コラム

2019/03/11
【その他】ダイエットについて

【現代医学的アプローチ】  

肥満は、内分泌異常・代謝異常によって引き起こされる以外は、日常生活における食事の摂取の仕方に問題があり、カロリーの摂取過剰が原因の場合が主になります。

要するに、過食により、その日の体動、エネルギー消費よりも多い場合、残存するカロリーが肥満につながると考えます。

ですから、肥満の原因となる病変さえなければ、一般には、過食が最大の原因であります。  

肥満には、一次性肥満と二次性肥満とに分けて考えられます。

一次性は、体質・遺伝的なものが深くかかわり、二次性は、後天的に食事量 の過食などにより起こるものとされて居ます。  

 

《治療方法》  

1)食事療法、カロリー制限  

2)運動療法、毎日欠かさぬ運動、運動後の摂食制限  

3)精神療法、食欲中枢抑制  

4)薬物療法、入院観察が必要

1.甲状腺ホルモン:

 

2.食欲減退剤  :

チロキシン

トリヨードサイロニン

蠕動分泌減退薬(アトロピン)

 統計の示すところによりますと、太っている人は標準体重の人に比べ、糖尿病・高血圧・ 動脈硬化・心臓病・痛風・肝臓病・胆石・骨や関節など色々な病気にかかりやすいです。  

 肥満の原因は、きわめて特殊な場合、視床下部に腫瘍があって食欲が異常に亢進してしまうとか、ホルモン系治療薬の使い過ぎを除いて、単純明快で、要するに、食べ過ぎと運動不足が二大原因です。

現代医学でも、治療は、減食療法が基本です。しかし、これが非常に難しいのです。食欲は、人間の欲望のうちでも最大の欲であるため、これを規制するのは、きわめて困難です。

かなりの自覚を持つことが大事です。治療のポイントとなります。

 

【中医学的なアプローチ】  

 中国では、肥満症を「肥胖証」と称しています。

また、古代では肥満した方を「肥貴人」と呼び、肥満体は裕福な生活を送っている方々の 象徴で、病気としては見てなかったです。  

 中国医学的な考えでは、内因・外因とに分けられ、内因は個人の人体の各種素因があり、 特に脂肪代謝の調節失調などが起因となります。遺伝・神経・精神・物質代謝と内分泌の 失調等です。外因は、主に飲食過多と運動不足です。

中国医学の認識では、肥満症は、脾と胃の働きが功能に密接な関係があると思われてます。

 

肥満症のタイプ別を述べましょう。

1.脾胃倶旺タイプ : 脾胃の働きが非常に強く、多食で且つ運動不足、或は運動したがらない方に多く見られるタイプです。要するに、カロリーエネルギーの消耗があまりなく、その為、カロリーが蓄積され太ってしまうタイプです。

 

2.脾胃虚弱タイプ : 中国医学では、胃の働きが弱いタイプの方は、食が細くなり、 また脾とは、胃で消化吸収された栄養物質を活力に変え、全身に栄養を運び流す作用のある臓器ですが、脾胃虚弱タイプですと、これらの働きが弱くなることにより、代謝が低下して、逆に肥満助長してしまうことがあるのです。

 

3.真元不足タイプ : 元気の不足しているタイプの方、或は高齢で体力が消耗し、その為にカロリーの消出がしづらくなり肥満になってしまう、或は体が冷え、体内の水液を気化する機能が低下してしまい、全身に水が滞り、浮腫んだ様な肥満体になるタイプです。

 

4.オ血タイプ : オ血は現代病の原因の1つであり、オ血には脂肪が含まれており、 オ血が蓄積されて行くと、体も酸性化して行き、脂肪太りとなりやすいです。肥満症と共に、高脂血症・狭心症・高血圧などの合併症が見られやすいタイプです。  

 

 当院では、肥満症の為に受診される方があまり多くありません。一般 的に、耳ツボダイエットへ行かれるのが多いのでしょうか!?

問い合わせで、耳ツボダイエットはされてますか?とかの問い合わせは時々ありますが、 当方の所では、耳ツボだけでのダイエット治療は行なっておらず、基本的には体質を把握しての全身治療となり、なかなか理解を得られない事が多く残念です。実際の話し、耳ツボ刺激だけで体重を減量 させて行くのは、なかなか難しいと思います。やはり、本来は総合的な治療と体質改善が必要と思います。体質によって、耳ツボ刺激だけで体重の減量 出来る方も中には居りますが・・・・。  

 ダイエット治療の重要性は、体重増の為に体への負担予防、或は色々な生活習慣病などを引き起こしやすくなるので、それらの疾患を防ぐのに必要かと思われます。  

 若い方で無理なダイエットをされる方がおりますが、ダイエットをされる場合、無闇に素人感覚で行なわない様に注意されたし。女性の方では、無理なダイエットで無月経症を引き起こしたり、拒絶食症を引き起こす方がいますので・・・・。また、無理なダイエットの為、加齢時にそのつけが回って来る事が有ります。

ダイエットを行なうときは、専門家に相談された方が良いかと思います。

 

「タイプ別の養生のポイント」

● 脾胃倶旺タイプ: 過食を防ぐ為には、「気」をめぐらす作用のある香味野菜やスパイスを利用して下さい。“しそ・セロリ・春菊・クレソン・ニラ”といった野菜や、“バジル・パセリ・香菜”などのハーブ類、“クミン・カルダモン”といった辛くないスパイス類がおすすめです。また、全身運動(ジョギング、水泳など)で、汗をかいて気分をスッキリさせることも大切です。

 

● 脾胃虚弱タイプ: 体のエネルギー源である「気」が十分に生産されていないため疲れやすく、また、下半身が太りやすい傾向があります。

食材は、代謝を高め、しかも胃腸にやさしく働きかけ、「気」を補う作用のある雑穀・きのこ類がおすすめです。胃腸の働きを低下させる、冷たいもの・生もの・油っこいものは摂りすぎに注意して下さい。

食事のポイントは、朝食をきちんと摂ることです。「気」が不足しているので、朝食を抜くとスタミナが夕方まで持たなくなってしまいます。お粥など、温かく消化の良いものを適量 とり、体温を上げるように心がけて下さい。運動は、激しいものは不向きなので、エレベーターを利用せず階段を使うなど、毎日の生活の中で実行できるものから始めましょう。

