コラム

2019/03/11
【その他】中医学とは

中医学とは、独自の生理観や病理観、および診断・治療の方法を持つ、ひとつの体系化された中国伝統の医学です。我々がこの中医学を用い、現代医学(西洋医学)とは違った角度から人体を見、治療を施すことによって、西洋医学では手の届かなかった、いわゆる「未病」「慢性症状体内の崩れたエネルギーバランス」「体質が起因の病」の改善やお手当ての治療を行うことができるのです。

 

 

中医学の診察法

中医学の診察は「望診」「聞診」「問診」「切診」の4種類があり、これをひっくるめて「四診」と呼んでいます。

<望診>

患者さんを目で見て観察する診察方法です。

体格・表情・顔色・動作・舌の状態などを見ます。

<聞診>

患者さんの声や呼吸、体臭や口臭などをチェックする診察方法です。

<問診>

患者さんの自覚症状、愁訴を詳しくたずね、病気の経過、熱・汗・食欲など診断に必要な情報を収集する診察方法です。

<切診>

患者さんに直接触れて、診察する方法で、身体の各部とともに、脈の触れ具合も重要な診察データになります。

 

★ 四診での情報を整理・分析し、「証」をみきわめ、各々の病態により適した治療法を決定するのです。

 

 

中医学の魅力

 

1 未病治療

「未病」とは、病気がまだ病気として認識される前の状態の事をいいます。病気は、いきなり発症するわけでなく、徐々に姿を変え、少しずつ育ち、ある段階で症状として認識されるのです。

つまり、症状として現われる以前にも病気として体内に存在するというのが中医学的な考え方です。

人の人体は、いろいろな働きがバランスをとりながら機能しています。どこかに歪みが生じれば、全体的なバランスがくずれ、それが「不定愁訴」という形で、身体から発せられる重要なサインとなるのです。

中医学は、その重要なサインを見逃さず、重大な病に発展する前に、身体の機能のバランスを整え改善していく事を目的とした、無理のない理想的な治療方法なのです。

 

2 体質改善治療

病気の種子が徐々に育ち、病気といて顔をあらわす背景には、日頃の食生活・生活スタイル・職場環境など様々な要因が深く関わっています。自然治癒力を高め、病気そのものに対抗する力を増すとともに、その生活環境を改善し、病気そのものが育ちにくい環境に体質を改善していくことも中医学的治療の持つ重要な役割です。

自分の体質の特徴を理解し、その欠点を補う事で、よりバランスの良い身体=丈夫な身体を維持する事ができるわけです。

 

 

経絡・ツボとは

中医学では、生命エネルギーである「気」の流れる道筋を「経絡」と呼んでいます。この経絡は主なるものが14本あり、それぞれ五臓六腑(内臓器)と密接に関連しています。

この経絡は、血管やリンパ腺のように形のあるものではありませんが、体調を崩したり、そのバランスに歪みが生じると関連する経絡に沿って様々な異常やサインを送ってくれるのです。

「ツボ」は、その経絡の上に並んでいます。ツボは、経絡の中でも得に強い反応が現れる点です。ツボに効果 的な刺激を与えることによって、狂っている体内の機能のバランスを調整する事ができます。つまり、ツボは「身体の反応点」でもあり、「治療点」でもあるわけです。

しかし、疾患部位と治療点は必ずしも一致しません。お腹の調子が悪い時に足のツボを使う事もありますし、頭が痛くて手のツボを使うこともあるわけです。

当然のことながら、症状は同じ「頭痛」でも、患者さんによって使うツボや治療方法が変わってくることになります。

 

全身の経絡の流れ、経穴の特徴や性質を理解した上で、それぞれを組み合わせ、個人個人の状態に合わせて、より効果 的な治療点を選んで治療を施すのが「中医鍼灸治療」なのです。

 

2019/03/11
【内科疾患】排尿障害3~りゅう閉編~

★中医学による排尿障害の概念★

中医学でも排尿障害は「尿閉」「排尿困難」「頻尿」「尿失禁」・・・・など

現代医学と同様に、幾つかの症状が含まれます。

この中で、「尿失禁」は以前に紹介されておりますので、今回は「排尿困難」「尿閉」「頻尿」「尿意急迫」「残尿感」などを主訴とする疾患について紹介します。

中医学では以上のような症状を主訴とする疾患は「りゅう閉」「淋証」の2つがあります。

先ず、この2つの疾患についての共通点と相違点を簡単に紹介しましょう。

 

▼ 共通点

①、 小便が点滴して出難い

②、 残尿感を伴うこともある

▼ 相違点

 

=りゅう閉=

=淋証=

①1日の総尿量

減少

減少しない

②小便の頻数

頻数しない

頻数する

③排尿痛

排尿痛少ない

排尿痛有り

以上のような共通点や相違点があります。

それでは、「りゅう閉」から説明始めてみたいと思います。

 

