早めのお手当てをして予防治療を受けましたので、今では、花粉症の症状はほとんど起こらなくなりました。

 

吉祥寺 中医学に基づく 花粉症

鍼灸・吸玉(カッピング)療法専門 楊中医鍼灸院

 

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