そして、睡眠不足・夜更かしは「気」を消耗し、疲れやすく、太りやすい体をつくりますので、十分な睡眠が大切です。

 

● 真元不足タイプ: 加齢や、冷えにより生命エネルギーを守る「腎」の働きが低下しているので、腎を養う作用のある黒色の食材(黒豆・黒ゴマなど)や、オクラ・山芋・納豆など粘りのあるものを積極的に摂りましょう。

黒い食材は、ビタミンB群・ビタミンE・良質なたんぱく質を含み、ホルモンのバランスを整え、貧血を改善して血行を促進してくれる作用があります。代謝を良くするためには、体を冷やさないことも大切です。生もの・冷たいものは出来るだけ避けましょう。

“生姜・ねぎ・にんにく・唐辛子・シナモン・ターメリック”など、体を温める薬味やスパイスを上手に利用して下さい。

運動は、疲れが残るほど激しいものは「腎」を消耗してしまうので、ご自分の体力に合ったものを選んで下さい。「腎」の衰えは、下半身に表れますので歩くことが大切です。汗をかくことで水分代謝が改善され、体全体の調子も良くなるでしょう。

 

● オ血タイプ: 食事のポイントは、体内の余分な物質を取り除き、血のめぐりを良くすることです。油っこいもの・冷たいものは出来るだけ避けて下さい。

“にら・生姜・らっきょう”は老廃物の排出を促してくれ、また殺菌・抗酸化作用もあります。“納豆”は、発酵によって発生した酵素が、血栓を溶かしたり腸内の腐敗を解消してくれます。ねばねば食材は血液浄化を助けてくれるので積極的に摂りましょう。

血をめぐらせるには、体を動かすことが大切です。特に、骨盤で血行が停滞しやすいので腰を回す運動がよいでしょう。

 

★食べ物の性質を知って、ご自分に合った食材を見つけてください★

“楊先生のちょっとためになる話”のバックナンバー(2003/3/第6回 食べ物の「五味」と「寒熱」を知って健康づくり)に“食品便利メモ”があります。

食品の「寒・熱」「味の性質」「補う臓器」「効能」が出ておりますので、毎日の献立にお役立て下さい。

 

ご質問等ございましたら、お気軽に当院までご相談ください。

 

2019/03/11
【その他】ツボについて

一般に「ツボ」と呼ばれるものは、専門的には“経穴(けいけつ)”といいます。

気や血の通り道とされる“経絡”の上にある“穴(あな)”ということです。

穴といっても、実際に目に見える穴が皮膚に開いているわけではありません。

しかし、目に見えない「気」がそこから出入りしていると考えられています。

 

気や血の流れが滞ったときには、経絡の上のツボにそれらのトラブルが反映されます。

また経絡は臓腑とつながっているため、その上のツボには、臓腑の不調も反映されます。

気や血のトラブル、臓腑の不調は、ツボの痛み・腫れ・しこりやへこみといった変化としてあらわれます。

それと同時に、ツボは治療のポイントにもなります。

ツボを刺激することで、気や血の流れを調節し、臓腑の働きを整えることが出来ます。

 

ツボには、

①局所部位に対する治療作用

②近隣部位に対する治療作用

③遠隔部位及び全身に対する治療作用

の3つがあります。

 

例えば、合谷穴(親指と人差し指の間のツボ)は、手や腕の腫脹・疼痛、手の痺れといった局所の疾患を治療できると同時に、上肢麻痺など近隣部位 の疾患や、更には身体の痛み・頭痛・全身性の発熱疾患など遠隔部位 や全身性の疾患も治療できます。

 

このように、どのツボにも局所・近隣・遠隔及び全身の3方面の主治作用があります。

局所・近隣の治療作用は、ツボの所在する部位に基づくもので、遠隔及び全身の治療作用は経絡に基づくものです。

鍼灸の治療では, ツボの3方面への主治作用に基づいて選穴と配穴が行われ効果 が発揮されるのです。

 

経絡とツボ(経穴)については、数千年にわたって実践と研究が繰り返され、次第にその理論体系が確立され、「経絡学説」とよばれるまでに至りました。

経絡学説は、臓腑の生理、病理、疾病診断、予後の分析、治則・治法の確立に欠かすことのできない重要な理論です。

特に、鍼灸による弁証論治には重要な役割をもっています。

 

それでは、どのようにしてこのような学説が生まれてきたのでしょう。

遠く古代の人々は、どのような医薬も存在しない中、厳しい自然環境と闘い、疾病と闘わなければなりませんでした。

身体のどこかに病や痛みがある時には、自然に手で揉んだり・叩いたりして、その症状を緩解させていたのでしょう。

時として、火傷をしたり、石にあたったり、いばらの棘を刺したりした結果 、身体の他の病や痛みが軽減あるいは消失するという偶然に出会うことがありました。

 

こうした些細な偶然の現象が、長い歴史の流れの中で繰り返し何回となく出現していくと、次第に無意識に刺激を加えていた段階から意識的に刺激を加えるようになりました。

ある部位を焼いたり、あぶったり、叩いたりして病や痛みを治療するようになっていったのです。

このようにしてツボの概念が生まれてきました。

その時代には決まった場所も、いわゆるツボの名称もなく、ただ痛みのある場所に刺激を加えるというやり方でした。

 

石器時代に疾病の治療に用いた針具は石で作られた「砭石(へんせき)」というものでした。

後になって、骨針や竹針も用いられるようになり、皮膚を破って針を刺したり、瀉血(血を出すこと)して疾病を治療するようになりました。

例えば、膿んだ部分に針を刺して排膿したり、痛点を刺激して治療をしていました。

 

青銅器時代から鉄器時代へと時代が進むにつれて金属製の針が登場してきました。

金属針は刺激する部位を集約することができ、面から小さな点へと刺激の範囲を縮小させ、深さを自在にでき、操作も石針に比べてスムーズでした。

また、刺針の強度も調節でき、把握することが出来るようになりました。

 

このようにして発見されてきた“だるさ・しびれ・腫れぼったさ・重さ”などの刺針感覚を古代の人々は「得気(とっき)」と呼び、刺針刺激の点を“気穴”と称するようになりました。

得気の出現とその上下への伝導は、あたかも体内に地下道があるかのようであり、それによりツボを“穴道”とか“輸穴”とも呼ぶようになりました。

こうしたことが経絡概念の形成に大きく作用したのでした。

 