★★ りゅう閉 ★★

『りゅう閉』の「りゅう」には排尿時に小便の出がわるく、少量しか出なく、下腹部が充満して隆起した状態で、病勢が比較的緩慢なものを指します。

「閉」は小便が閉塞して出ない状態で、病勢が比較的急性なものを指します。

『りゅう閉』とは、排尿困難となり小便が出にくく、重度の場合は閉塞が起こり小便が不通 になる病症を指します。

 

「りゅう閉」はその病因・病機により下記の6つの証に分類されます。

Ⅰ、湿熱が膀胱に下注して起こるもの

Ⅱ、肺に熱が鬱積して起こるもの

Ⅲ、脾の気の不足により起こるもの

Ⅳ、腎陽の不足により起こるもの

Ⅴ、肝の気が鬱滞して起こるもの

?、血の滞りによって起こるもの

 

「りゅう閉」は、以上のように分類をすることができます。

次に上記の分類に従って、病因・病機~弁証名~症状~治療、の順に説明してゆきます。

 

Ⅰ【湿熱が膀胱に下注して起こるもの】

《病因・病機》

病因のところで説明しましたが「肥甘厚味の過食」や「飲酒過度」は体内で湿熱を生みます。

飲食物により生まれた湿熱は、当初は中焦といって腹部の辺りにありますが、湿の重い性質により下部へと移行して膀胱へ入り込んでしまいます。(湿熱下注)

又、性器を不衛生にしていると、性器を通じて濁気が膀胱へ入り込み湿熱となります。

膀胱の生理作用で説明しましたが、尿が体外に排出されるのは膀胱の気化作用によるものです。

膀胱に入り込んだ湿熱は膀胱の気化作用を失調させてしまいます。

又、腎の熱が膀胱へ転移して湿熱が鬱積し、膀胱の気化作用を失調させる場合もあります。

いずれにしても、湿熱が膀胱へ侵入することにより起こる「りゅう閉」です。

 

≪弁証≫

湿熱が膀胱に入って起こるりゅう閉ですから、

弁証は『湿熱りゅう閉』又は「膀胱湿熱証」となります。

≪症状≫

〈主症状〉

小便は点滴状で尿量少・排尿困難・閉塞・・・・膀胱の気化作用の失調のためです。

尿量黄色又は赤色で灼熱間を伴う・・・・湿熱の熱の特徴です。

 

〈随伴症状〉

下腹部が急に痛む・・・・湿熱の湿の粘調の性質で気血が阻滞を起こして痛みが出ます。

咽の渇き・・・・湿熱の熱の特性より体内の水分が損耗されてしまい、咽が渇きます。

≪治療≫

『清熱利湿』といって、熱を下げ湿を体外へ排出する治療を施します。

 

Ⅱ【肺に熱が鬱積して起こるもの】

≪病因・病気≫

「熱邪壅肺(ねつじゃようはい)」と言って、外因に含まれる「熱邪」を受感してしまうと、その熱が肺に停滞してしまうことがあります。

すると肺の生理作用の1つである「粛降作用」が失調を起こしてしまいます。

「粛降」とは、下方へ降ろす作用でした。

 もう一度、水液代謝を思い出してみましょう。

肺は脾から送られてきた有益な水液を「粛降作用」により下方に降ろしておりました。

つまり、粛降作用により水液は全身を巡り腎に到達することができるのです。

更に腎に送られた水液のうち、再利用できないものは膀胱へと送られ、排尿されました。

「粛降作用」が失調を起こすと、水液が下方へ降りて行きづらくなってしまい、腎へ送られる水液の量 が減ってしまいます。

腎へ送られる水液量の減少は、膀胱へ送られる水液量の減少につながり、最終的には尿量 の減少になるわけです。

 

≪弁証≫

肺に熱が鬱積して起こるりゅう閉ですから、『肺熱りゅう閉』となります。

≪症状≫

〈主症状〉

小便は点滴状か閉塞・・・・・・・・膀胱へ水液が送られてこなくて起こります。

尿の色は黄色・・・・・・・・・・・熱邪の特徴です。

 

〈随伴症状〉

咽の渇き・・・・・・熱の特性より体内の水分が損耗されてしまい、咽が渇きます。

咳嗽・・・・・・・・肺の「粛降作用」が失調している為に、降ろす働きが弱くなり気が逆流(上逆)して上がってきてしまい起こります。

 

≪治療≫

『清泄肺熱』といい、肺の熱を下げる治療を施します。

 

 

Ⅲ【脾の気の不足により起こるもの】

≪病因・病気≫

脾の生理作用の説明の際にも触れましたが、飲食の不節・過度の過労・長患いなどは脾の機能損傷をきたします。

その結果、運化作用や昇清作用の失調が起こります。

正常な水液代謝や脾の生理作用が理解されておられる方なら、既にピンときていると思いますが、これらの機能失調は、脾から肺へ送られてくる水液量 の減少を意味します。

肺に送られてくる水液量が減少すれば、当然体内を巡る水液量も減少し、最終的には尿量 の減少に繋がります。

 