実践経験の蓄積にともなって、ツボの治療作用に対する歴代の医家の認識も拡がり深まっていきました。

同時に新しいツボも次々と発見されました。

“痛みの有るところ”を治療点としていた局所取穴は次第に主治作用に基づく選穴へと発展していきました。

歴代の医家は、ツボの治療作用の分析・分類を通じて治療作用の類似したツボが一定の部位 に列をなして分布し、特に四肢の肘膝関節より末端のツボにそれが際立っていることを発見しました。

このようにして主治がおおよそ同じで一定の内在的関連のあるツボがつなぎ合されて経絡が形成され経絡上のツボを経穴と呼ぶようになりました。

 

現在、世界保健機構(WHO)に認定されているツボの数は361あります。

しかし、「素問」という鍼灸治療について書かれた古い書物では160とされています。

ツボの数は、時代や考え方によっても変わっていきます。

新しく発見されて治療効果が認められるツボもあり、ツボの進化は現在も続いています。

 

 

鍼灸治療を行う鍼灸師は、ツボ(経穴)に対して認識が深くなければ人を治すことが出来ません。

特に、慢性病・難病などを行う際は中医学(東洋医学)的な診断が行なえ、それに対して体調のアンバランスは起因の場所がどこで、どの経穴を使って調整したら良いのかを知らないとバランス調整の治療は行えません。

なので、鍼灸治療は単純そうに見えますが実は奥深い物が有り、また鍼を打った後も、鍼に対して症状により手技を加え、経穴に反応させたりする必要が有ります。

特に、痛みのない疾患に関しては、それこそ診断能力がないと行えないかと思います。

そして疾患治療に対してより良い経穴は何かを考える力が必要になってきます。

 

経穴に関して多少ご理解頂けましたでしょうか?

2019/03/11
【その他】メタボリックシンドロームについて

メタボリックシンドロームという言葉は、最近では様々なメディアで取り上げられ、何度も耳にし、とても身近な言葉になっていると思います。しかし、この現象は、現代社会において普通 に生活をしていても陥りやすい病態であるからこその警鐘であると言えます。

今回は、メタボリックシンドロームについて、中医学的な予防方法を紹介します。健康のための参考になさってくださいませ。

 

メタボリックシンドロームとは

メタボリックシンドロームは、別名、代謝性(metabolic)症候群(syndrome)と呼ばれ、内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)を主体として、高血糖、高血圧、高脂血症のうち2つ以上を合併した病態と定義されています。以前より、シンドロームX、死の四重奏、インスリン抵抗性症候群、マルチプルリスクファクター症候群、などとも呼ばれていますが、簡単に言ってしまえば、「肥満が災いして病気になりやすい体質」と言えます。

これらの病態は、重積すると相乗的に、脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化性疾患の発生頻度が高まるため、注意すべき病態として扱われています。

 

以下は、上記の病態の基準値(2005年)です。

必須項目

・内臓脂肪

 男性:85?以上

 女性:90?以上

選択項目(2つ以上)

・血圧

 収縮期血圧:130mmHg以上 or 拡張期血圧:85mmHg以上

・空腹時血糖値

 110mg/dL以上

・血中脂質

 中性脂肪150mg/dL以上 or HDLコレステロール40未満

 

内蔵脂肪を落とせば健康になれるの?

最近では、内臓脂肪の蓄積による肥満が、メタボリックシンドロームを引き起こす共通 の基盤として着目されています。内蔵脂肪の燃焼を手助けする特定保険用食品が、最近増えているのもこのためかもしれません。

では、本当に内臓脂肪を落とせば健康になれるのでしょうか?内臓脂肪の蓄積による肥満は、確かに体にとっては正常な状態ではなく、様々な病気のきっかけになっているかと思います。しかし、ここで間違ってはならないのは、内臓脂肪の蓄積というのは、あくまで体の中で起きている代謝の産物であるという点です。つまり、代謝しきれない要因があるからこその脂肪の蓄積なのです。そういった意味では、内臓脂肪の蓄積というのは、体の警告信号として捉えるのが良いと思われます。そして、この警告信号をきっかけとして、代謝異常を起こす要因をしっかりと探り、改善していくことが健康につながるのだと考えます。

 

体質も要因の一つ

現代社会においては、多くの場合は、運動不足や過食がメタボリックシンドロームの要因の一つとなっていることは否めません。しかし、忘れてはならないのは体質という基盤の上に、生活習慣、生活環境が反映されているということです。「最近、運動不足だから運動をしてみよう」これは、良いことだとは思います。原因が本当に運動不足だけであれば、良い効果 は出るでしょう。しかし、例えば、代謝そのものが落ち始めている体質的変化の上に、運動不足が重なっていた場合はどうでしょう?この場合はやはり体質の改善もしなければ、効果 が出づらいと言えます。

つまり、要因を探る上で重要なのは、体質(内的要因)と生活習慣や環境(外的要因)の両面 をしっかり探らなければならないということなのです。

 

 

中医学的な体質の捉え方

では次に、中医学では、どのように体質を捉えるのかを紹介いたします。

 

中医学では、人の身体は「気」「血」「水」の三つの物質により構成されていると考えられています。そして、これら三つが、ちょうど良いバランスで体内をめぐることにより、人は正常に活動することができると考えられています。言い換えれば、「気」「血」「水」は健康の原点とも言える物質なのです。

 

いわゆる生体エネルギーであり、生命力そのものです。これが正常でなくなることで体内における様々な活動が衰えます。代謝が悪くなるということもこれに当てはまります。

 

いわゆる血液であり、体の隅々に栄養を運ぶものです。これが正常でなくなると、体内の臓腑の機能が正常に働かなくなります。

 

いわゆる体液であり、体を潤す作用があります。これが正常でなくなることで、水分代謝が悪くなり、他の物質の運行を妨げてしまいます。特に体にとって不必要な「水」は「痰湿」と呼ばれ、脂肪はこの「痰湿」から成っていると言われています。

 

これらの「気」「血」「水」のバランス調節には、体内の臓器が関係しています。

特にメタボリックシンドロームでは、「脾」「腎」「肝」の臓器が大きく関係しています。

 