≪弁証≫

脾は体の概ね真ん中にありますので『中虚りゅう閉』又は、「脾気虚証」となります。

 

≪症状≫

〈主症状〉

小便の出が悪い・すっきり出ない又は出ない・・・膀胱へ運ばれてくる水液が減少しているためです。

又、エネルギー不足の為、押し出す力もありません。

排尿後疲労感がある・過労で症状が増悪する・・・・運化作用の失調により、エネルギー不足(気虚)になっているためです。

 

〈随伴症状〉

下腹部が下垂して張った感じがする・・・昇提作用の失調のため下垂感が現れます。

食欲不振・・・・運化作用の失調のため、消化吸収能力が低下し食欲不振となります。

精神疲労・息切れ・だるさ・・運化作用の失調によりエネルギーが不足しておこります(推動作用や宗気の不足)。

 

〈治療〉

『益気健脾』といい脾をたて治し、エネルギー不足を解消させます。

 

 

Ⅳ【腎陽の不足により起こるもの】

≪病因・病気≫

老化や長患いは腎を損傷させます。その中で特に腎陽が損傷を受けると、温煦作用が失調を起こします。

腎の生理作用で説明しましたが、腎陽は温煦作用の力で水液代謝や膀胱の気化作用を支えていました。

温煦作用の失調は水液代謝や膀胱の気化作用を失調させ、癃閉をまねきます。

 

≪弁証≫

腎が損傷して温める力がなくなっておこるりゅう閉ですので、

『腎虚りゅう閉』又は「腎陽虚証」となります。

 

≪症状≫

〈主症状〉

小便が出ない・ポタポタとしか出ない・・・・腎陽虚により水液代謝や膀胱の気化作用が失調しているためにおこります。

排尿に力が入らない・・・・腎陽虚は脾陽を損傷させます。脾陽虚はエネルギー不足となりますので、押し出す力がなくなってしまいます。

老化や過度な性交渉などで症状が増悪します・・・老化や過度な性交渉は腎を損傷させてしまいりゅう閉をまねきます。

 

〈随伴症状〉

寒がり・・・・腎陽虚により体を温める力がなくなっているためにおこります。

顔色が蒼白い・・腎陽虚により気血が循環できず(温運)おこります。

精神不振・・・腎陽虚が進み気虚(エネルギー不足)となり、気の推動作用が失調しておこります。

腰膝に力が入らない・・・腎は「腰の府」と言われ、腎虚になると腰や膝を栄養できなくなりおこります。

(詳しくは腎の生理作用を参照してください)

朝方下痢をする・・・・朝方は気温が一番下がる時間です。この時に体を温める力がないとお腹に冷えが入り下痢をします。

下腹部の冷え・・・・腎は腰の位置にありますので、腎陽虚になると腰や下腹部に冷え感がでます。

 

≪治療≫

「温補腎陽」といって腎陽を補う治療を施します。

 

 

Ⅴ【肝の気が鬱滞して起こるもの】

≪病因・病機≫

病因の内因で説明した情志の失調によるもので、情志が抑鬱状態になると肝の気が鬱滞を起してしまいます。

その結果、肝の生理作用である「疏泄」の機能の低下がおこります。

疏泄の働きの1つに、気血の運行の促進がありました。

疏泄機能が低下することにより、気血の運行も低下を起します。

気は全ての働きの原動力ですから、気血の運行の低下は様々な働き低下させてしまいます。

そのことにより、気化作用や水液の通路である三焦に影響を及ぼしりゅう閉をまねきます。

 

≪弁証≫

肝の気が鬱滞して起こるりゅう閉ですから『肝鬱りゅう閉』となります。

 

≪症状≫

〈主症状〉

小便がすっきりでない・・・疏泄機能の低下によるものです。

下腹部や脇に脹った痛みがある・・・気の流れが渋滞を起すと脹った痛みが出現します。

下腹部や脇には肝と関わりのある経絡が通るので、この部位に脹痛が出ます。

怒りや情志の失調で症状は増悪します・・・情志の失調やイライラは更に疏泄作用を失調させます。

 

〈随伴症状〉

普段からイライラや怒りっぽい・・・・疏泄の作用の1つに情志活動の調節がありますので、疏泄機能が低下すると情志を調節できなくなり、怒りっぽくなったり、いつもイライラするようになります。

咽が渇き、水分を欲する・・・・気の流れが渋滞を起し、熱化してしまったため体内の水分を損傷させてしまっておこります。

便秘・・・・これも熱が腸の水分を損傷しておこります。

 

≪治療≫

「疏肝理気」といって肝の気を流してあげる治療を施します。

 

 

?【血の滞りによって起こるもの】

≪病因・病気≫

血の滞りが尿路を塞ぐために起こります。(イメージ的には現代医学の尿路結石みたいなものです。)

血の滞りのことを「オ血」と言いました。

「オ血」の原因は大きく分けると4種類ありますが、りゅう閉に関係のある原因は「気滞」と「血熱」です。

外傷を受けると血が血脈から流れ出てしまい、更に外傷を受けた部位では気の流れも滞り気滞をおこします。

「オ血」の説明で触れましたが、気の流れが滞ると血の流れも滞ってしまいます。

このことを気の滞りによって生まれる「オ血」ですから『気滞血オ』と言います。

つまり、外傷によって流れ出た血は、その場所で『気滞血オ』となって留まってしまいます。

又、血に熱が侵入すると、熱が血を煮詰めてしまい「血熱血オ」となります。

 

更に「オ血」は塊(腫塊)を生じる特性があります。

外傷や熱の血への侵入により生じた「オ血」が尿道を閉塞しりゅう閉を起します。

その他に、脂っこいものや、味の濃い物を食べ過ぎて(過食肥甘厚味)生じた湿熱が、膀胱へ入り煮詰まり結石となり尿道を閉塞する場合もあります。

 

≪弁証≫

血オによって起こるので「血オりゅう閉」となります。

 

≪症状≫

〈主症状〉

尿がポタポタとしか出ないか、細い。出ない場合もあります・・・尿路が閉塞されているためです。

下腹部が脹って痛む・・・尿路の途中までは尿が来ているからです。

 

≪治療≫

『行オ散結』と言って、オ血をとり尿道を清利します。

 

以上が「りゅう閉」についての中医学的説明になります。

次に「淋証」についての説明に入りましょう。

2019/03/11
【その他】中医学に関して

東洋医学は、本来はアジア地域の医学医療を指すものであり、(例)インド医学、チベット医学、中国医学などです。

日本においては、漢方、鍼灸、指圧、整体などを指しております。

さて、一般的に日本において、中医学という言葉は、聞き慣れないかと思います。

中医学とは、中国伝統医学や、中国医学の略称でございます。

 

中国、台湾、香港などで、西洋医学(現代医学)と分別するのと、伝統医学であることをあらわす為の名称でもあります。

 

漢方、鍼灸などの投薬、治療を行なう際に、人の体質や症状の進行具合、生命活動力、 気、血、水のエネルギーのアンバランスを診、診断や治療を決定するのに、中医学では独特な医学理論を応用します。西洋医学(現代医学)とは、病の捉え方・病の診立てがまったく違います。

日本で行われている東洋医学(鍼灸・漢方)は、日本独自に簡略アレンジ化された物で、伝統的な中医学(基本的 には陰陽五行学、臓腑学、経絡学、経穴学、気血津液学、弁証診断学などが有ります)を応用活用している診療院は数少ないです。

理由は後ほど述べます。

 

中医学による診察では、問診に加え聞診、舌診、脉診など特徴のある体質を判別 する診察を行います。そして、総合的診断、判断をします。検査数値とは違う角度から人体を診てゆきます。

この点が大切な所でもあります。

要するに、体内のエネルギーバランスがどのようになっているかを見定めて行くのです。

検査数値に出てこないのは、この点です。人間の体はかならずしも全てが検査数値で判断できるものではございません。

中医学も医療でありますが、西洋医学とは異なった診たてを行います。

 

ここでは、問診を例に挙げ、述べて見ましょう。

患者様の症状に対する問診を、事細かく質問させて頂きます。

内容は、普段の生活状態、食欲や嗜好品、睡眠内容、暑がり寒がり、大小便の状態など、 現行の症状とは、何の関係もなさそうなことまで問診致します。

理由は、患者様の体質などを把握するためです。

中医学では患者様の症状、病気の状態を診断するに当たり、その方の体質を把握する必要があるのです。

 

例)食事は、温かいものを好む、寒さに弱い、お通じは軟便傾向がある、小水の回数が多く、透明、クーラーに弱いなど。

問診から得た情報を整理すると、一連の内容から冷えやすいと連想がされると思います。

これが大切な所で、この方の体質はやや冷えがあると判断できます。

それにより、治療方針は、冷えを改善する治療を行ないながら、症状に対して本治(体質改善)と対症療法などを同時に行なって行くのが特徴です。

ですから、西洋医学で、診断された同じ病名の方でも、体質が違えば、治療内容・方針が変わってくるのであります。誰もが同じ治療を行なうというものではなく、誰もがオリジナルの治療、オーダーメイドの治療になります。

個々の体質を診るというのが、中医学の特徴であります。

 

では、この中医学を行っているところは、現行の日本では、どれだけ存在するのでしょうか?