飲食物を消化吸収して「気」や「血」を作りだし、他の臓腑に送り出す作用を持った臓器です。この作用は「運化作用」と言いますが、この「運化作用」が失調することで、体内の様々な活動が衰えてしまい、代謝も悪くなります。

 

元気の源と言われる臓器です。作用には様々なものがありますが、メタボリックシンドロームでは主に、水分代謝や排尿に関する機能が重要と言えます。「腎」の機能が失調することで、水分代謝が悪くなり、痰湿を生じることで、肥満の原因となります。

 

「気」をスムーズに体内をめぐらせる役割を担っている臓器です。「肝」はストレスに非常に弱い臓器で、現代社会においては、生活環境に非常に左右されやすい臓器と言えるでしょう。この「肝」の機能が衰えることで、「気」は体内をスムーズに流れずに停滞し、イライラ感を覚え、血圧も高くなりがちになります。

 

中医学的な体質とはつまり、「気」「血」「水」のバランス、そして臓腑の状態、ここでは「脾」「腎」「肝」の状態により成り立っています。そして、これらの要素を把握した上で、より正常な状態に近づけることが、効果 的なメタボリックシンドロームの改善につながると考えます。

 

体質タイプ別の中医学的予防

それでは、体質タイプ別に中医学なメタボリックシンドロームの体質改善方法を紹介いたします。体質改善の方法としては、ツボ押しによる体質改善と、食材による体質改善を挙げています。ほんの一例ですが、参考になさってください。

 

ただし、どの体質タイプにも共通して言えることですが、適度な運動・食事・睡眠といった外的要因に対する改善は必須であるということは忘れないでください。

 

脾虚湿盛タイプ

脾の臓が正常に働かなくなることで、食物を効率的にエネルギーに変えることができず、代謝が悪くなっているタイプです。倦怠感、食欲不振を感じる方が当てはまります。

代謝が悪くなっているタイプのため、肥満になりやすいタイプと言えます。

随伴症状としては、顔色が青白い、お腹が張る、浮腫みやすい、軟便といった症状もみられることがあります。

 

ツボ押し体質改善

足三里(あしさんり)、合谷(ごうこく)

食材による体質改善

豆腐、ヨーグルト、しょうが、フグ

 

 

腎陽不足タイプ

腎の臓が正常に働かなくなっているタイプです。何をするにも元気が出ない方が当てはまります。「脾虚湿性タイプ」とは異なり、食欲はあります。体全体のエネルギーが不足し、水分代謝異常のために痰湿も停滞しやすいため、肥満になりやすいタイプと言えます。

随伴症状としては、寒がり、尿が少ない、殿部と大腿部が肥満といった症状もみられることがあります。

 

ツボ押し体質改善

関元(かんげん)、太谿(たいけい)

食材による体質改善

くり、小麦、丁子

2019/03/11
【内科疾患】むくみ

むくみとは、体内に余分な水分が留まり押すと陥凹するものを指します。筋層や皮下にあふれ出て、 顔面部の眼、まぶた、手足、お腹、背中など、身体全体にあらわれます。

重症になると胸水、腹水を伴うことがあり、そのときは原因となる疾患の治療が優先になってきます。

(例:急・慢性ネフローゼ症候群、肝硬変、クッシング症候群など)

そして、むくみが症状としてあらわれる疾患はたくさんあります。身近な例を上げますと 働く成人女性の7~8割の方は、仕事帰りになると靴がパンパンになるという、むくみの不快さを経験したことがあるかと思います。

最近では、足がむくまない靴下も売られており、女性にとってはありがたい製品だなと感じます。女性はとくに排卵期から月経までの間は、黄体ホルモンの影響を受けるのに加え、男性に比べて筋肉量 も少なく、血管も細いため、むくみが出やすくなってきます。

 

ここのところ疲れやすく代謝が落ちているなと感じる方、冷え症がある方などのむくみは、身体の根本から見直して改善していく必要があります。

むくみとはいえ、身体の機能が低下している状態が長く続きますと、違う症状や病気をまねきます。最近、特にむくみが気になる方は、これから説明していきます、タイプ別 の過ごし方、適した食べ物を参考に日常生活の中で役立てていただけたらと思います。

 

妊娠中の浮腫については「病気別・わかる東洋医学診断~妊娠中トラブルの原因と対処法について~」の項をご参照ください。

 

 

▼中医学的に診るむくみのとらえ方▼

中医学では主に水分代謝に関わる臓器として「脾」「肺」「腎」があります。これらの機能が障害されると、膀胱の働きも影響を受け、不調になります。

そのため余分な水分が順調に排泄されずに停滞し、筋や皮下に溢れてむくみが発生するのです。

中医学でとらえる「肺」「脾」「腎」「膀胱」それぞれの臓器の働きとは・・

「肺」・・汗の調節を行なう。不必要になった水分は、腎へ送られる。

「脾」・・食べた食物の中から、必要な水分の吸収と輸送を行なう。

「腎」・・水分代謝全般を調節し、主導的な役割を担っている。

体内で不要となった水分を尿として排泄します。再利用可能な水分は、霧状のものとして再び各臓器へ送られます。

 

腎は体全体を温める働きがあり(体の中の陽気の源)、各臓腑機能を推し動し、温める役割を果 たしています。よって上記の「脾」「肺」もこの「腎」の推し動かす力によって活動を維持していくことができるのです。

「膀胱」・・腎から作り出された尿を一時的に溜めておく。尿の生成には関与しない。

 

▼中医学的からだのしくみ▼

~「気」「血」「水」とは~

体全体の活動源である「気」、体内の各組織に栄養を与える「血」、血液以外の体液で体を潤してくれる「水」、これらの3つが体内に十分な量 で、スムーズに流れていることにより、体の正常な状態が保たれます。

もし、これらのひとつでも流れが停滞してしまったり、不足してしまったりするとからだに変調をきたし、様々な症状がでてきます。

さらにこの状態を放置し、慢性化してしまうとお互い(気・血・水)に影響が及び症状が悪化してきてしまうのです。

 

「気・血・水」を作り出し、蓄え、排泄するといった一連の働きを担っているのがこれら「肺」、「脾」、「腎」の臓腑です。

西洋医学的な働き以外に中医学では「気・血・水」が深く関わってきます。ですので、西洋医学と全く同じ役割分担ではありません。

ゆえに違う診たてができるのです。この点をまず理解してください。

詳しくは、HP上の‘わかる東洋医学診断・まとめ’の中に「わかりやすい東洋医学理論」があります。そちらをご参照ください。

▼水分代謝に関わる主な臓腑の働き▼

「肺」・・

気(エネルギー)を生成する。

下記の「脾」「腎」とともに気の生成をするために不可欠の臓腑です。

気の不足による主な症状は、息切れ、声にはりがない、かぜをひきやすい、抵抗力が弱いなどがあります。

 