 

一般的に日本において、東洋医学(鍼灸・漢方)と称されている医療がありますが(理論内容がかなり中医学と比べ簡略化されており、奥深さが足りません。)中医学理論を活用しているクリニック、鍼灸院は少ないです。なぜならば、中医学を深く学ぶ学府(学校)が日本には存在しません。ただ、中国本土から中医学を学びたい方のための通 信教育を実行している学校が数箇所ございます。或は個人的に中国や台湾へ留学され中医学を習得された方々に限られている状況です。ゆえに、中医学的な治療を望まれていても、圧倒的に数が足りていないのが現状でございます。

実際に数あるHPを検索されても、中医学を実践されている鍼灸院、クリニックのHPは、数多くないかと存じます。

 この場で当院が言わんとするのは、中医学、(東洋医学・漢方・鍼灸)を受診されようと考えられている方々へ、根気よく探して下さい。中医学を行っている診療院は数少ないかも知れませんが、じっくりお探しになれば中医学を取り入れている納得いく診療院が見つかると思います。

 今まで、色々一般的な東洋医学(鍼灸・漢方)中医学を導入応用されて無い所を受診され、結果 が思わしくなかった方々へ、対症療法的な治療だけでなく、体質的な面 からケアしてゆき、病気をタイプ別に分け、治療を行なう中医学的鍼灸・漢方を試みては如何でしょうか?

 

最後になりましたが、もう一度申し上げます。

中医診断による治療方針は、対症療法(局所)的な治療とは全く異なり、治療結果 も違います。例えば、アトピーは痒みのある場所に鍼をしてもなかなか効果 は得られません。

根本的な体質判断をし、治療を行なわないと、結果はでずらいはずです。

当院としては、中国の伝統鍼灸治療と言う物を、深く皆様に理解していただき、少しでも疾病で悩まれている方々の一助お役に立てられればと思っています。

また、鍼灸の刺激に関してですが、こちらも本来は個々の体質に合して刺激を与えるものです。一般 的に中国鍼は、太くて強い刺激を与えるイメージがありますが、それは間違った先入観と間違った情報を得てしまっています。中国鍼は、けして太く強い刺激を与えるのが中国鍼では御座いません。(多少日本鍼よりかやや太めですが刺激の調整は施術者が調整する物です。)体質を見分けたり、ツボの組み合わせを中医学理論的に活用するのが、中国鍼でございます。この点も理解していただければ有り難いです。

診立てる力は大切です。診立ての違い(診断能力・体質判別する力・体内のエネルギーのバランスの歪みを見分ける力)や治療方針(ツボの性質作用を深く理解し、ツボの組み合わせ処方する力、ツボも薬と一緒で処方能力が必要なのです)の違いにより、治療の結果 の出方も様々であり、皆様方も理解して頂けるかと存じます。

そして、このページの内容を読んで頂けた方々に、鍼灸治療では何が大切であるかを知って頂ければ幸いです。大切なのは、体質判断、体内の活力エネルギーバランスの失調の調整です。

但し、中医学が何でも100パーセント治せる物でもございません。しかし、どんな症状・疾患に対しても緩和や体力作り、良い方向に回復させようと働きかけて頂ける作用は有ります。それは自然治癒力を整え調整しているからです。ゆえに、手当て治療を受けて無駄 無意味になる事はないかと存じます。また、治療結果などは個人の体質、年齢、症状の具合、通 院の仕方などにより様々かと思います。早く結果の出る方も居れば時間の掛かる方も居ます。

 

当院は、鍼灸専門ですが、漢方の相談も可能です。院長は中医師でありますので、中国・台湾などで鍼灸・漢方を専門とする医師を指します。

また、業務提携している漢方専門薬局への紹介や、保健漢方を出して頂けるクリニックへの紹介状もお出しします。

 

ご質問等ございましたら、お気軽に当院までご相談ください。

(月曜日・木曜日は休診です)

2019/03/11
【その他】中医学の診断について

伝統中医学(東洋医学)では、人体を細分化して診ておらず、一個体は全て繋がっており、それにより人間として営んでいると考えております。

 

診断の基本の考えは、人体に存在する活力エネルギー気・血・水のバランス失調を見つけ診断と治療方針を出します。(気・血・水に関しては、トップページの当院の案内の中医学の病気の捉え方をご覧下さいませ。)

要するに、人体のどこ(内臓)何が(気・血・水)がどのような状態(虚・実)に成ったかを見つけ出すの事が診断と成ります。

これが、中医学(東洋医学)診断マルマル証と言う型になります。(体質・症状の進行程度・虚・実・寒・熱タイプの分別 です。 )

ですから、何々病と言う様な、病名診断を下すのではありません。

色 々な症状の起因が、どこ((内臓)の何が(気・血・水)どの様に成ったのかを組み立てて、マルマル証と言う様に判断していく事で、診断と治療方針が決まります。

 

さてこれらは、採血等の検査をせずに、何を基準にして決めるかと申しますと・・・伝統中医学診察法の舌診・脈診によって判断されます。舌の型・色合い・舌の上にある苔の状態、脈の打ち方パタンによって振り分け、見分けていきます。ですから、臨床経験数・年数が診断能力に繋がって来る場合もございます。

ゆえに、中医学診断は基本的に、検査数値を求めるより症状や症候群の起因が何がアンバランスになったのかを見つけ出す事が大切なのです。基本的に病気の見立てが西洋医学と違いますので。そして中医学では各々の内臓には、西洋医学の考えとは違う働きを持たせていると考えています。