 

肺の最も重要な働きに、呼吸を司る。「発散と下降」があります。

肺は身体の上部へ位置するために、瞼や顔にむくみがでやすい。

《気の場合》

発散とは、各臓腑や体表にエネルギーを送り出す働き。

下降とは、息を吸って得たエネルギーを体の中に取り込む。

そして体の活動源とする。

主な症状:喘息、咳が出る。

《水分の場合》

発散とは、咽喉部、皮膚を潤す働き。 汗として体外へ発散させる働き。

下降とは、不要となった水分を腎へ下ろす。

主な症状:喉がイガイガする、皮膚が乾燥する、水分を腎へ下ろせない場合は、主に顔面 部がむくみ、尿がでない。

 

 

鼻や皮膚の働きを司る。

主な症状:鼻づまり、鼻水、くしゃみ、アレルギー性鼻炎、蓄膿症。

 

「脾」・・

食べたものをエネルギー(気・血・水を主に作り出す)に変え、体全体の機能を活発にします(運化作用)。

働きが弱まってしまうと、うまくエネルギーを生み出せないために疲れやすいなど全身の機能(臓器など)が低下してしまいます。

 

 

エネルギーを上に持ち上げる働きがあります(昇提作用)。

働きが低下すると、いいエネルギーが上にいかないために、めまい、たちくらみが起こり、さらに悪化すると子宮下垂、胃下垂、脱肛、など内臓の下垂が見られます。

 

 

血を脈外に漏らさないよう引き締める働きがあります(固摂作用)。

働きが低下すると、不正出血、月経が早まる、青あざが出来やすくなったりします。

水分代謝の障害が起こると・・軟便または下痢、痰が多く出る、手足がむくむ、食欲がない、身体が重だるい、疲れやすい。

 

 

「腎」・・

 

生命力の源、生殖器・発育・成長関係と深く関わります。

「腎」には父母から受け継いだ先天の気が蓄えられています。生まれたときにこのエネルギーが少なく、足りなかったりすると、成長が遅い(初潮が遅い)、免疫力が弱い、小柄などの発育不良の状態があらわれます。

「腎」のエネルギー(先天の気)は、「脾」から作り出すエネルギー(後天の気)により補充されます。

年齢が増すにつれて、腎が支配する器官の機能減退症状があらわれてきます。

 

 

例)

骨や歯がもろくなる、耳が遠くなる、髪が薄くなったり、白髪が多くなる。

婦人科疾患では無月経、不妊症、流産しやすい。

水分代謝の障害が起こると、尿量が少ない、全身のむくみ(特に腰以下)。

冷え症状が加わると、さむけ、下痢をしやすい(特に朝方)、手足、腰の冷え。

 

▼現代医学的な治療を必要とするむくみ▼

寝起きの顔がはれぼったい、夕方に靴がきつくなる…などの普段健康的な人に起こるむくみは、“一過性のむくみ”といわれます。以下の原因が考えられますが、きちんと対処すればすぐに治ります。

・長時間立ち続ける、疲労、睡眠不足、月経前、妊娠時、ダイエット、塩分の取りすぎ。

 

一過性のむくみとは違って、以下のようなむくみが局所的または全身的に起こり、長く続いて解消しない場合は注意が必要です。病気が原因となって起こることが多いので、医師の診断と治療を受けるようにしましょう。

 

<顔にあらわれるむくみ>

腎炎、ネフローゼ症候群、血管神経性浮腫、バセドウ病、上大静脈症候群 など

 

<足にあらわれるむくみ>

静脈瘤、うっ血性心不全、静脈炎 など

 

<お腹にあらわれるむくみ>

肝硬変

 

<全身にあらわれるむくみ>

腎炎、ネフローゼ症候群、肝硬変、悪性腫瘍、甲状腺機能低下症

 

▼中医学的病気の診断・治療方法▼

個人の体質やその時々の症状、体調を考慮したうえで、治療方法を決めていきます。

そのため、同じ症状であっても人によっては治療方法が異なることがあります。

この他、食べ物の嗜好、生活習慣(睡眠時間、食欲、排便の状態など)を問診し中医学独特の診断方法である舌診、脈診などを用いて診察していきます。

その診断に基づいて、個々の体質を把握し、その人その人に合った治療をしていきます。

 

 

▼中医学的むくみのタイプと治療法▼

●風寒犯肺タイプ●

 

冷たく寒い風が体に侵入し、肺の働きを失調させます。

そのためにあらわれるむくみのタイプです。

○主な原因

 

クーラーや冬の寒冷にあたってしまった、体の抵抗力(防御力)の低下、

虚弱体質。

○随伴症状

 

まぶたからむくみが生じ、次第に全身におよぶ、悪寒、発熱、関節痛、

尿量の減少。

○治療法

 

風寒の邪気を体外に発散させる「散寒解表」、

肺の水分代謝作用を高める「宣肺利水」の治療をしていきます。

 

●風熱犯肺タイプ●

 

暖かい空気を伴った風邪が体に侵入し、肺の働きを失調させ、むくみを生じさせます。

○主な原因

 

暖房の生暖かい風、春の暖かい空気を伴った風にあたってしまった、

体の抵抗力(防御力)の低下

○随伴症状

 

突然にまぶたと顔面にむくみが生じ、高熱、軽度の悪風(風にあたるのを嫌がる)、咳、のどの発赤と疼痛、尿が濃い。

○治療法

 

風熱の邪気を体外に発散させる「辛涼解表」、

肺の水分代謝作用を高める「宣肺利水」の治療をしていきます。

 

●水湿困脾タイプ●

 

「脾」のエネルギーが足りないために、食べた物が気・血・水に変わらず、余分な水分が体内に停滞し、むくみを生じさせます。

○主な原因

 

冷たい水分・甘いもの・味の濃いもの・脂っこいもの、ビール、

生ものを多く摂取する。

家が湿気を帯びやすい。

○随伴症状

 

慢性に生じる身体全体のむくみ、尿はしぶり量 が少ない、身体が重だるく疲れる、食欲がない、食後胃がもたれる、むかむかする、腹部の膨満感がある。

○治療法

 

停滞している水分を温めて尿として体外へ排出していく「温化水湿」

「通陽利水」の治療をしていきます。

 

●脾陽虚タイプ●

 

冷たい食べ物、生ものの食べ過ぎによって「脾・胃」が冷えてしまい働きが弱まってしまったために水分が胃に停滞して生じるむくみのタイプです。

○主な原因

 

冷たいもの、生ものを多く摂取するなど。

○随伴症状

 

下半身に顕著なむくみがあり、押すと陥凹してなかなかもとにもどらず、反復して慢性に経過する、疲労倦怠感、手足の冷え、食欲がない、胃が悶々として腹が張る、泥状便~水様便、尿量 は少なく色は薄い。

○治療法

 

消化、吸収の要である脾を温める「温運脾陽」、余分な水分として停滞している湿気を尿として体外に排出させる「化湿行水」の治療をしていきます。

 

●腎陽虚タイプ●

 

身体全体を温める働きをもつ「腎陽」。機能が低下すると多くの冷え症状をまねき、むくみを生じさせます。

○主な原因

 

生まれつき体質が虚弱体質、長期間の過労、性交過多による腎エネルギーの損傷。

○随伴症状

 

顔面及び体全体のむくみ、腰以下に顕著で両足の内くるぶしに強くあらわれる。

腰や足がだるく痛む、手足が冷える、動悸、尿はしぶり量は少ない、寒がる。

○治療法

 

陽気の源である腎を温める「温補腎陽」、尿の生成力を増し体外に排出させる「化気行水」の治療をしていきます。

 

●気血両虚タイプ●

 

食物からエネルギー(気)を生み出す源である「脾・胃」。

この2つの臓器の働きが失調することにより体を養う気や血が作りだせないため、身体全体の機能減退症状がみられます。

○主な原因

 

生まれつき虚弱体質、飲食の不摂生、過労、あれこれ思い悩むことが多い。

○随伴症状

 

慢性に生じる顔面、手足のむくみ、顔色が蒼白あるいは黄色っぽい、唇が白っぽい、頭のふらつき、動悸、息切れ、食欲がない、元気がない、倦怠感。

○治療法

 

エネルギーと血を増やしていく「補気養血」の治療をしていきます。

 

▼タイプ別にみる生活養生・食養生▼

自分のタイプ(体質)を判断できた方はこれから説明していきます、タイプに合った食養生を1つでも2つでも毎日の生活の中に取り入れ、実践してみてください。

体質が徐々に改善し体調がよくなり、症状が軽くなっていくのが実感できると思います。

●風寒犯肺タイプ●

【生活習慣】

 

日ごろから過労・飲食不摂生・睡眠不足を避けて気を充満させましょう。

 

もともと体が冷えやすい方は、温める働きのある食べ物を摂取し、薄着は避け、寒い日は、腰やお臍の下にホッカイロを貼って、体を温めましょう。

【食べ物】

~風寒の邪気を体外に発散させ、肺の水分代謝作用をもつ食べ物を摂りましょう~

 

ねぎ(白い部分)、生姜、紫蘇の葉、シナモン、こしょう

 

症状にあったお茶や飲み物:紫蘇入り生姜茶 、ねぎ入りお味噌汁

 

 

●風熱犯肺タイプ●

【生活習慣】

 

日ごろから過労・飲食不摂生・睡眠不足を避けて気を充満させましょう。

 

風が強い日は特に、からだ(首~背中)に直接風が当たらないような服装を心がけましょう。

 

辛い食べ物、お酒の飲みすぎは、体の中に熱を生みます。過食、多飲は避けましょう。

【食べ物】

~風熱の邪気を体外に発散させ、肺の水分の代謝作用をもつ食べ物を摂りましょう~

 

きゅうり、冬瓜、そら豆、薄荷、梨

 

症状にあったお茶や飲み物:菊花茶と緑茶を混ぜたもの 、ミントティー

 

 

●水湿困脾タイプ●

【生活習慣】

 

甘いものや味付けの濃いもの、油っこい食べ物は控えましょう。

 

水分代謝が悪く、水太りしやすいので水分の摂りすぎには注意して下さい。また、冷たい物(アイスやジュース)は控えめにしましょう。

 

運動は規則的にじんわり汗をかくくらいのウォーキングなどがおすすめです。汗だくになってやる必要はありません。

 

梅雨の時期は湿気の影響を直に受けるので、この時期は食べ物に気をつけましょう。

 

【食べ物】 ~水分を排出してくれる働きのある食べ物を摂りましょう~

 

(穀類)

はと麦、とうもろこし、小豆、黒豆

 

(野菜)

冬瓜、白菜、山芋、トマト、チンゲンサイ

 

(魚類)

こい、ふな

 

(果物)

すいか、ぶどう、メロン

 

(お茶)

紅茶、ジャスミン茶、杜仲茶、なつめ茶

 

 

●脾陽虚・腎陽虚タイプ●

【生活習慣】

 

夏、冷房が強く寒さを感じる場合は腹巻をしたりレッグウォーマーをはき下半身は冷やさないようにしましょう。

冬は暖かい服装をし体の温まる食べ物を摂取しましょう。

 

入浴時はぬるめのお風呂にゆっくり入り体のしんまで温めるようにしましょう。40℃のお湯に10~15分つかると温まります。

 

冷えやすい下半身は下腹部や腰部にカイロをはって、しっかり温めましょう。

 

体を温める食べ物を摂るようにしましょう。

 

女性は普段よりいっそう体が冷えやすい生理中は、体を冷やさないよう充分気をつけましょう。

 

【食べ物】~体を温め、活動力を増す作用のある食べ物を摂りましょう~

 

(穀類)

もち米

 

(肉類)

羊肉、鶏肉、牛肉

 

(魚介類)

えび、なまこ、あなご、いわし

 

(野菜)

にら、ねぎ、ししとう、かぼちゃ、しょうが、にんにく、らっきょう

 

(木の実)

栗、くるみ、なつめ

 

(香辛料)

こしょう、さんしょう、八角、酒、シナモン、黒砂糖

 

(お茶)

杜仲茶、ジンジャーティー黒砂糖入り、よもぎ茶

 