例えば、肝臓には、目・筋肉・血液の貯蔵、怒りの感情などの働きと係わっていると捉えています。ですから、目や筋肉の疾患が生じた場合、肝の臓器の働きを整えて治します。これは、検査数値に出てこない生命活力エネルギーのバランス歪みから来ているのです。ですから、人間のお体は、検査数値だけで全てが解ったり、治せたり出きるとは限らないと理解下さいませ。

 

それと、中医学では人間の体を細分化して見てませんので、どの様な病名、症状があっても、西洋医学のように科分けをせずに大概の科を見れます。例えば:目の疾患は眼科で、皮膚の症状は皮膚科、内臓関係は内科と言う様にそれぞれの科ごとに分けております。中医学ではその必要性が無いのです。ゆえに、色々な科の診療治療手当てが行えます。ただし、外科的手術の必要な疾患は適応では御座いませんのでご理解ご承知下さいませ。尚、個人レベルの差は御座いますのでこの点は理解して頂き、またご確認の上受診されてくださいませ。

 

中医学の診断や適応症に関して、詳しくお知りになりたい方は、お気軽に当院までご相談下さい。

 

メールアドレス:genki@dokutoruyo.com

休診日は、月曜日・木曜日です。

2019/03/11
【内科疾患】排尿障害4~淋証編~

**淋証**

「淋証」とは頻尿・尿意急迫・残尿感・排尿痛・小便少量、たらたら出る

といった症状を総称して「淋証」といいます。

現代医学の病名としては

「尿路感染症」「結石」「前立腺炎」「腎盂腎炎」「乳び尿」

などが近い病気にあたります。

「淋証」は病因や症状により

「熱淋」「寒淋」「気淋」「血淋」「石淋」「膏淋」「労淋」「老淋」

などがあります。

書物によっては

「熱淋」「寒淋」「気淋」「血淋」「石淋」「膏淋」「労淋」

の7種類の分類のものもあれば、

[五淋]といい、「熱淋」「気淋」「血淋」「石淋」「膏淋」

の5種類で分類している書物もあります。

 

「淋証」の【病因・病機】については、先程の「りゅう閉」と殆んど同じで、

以下の3つがあります。

Ⅰ、膀胱の中に湿熱が入り込む「膀胱湿熱」

Ⅱ、脾や腎が損傷しておこる「脾腎両虚」

Ⅲ、肝の気が滞って起こる「肝鬱気滞」

 

≪病因・病機≫

Ⅰ【湿熱が膀胱に入り込む淋証「膀胱湿熱」】

りゅう閉の病因でも説明しましたが、「肥甘厚味の過食」や「過度の飲酒」は 体内で湿熱を生みます。

体内で生まれた湿熱は湿の特性から膀胱へ入り込んで「膀胱湿熱」となります。

又、性器を不衛生にしていても「膀胱湿熱」になりました。

膀胱湿熱は膀胱の気化作用を無力させ淋証をまねきます。

(詳しくは「湿熱りゅう閉」の病因・病機を参照して下さい。)

 

Ⅱ、【脾や腎が損傷しておこる淋証「脾腎両虚」】

既に皆さんもご存知のように、長患い・老化・虚弱体質・過度の性交渉などは脾腎を損傷させてしまいます。

このことにより気化作用が無力になったり、逆に固摂作用が無力となったりします(腎気不固*)。

(腎気不固*:腎の生理作用を参照してください)

 

Ⅲ、【肝の気が滞って起こる淋証「肝鬱気滞」】

情志失調により肝の気が鬱滞をおこし、それが熱化し膀胱の気化作用に影響をおよぼしておこります。

(詳しくは肝鬱りゅう閉の病因・病機を参照して下さい)

 

≪症状≫

次に症状と治療の説明に入ります。

「淋証」の病因・病機は「りゅう閉」とよく似ておりますので

証候分析(症状が現れる機序)については簡略化いたします。

もし理解できないようであれば、「りゅう閉」の証候分析を読まれれば詳しく記載されております。

症状は、先程少し触れた[五淋]と「労淋」「老淋」があります。

今回は[五淋]を中心に説明し、「労淋」「老淋」を後から簡単に紹介します。

 