     ~体を冷やす性質のある食べ物は極力避けましょう~

 

(野菜)

きゅうり、トマト、冬瓜、苦瓜、レタス、なす、ごぼう、大根

 

(果物)

すいか、なし、バナナ、柿、レモン

 

(豆類)

豆腐、豆乳、緑豆

 

(お茶)

緑茶、ウーロン茶、菊花茶、薄荷(ミント)茶

 

 

●気血両虚タイプ●

【生活習慣】

 

消化が良く、栄養バランスの取れた食べ物を心がけましょう。

 

消化が弱い気虚タイプの人は、消化・吸収をよくするためにもよく噛んでゆっくり食べましょう。

 

スタミナが切れやすいこのタイプの人は、穀物をしっかりとり、睡眠もしっかり取るように心がけて下さい。

 

頭や目の使いすぎは血を消耗させてしまうので、この時期は極力長時間パソコン作業や、夜遅くまでの勉強、仕事は避けましょう。

 

ダイエットによる食事制限も禁物です。

 

【食べ物】  ~エネルギーを益す食べ物を摂りましょう~

 

(穀類)

うるち米、粟米、小麦製品

 

(豆類)

冬大豆や大豆製品、牛乳

 

(肉類)

牛肉、鶏肉、烏骨鶏

 

(野菜)

山芋、じゃがいも、里芋、かぼちゃ、人参

 

(魚類)

いか、貝柱

 

(果物)

なつめ、もも、さくらんぼ

 

(お茶)

杜仲茶、ほうじ茶、なつめ茶

 

~体を冷やす食べ物、辛い食べ物、油っこく味の濃い食べ物は胃を刺激し気を消耗させるので避けましょう~

辛い食べ物・・青唐辛子、ねぎ、コショウなど

冷やす食べ物・・すいか、バナナ、イチジク、なし、苦瓜、薄荷など

 

さて、お読みになってむくみにはさまざまなタイプがあり、タイプ別による治療、食養生、生活習慣が重要だということがお分りになって頂けましたでしょうか。

些細なことなのですが日常の過ごし方を少し見直してみるだけで体調が変わりはじめ、体質改善に繋がっていきます。

無理のない範囲で実践し、続けていくことが大事です。

 

 

◎ 当院での治療をお考えへの方へ

 

=本来の東洋医学の治療の姿に関して一言=

当院では局所治療に限定せず、あくまでも身体全体の治療・お手当てを目的としております。

例えば、ギックリ腰や寝違いといった急激な痛みに対して、中医鍼灸の効果 は高いですが、これも局所の治療にとどまらず全体的なお手当てを行なっているからなのです。

急性の疾患にせよ慢性の疾患にせよ、身体の中で生じている検査などには出てこない生命活力エネルギーのバランスの失調をさぐり見つけ出すことで、お手当てをしております。

ゆえに、慢性の症状を1~2回の治療で治すというのは難しいのです。

西洋医学で治しにくい病・症状は、中医学(東洋医学)でも治しにくいのは同じです。

ただ、早期の治療により中医学の方が治し易い疾患もございます。

例えば、顔面麻痺・突発性難聴・頭痛・過敏性大腸炎・不眠・などがあります。

大切なのは、あくまでも違う角度・視点・診立てで、病・症状を治してゆくというところに中医学(東洋医学)の意味合いがございます。

 

当院の具体的なお手当てとしては、まず、普段の生活状況を伺う詳細な問診や、舌の色や形などを見る舌診などを行い、 中医学(東洋医学)の考えによる病状の起因診断を行います。これは、体内バランスの失調をさぐり見つけ出すために必要な診察です。この診察を踏まえたうえで、その失調をツボ刺激で調整し、元の良い(元気な)状態へ戻すことが本来の治療のあり方です。

又、ツボにはそれぞれに作用があり、更にツボを組み合わせることで、その効果 をより発揮させる事が出来ます。

しかしながら、どこの鍼灸院でもこの様な考えで治療をおこなっているわけではありません。一般 的には局所的な治療を行なっている所が多いかと思います。

少しでも多くの方に本当の中医鍼灸をご理解して頂き、お体のために役立てていただければ幸に思います。

 

さて、もう一点お伝えしたいことが御座います。

当院では過去に東洋医学の受診の機会を失った方々を存じ上げています。

それは東洋医学に関して詳しい知識と治療理論を存じ上げない先生方にアドバイスを受けたからであります。

この様な方々に、「針灸治療を受けていれば・・・」と思うことがありました。

特に下記の疾患は早めに受診をされると良いです。

顔面麻痺・突発性難聴・帯状疱疹・肩関節周囲炎(五十肩)

急性腰痛(ぎっくり腰)・寝違い・発熱症状・逆子

その他、月経不順・月経痛・更年期障害・不妊・欠乳

アレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎、など

これらの疾患はほんの一例です。

疾患によっては、薬だけの服用治療よりも、針灸治療を併用することにより一層症状が早く改善されて行きます。

針灸治療はやはり経験のある専門家にご相談された方が良いと思います。

 

当院は決して医療評論家では御座いませんが、世の中で東洋医学にまつわる実際に起きている事を一人でも多くの方々に知って頂きたいと願っております。

 

少しでも多くの方に本当の中医鍼灸をご理解して頂き、お体のために役立てていただければ幸に思います。

2019/03/11
【その他】経路について

鍼灸の治療では、頭痛の治療の時に合谷という親指と人差し指の間にあるツボに鍼を刺したり、胃痛などの消化器に関する治療の時に足三里という脛(スネ)のところにあるツボを使ったりします。

これらは、神経の走行(流れ)やホルモンの分泌によって治療されているわけではありません。痛みにかかわらず内科、婦人科、耳鼻科などを中医学で治療または予防養生する場合は、これからお話しする経絡の流れを利用して治療を行っているのです。

 

経絡は、それ自体は目に見えるものではないので、概念を理解するのは難しいかもしれませんが、中医学の理論の中でもとても重要な理論です。

 

経絡の経とは、「縦の方向」という意味があります。絡には「網」とか「ネットワーク」の意味があります。

つまり経絡とは、身体を縦に貫き、そこから網状にネットワークをつなげる通 路という意味になります。

 

最も基本的な作用としては、気血(気と血)の流れる通り道です。

 