Ⅰ【気淋】

「気淋」とは「気」の不足や、「気」の流れの滞りによって起こる症状を言いますので、「脾腎両虚」「膀胱湿熱」「肝鬱気滞」などによっておこります。

〈主症状〉

排尿に力がない(脾腎両虚)・・・・脾が損傷することによりエネルギーが生産されない状態です(気虚)。

エネルギー不足のため小便を押し出せなくて起こります。

又、腎が損傷すると脾を温められず脾の消化吸収能力を低下させます。

小便が途切れ途切れ・点滴状(脾腎両虚)・・・運化作用や昇清作用の失調のため、膀胱へ運ばれてくる水液が減少しているためです。

又、腎虚により水液代謝や膀胱の気化作用が失調しているためにおこります。

排尿後もポタポタと垂れる(脾腎両虚)・・・・腎の固摂作用の無力化によります。

下腹部が下垂して張った感じがする(脾腎両虚)・・・脾の昇提作用の失調のため下垂感が現れます。

小便が出しぶる(肝鬱気滞・膀胱湿熱)・・・・情志失調により肝の気が鬱滞をおこし、疏泄作用無力となり、膀胱の気化作用が低下しておこります。

下腹部や脇に脹った痛みがある(肝鬱気滞)・・・気の流れが渋滞を起すと脹った痛みが出現します。

下腹部や脇には肝と関わりのある経絡が通るので、この部位に脹痛が出ます。

怒りや情志の失調で症状は増悪します。(肝鬱気滞)・・・情志の失調やイライラは更に疏泄作用を失調させます。

 

〈随伴症状〉

食欲不振(脾腎両虚)・・・・運化作用の失調のため、消化吸収能力が低下し食欲不振となります。

精神疲労・息切れ・だるさ(脾腎両虚)・・運化作用の失調によりエネルギーが不足しておこります(推動作用や宗気の不足)。

顔色が蒼白い(脾腎両虚)・・・・・腎虚により気血が循環できず(温運)おこります。

精神不振(脾腎両虚)・・・・腎虚が進み気虚(エネルギー不足)となり、気の推動作用が失調しておこります。

腰膝に力が入らない(脾腎両虚)・・・腎は腰の府と言われ、腎虚になると腰や膝を栄養できなくなりおこります。

(詳しくは腎の生理作用を参照してください)

普段からイライラや怒りっぽい(肝鬱気滞)・・・・疏泄機能が低下すると情志を調節できなくなりおこります。

咽が渇き、水分を欲する(肝鬱気滞)・・・・気の流れが渋滞を起し、それが熱化してしまったためです。

(これらの症状について、詳しくは肝鬱りゅう閉の病因・病機を参照してください)

 

Ⅱ【石淋】

砂淋又は砂石淋とも呼ばれます。

石淋とは、「膀胱湿熱」「脾腎両虚」などによっておこり、湿熱が溜まることにより、それが尿中の不純物を凝結させて、砂石を形成してしまい尿道を閉塞して起こる症状をさします。

〈主症状〉

尿に砂が混じる・尿の出が渋い・排尿が中断する・排尿痛・尿道疼痛・陰茎や下腹部の脹張感・・・・・・・・・尿道に石があるためです。

 

〈随伴症状〉

腰・腹の激痛・・・・・結石が尿路の上・中部にある場合におこります。

血尿・・・・・・・・・結石が血脈を損傷するとおこります。

顔色がさえない・無気力・・・・・気血両虚による症状です。

体内に湿熱が溜まるということは、もともと運化作用が弱いからです。

運化作用が弱ければ気血の生成不足となり気虚や血虚をまねきます。

食欲不振(脾腎両虚)・・・・運化作用の失調のため、消化吸収能力が低下し食欲不振となります。

精神疲労・息切れ・だるさ(脾腎両虚)・・運化作用の失調によりエネルギーが不足しておこります(推動作用や宗気の不足)。

顔色が蒼白い(脾腎両虚)・・・・・腎虚により気血が循環できず(温運)おこります。

精神不振(脾腎両虚)・・・・腎虚が進み気虚(エネルギー不足)となり、気の推動作用が失調しておこります。

腰膝に力が入らない(脾腎両虚)・・・腎は腰の府と言われ、腎虚になると腰や膝を栄養できなくなりおこります。

(詳しくは腎の生理作用を参照してください)

 

Ⅲ【血淋】

「気血水の陰陽分類」で説明しましたが、体内の血や正常な水が損耗した状態を「陰虚」と呼び、陰虚は熱を生んでしまいました。

このように陰虚で生まれた熱のことを「虚熱」といいます。

慢性病や老化は陰虚をまねきやすく、続いて虚熱を生みます。

この様に生まれた熱や、体内の湿熱が血に影響を及ぼすことがあります。

そして、熱邪には出血させるという特性がありました。

 

「血淋」とは「膀胱湿熱」「脾腎両虚」などでおこり、尿中に血液が混じる淋証で、体内の熱や湿熱が血に影響を及ぼしたり、「石淋」の刺激により血脈が損傷された状態の症状をさします。

〈主症状〉

排尿時の灼熱痛・刺痛・渋り感・尿色深紅・・熱が血脈を損傷しておきます。

血尿・・・・・・・・・・・・血脈が損傷し出血しておこります。

尿中に血塊・排尿痛・・・・・出血した血液が固まり、尿路を閉塞しておこります。

「脾腎両虚」による場合は、排尿痛は無く尿色も淡紅となります。

排尿痛は熱による痛みです。脾腎両虚の熱は虚熱ですから実熱と比べると熱性が弱く痛みも軽くなります。

 