経絡の作用には生理作用、病理作用、予防治療作用と3つあります。

 

 

○生理作用では、気血の運行、陰陽協調の作用と病邪から抵抗防御する作用があります。

①経絡は上下内外の身体中を網状に連絡している

経絡は人体の表裏(浅い所と深いところ)内外や上下左右を通り、身体周囲や前後を連絡します。

 

②経絡上に気血を運行させ、身体を栄養している

気血は経絡を通じ、五臓六腑、四肢から全ての骨、五官(目、耳、鼻、舌、皮膚)九竅(キュウキョウ:穴)、筋肉、脈、皮膚などの全身を栄養しています。

 

③陰陽のバランスをとっている

経絡が気血を全身に巡らせ、上下内外を正常に連絡することにより、身体の陰陽を組織的に統一しています。

 

④病邪から抵抗防御する

外感六淫(風寒暑湿燥火:気候、環境の影響)=外邪は多くは、皮膚から侵入し、経絡を通 じ徐々に臓腑を侵していきます。

経絡には、この外邪に抵抗し身体を防御する作用があります。

気の種類の中でも「衛気(エキ)」という気が身体表層部の引き締めをし、外邪からの身体の攻撃を防ぎます。

 

 

○病理作用では、身体の内外の邪気による病的変化を反映する作用があります。

病気の元である邪気もまた経絡によって伝達していきます。

中医学の病因は三因論といい、内傷七情(喜怒優思悲恐惊:心因的な影響)、外感六淫や、これら以外の不内外因(飲食不節、過度の労働や運動、安逸、外傷、寄生虫、房事過多など)により邪気が発生します。

これらの内外の邪気が経絡の流れに乗って身体中をめぐり、外から内へ、上から下などと発生した場所以外のところにも到達します。

例えば、冷たい風にあたってしまったのがきっかけで、腰が痛くなったり、お腹の調子まで悪くなったりするのは邪気が経絡に乗って腰や、お腹まで巡ることにより発生するものです。

 

 

○予防治療作用では、経絡に与えられた刺激を伝導して、虚実を調整する作用があります。

経絡上に鍼灸やマッサージを施すと、経絡系統に反応が起きます。この反応が病気のある所に伝導することにより虚実を調整し治療することができます。

鍼灸等の治療の時に、治療を受けている人は一種の感覚を受けます。この感覚は、だるい、シビレ、張る、冷たい、熱い、蟻が這う、または水が流れるなどと表現され、経絡に沿って拡散します。気を得ると書いて「得気(トッキ)」や「響き」と言われます。

また、この感覚は線状で、太さは粗い綿の糸ぐらいで、部位によって太さや深さに差があります。

 

※よく経絡の治療作用は神経や血流によって伝達するホルモンの作用と同じものと説明されることがあります。

しかし、伝達速度の説から見ると、この得気の感覚は10cm/秒の速度で伝達し、トゲが刺さった時に瞬間的に感じる痛みなどの感覚神経(体性神経)の速度(100M/秒)より遅く、また循環、呼吸、消化などの自律機能をつかさどる自律神経の速度(1M/秒)よりも遅く、血流によって作用するホルモンの作用速度(分単位 で作用)よりは速いことからわかるように、経絡とは神経、ホルモンの作用とは違うものです。また、この説の伝達速度からみると経絡は自律神経よりは細いと推測できます。

 

 

次に、経絡の分類についてお話します。

 

経絡には、それぞれ支配する器官によって経脈、経筋、皮部などいくつかの種類がるのですが、その中でも十二経脈という経絡が主体になります。十二経脈の「十二」という数字は十二ヶ月に対応し、人体と自然界が統一的に存在していることを示しています。

この十二経脈は内経(ナイケイ)という古典に「十二経脈は、内は蔵に属し、外は肢節と絡(まと)う」と説明されるように、十二経脈は、内は五臓六腑を連絡し、外は四肢や血管、筋、骨、皮膚などを連絡します。

十二経脈は十二正経とも呼ばれます。

 

 

○十二経脈について

 

①外行部分と内行部分

十二経脈は外行部分と内行部分に分かれます。

外行の流れは体表部に反映し、特有の経穴(ケイケツ、ツボ)を持ちます。

内行する部分は臓腑に連絡しています。

 

②陰と陽

この十二経脈は陰陽にも分かれ、手足でも分かれます。流れには一定の法則があり、手の三陰、手の三陽、足の三陽、足の三陰と4つに分かれています。4つに分かれている事もまた、自然界の四季に通 じているといえます。

陰経は「臓(肝、心、脾、肺、腎)」と連絡し、陽経は「腑(胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦)」に連絡します。

三陰と三陽は、陰陽の気の盛衰(量)によって、さらに3つに分けられています。

 

③三陰と三陽

陰気の最も盛んなものから順に太陰→少陰→厥陰(ケツイン)といいます。

陽気の最も盛んなものから順に陽明→太陽→少陽といいます。

 

④表と裏

この内の太陰と陽明、少陰と太陽、厥陰と少陽はペアとなっていて「表裏の関係」といい、経絡上で密接に連絡しています。

 

⑤経脈のつながり

十二経脈の流れは手の太陰から始まり、手の陽明に連絡し、足の陽明に続き、足の太陰に連絡し、今度は手の少陰につながり…と一つ一つの経脈が連絡し、全経脈をつないでいます。

 

⑥経脈の流れの方向

また経脈の流れには方向が決まっています。

手の三陰は胸、腹から指先へ、手の三陽は手から頭へ、足の三陽は頭から足へ、足の三陰は足から腹、胸へという方向が決まっています。

 

また十二経脈以外にも、奇経八脈、十二経筋、十二経皮、十二経別などの経絡の種類があり様々な場所で働いています。

 

 

このように経絡は上から下へ、外から中へ、表から裏へなど、身体中を連絡し生命活動に非常に重要な役割をしていることが分かります。

中医学に基づいた針治療で、内科、婦人科、泌尿器科、精神科疾患などさまざまな病気を治療することができるのは、経絡の作用と流注を正確に理解し、施術しているからなのです。

当院は予約制となります

  • まずはお電話でご相談下さい。

  • 0088-221818

受付時間

8:30~
12:30
13:00まで
14:00~
17:30

※ 火曜日・水曜日・金曜日が祝祭日の場合は午前診療となります。
※ 当院は予約制です。

アクセス

院内の様子