〈随伴症状〉

食欲不振(脾腎両虚)・・・・運化作用の失調のため、消化吸収能力が低下し食欲不振となります。

精神疲労・息切れ・だるさ(脾腎両虚)・・運化作用の失調によりエネルギーが不足しておこります(推動作用や宗気の不足)。

顔色が蒼白い(脾腎両虚)・・・・・腎虚により気血が循環できず(温運)おこります。

精神不振(脾腎両虚)・・・・腎虚が進み気虚(エネルギー不足)となり、気の推動作用が失調しておこります。

腰膝に力が入らない(脾腎両虚)・・・腎は腰の府と言われ、腎虚になると腰や膝を栄養できなくなりおこります。

(詳しくは腎の生理作用を参照してください)

 

Ⅳ【熱淋】

「膀胱湿熱」によっておこります。

湿熱や熱が膀胱へ入ることによりおこります。

〈主症状〉

尿道の灼熱痛み・・・・灼熱痛は熱の特性です。湿熱が尿道に入り込むことにより起こります。

急激な尿意・尿色黄色で混濁・・・・熱の特性です。

尿量少・脹痛・・・・・・・・膀胱の気化作用の低下によるものです。

 

〈随伴症状〉

便秘・・・熱の特性に体内の水を損耗させるというのがありました。

体内の水は体に潤いを与える作用がありますので、水が損耗されると腸を潤すことが出来なくなり便秘になります。

悪寒・発熱・・・・湿熱の外邪を受感した時におこります。

口が苦い・嘔悪・・・湿の特性も1つ粘調があります。そのため湿はその粘調の特性で経絡を塞いでしまいます。この場合は湿熱が体内で経絡を塞いでしまい、気が流れることができなくなってしまい起こります。

 

Ⅴ【膏淋】

「膏淋」は「膀胱湿熱」「脾腎両虚」などでおこり、「肉淋」とも呼ばれます。

〈主症状〉

小便は混濁し米のとぎ汁、又は脂肪の様・・・・・・「膏淋」の特徴的な尿です。

これは膀胱へ湿熱が入ることで膀胱の気化作用が低下してしまい、必要な水分(清)と不要な水分(濁)を分けることが出来なくなり起こる場合と、腎のエネルギー不足により固摂作用が低下して脂液が尿に混じって排出されることにより起こります。

排尿時の灼熱痛や疼痛(膀胱湿熱)・・・湿熱の熱の特性です。

 

〈随伴症状〉

腰や膝がだるく力が入らない(脾腎両虚)・・・「腎は腰の府」と言われ腎のエネルギー不足は腰や膝に影響がでます。

精神疲労・息切れ・だるさ(脾腎両虚)・・運化作用の失調によりエネルギーが不足しておこります(推動作用や宗気の不足)。

日増しにやせる・めまい・・・・混濁した尿を排尿することにより、体に必要な水分(清)が失われておこります。

 

以上が五淋についての説明になります。

次に、老淋と労淋について少し説明をしましょう。

 

「老淋」とは字からも想像がつくと思いますが、年老いてきて起こる淋証です。

腎の生理作用で説明しましたが、老化は腎を損傷させます(特に腎精)。

この腎精の不足によって起こる淋証です。

治療は腎精を補う治療を施します。

 

「労淋」とは、淋証が長い間完治せずにいたため、脾腎両虚となってしまったところに、過労が要因となって発病する淋証です。

主な症状としては、排尿後の陰部の痛み・手足や膝腰のだるさ・無力・精神疲労などがあり、いずれも脾腎両虚による症状です。

治療は「腱脾益腎」といい、脾をたて治し、腎精を益す治療を施します。

 

 

《治療》

さて淋証の治療については、基本的に病因に対して考えますので、先ず、病因別 に紹介します。

 

『膀胱湿熱』による淋証

「清熱利湿」「通淋止痛」といって、病因が湿熱ですから、湿をとり熱を下げることで、淋証を改善して痛みも止める治療を施します。

 

『肝鬱気滞』による淋証

「疏肝解鬱」「気機調節」といって、肝の気の滞りを流し、体全体の気の流れをよくしてあげる治療を施します。

 

『脾腎両虚』による淋証

「腱脾利湿」「益腎固渋」といって、脾をたて治し湿を取り除き、腎のエネルギーを益し、腎の固摂作用を高める治療を施します。

 

因みに、先程紹介した五淋の中で「石淋」の場合は「排石通淋」という言葉を使う場合もあります。

例えば、病因が「膀胱湿熱」の「石淋」であれば、「清熱利湿・排尿通 淋」となります。

他には、「血淋」の場合は、「止血」という言葉を使う場合もあります。

例えば血の中に熱が入って起こる「血淋」の場合は「涼血止血・清熱通 淋」などと言う場合があります。

 

 

以上で中医学から診た排尿障害(りゅう閉と淋証)の説明になります。

次に排尿障害の養生について紹介をしましょう。

 

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