妊娠28週〜30週前後に胎児の位置が異常になる状態を逆子といいます。
頭が上になった骨盤位、お尻が下になっている殿位、足が下になっている足位 などがあります。
帝王切開によるお産は、大々的に死産率を下げますが母体に負担が掛かります。
中医学的には、腹部の正中線上には、生命のエネルギーを貯えているツボが密集しているため、帝王切開で、その部分を切開してしまうということは、生命エネルギーの消耗に繋がります。また個人差がありますが、子宮の戻りが遅い、母乳の出が悪いといったトラブルも引き起こしやすくなります。
鍼灸治療は、個々の体質を把握し、その人その人に合った治療をしていきます。
そのため、胎児の回転を促す力を引き出すとともに、随伴症状(例:足がつりやすい、むくみやすい、便秘など)をも改善していくことができます。
自然なお産で、体の負担を少しでも緩和してくれる鍼灸治療をおすすめします。
また当院のHPで、他の項目でも逆子関連の内容を掲載しています。ご参考までにどうぞ。
★楊先生のためになる話;「第十一回:逆子治療と母乳の出の良くなる方法」
★鍼灸治療体験談:「逆子について1,2」

<原因>
・骨盤が狭い:胎児が下に下がることができない
・骨盤が広い:水も多いため胎児の安定感が悪い
・胎盤の位置
・臍帯の長さ
・胎児の大きさなど
様々な原因が絡み合って起こると言われています。

<治りづらい場合>
・産道が小さい
・胎児が成長し大きくなってしまった場合

▼中医学的な考え▼
体の活動源である「エネルギー」、栄養源である「血」、体を潤す「水」の不足やこれらの流れが停滞することにより、逆子になりやすくなると考えられています。
原因はタイプ別の項を参照してください。

▼矯正治療のタイミング▼
妊娠28週前後、胎児の重さが約 2000gがベストな状態と言えます。
この時期胎児は大きさもちょうどよく、羊水も多いため矯正率が高く、再発率も低くなります。時期が早すぎる場合は、胎児の成長が足りないため、羊水の中で浮いて動いてしまいます。また、遅すぎる場合は退治が成長してしまい、ツボに刺激を与えても胎位 は移動しないケースが多くみられます。
しかし、28週を過ぎてしまった場合でも、胎児がまだ小さく、羊水も充分な量 があり、上記の器質的な原因がみられない方は、矯正が可能になる場合があります。
その際は一度、お気軽にご相談下さい。

▼中医学的逆子のタイプと治療法▼
●気滞タイプ●
「気滞」とは主に、精神的ストレスなどにより気の流れが停滞してしまうことです。
そのため胎児の転位も停滞しやすくなり、逆子になるタイプです。
○主な原因
精神的ストレス、イライラしやすく怒りっぽい、マイナス思考、仕事が忙しい
○主な症状
脇腹や下腹部が脹る、胸のあたりが悶々とする、げっぷやおならがでやすい
気分が晴れずイライラする、よくため息がでる
○治療方法
気の流れをスムーズにし、脇腹の脹り感や気持ちの鬱滞感をとっていく
「理気行滞」、「安胎転胎」の治療をしていきます。

●気虚タイプ●
エネルギー不足のため、胎位転換の力がなくなって逆子になるタイプです。
○主な原因
虚弱体質、過労、睡眠不足、汗のかき過ぎ
○主な症状
疲れやすい、息切れ、話すのがおっくう、胎児が下がりぎみ、痩せぎみ、唇が白っぽい
○治療方法
エネルギーを増して、母体を元気にするとともに胎動も活発にしていく「益気養血」、「安胎転胎」の治療をしていきます。

●痰湿タイプ●
「脾」のエネルギーが足りないために、食べた物が気・血・水に変わらず、余分な水分が体内に停滞し、経絡(気の流れるルート)の運行を阻害します。
そのため、胎児の転位を妨げ、逆子になるタイプです。
○主な原因
冷たい水分・甘いもの・味の濃いもの・脂っこいもの、ビール、生ものを多く摂取する、家が湿気を帯びやすい
○主な症状
水太り体質、色白、体が重だるい、痰が多くでる、頭が重くめまいがする、
手足・目のむくみ、無力感
○治療方法
脾の働きを高めることにより体の余分な水分を外にだしていく「健脾利湿」、「安胎転胎」の治療をしていきます。


▼タイプ別にみる生活養生・食養生▼
自分のタイプ(体質)を判断できた方はこれから説明していきます、タイプに合った食養生を1つでも2つでも毎日の生活の中に取り入れ、実践してみてください。
体質が徐々に改善し体調がよくなり、症状が軽くなっていくのが実感できると思います。

●気滞タイプ●

【生活習慣】
イライラしやすく、ストレスを感じやすいこのタイプは、脇腹が脹りやすいといった症状が多くみられます。ヨガや気功などの呼吸法やストレッチで、リラックスできる時間を作りましょう。その時、室内でアロマオイルやお香を焚くと、気持ちが静まり部屋の空気も変わるので心身ともに気分が落ち着きます。
お風呂に入る時や寝る前に、みかんやレモンの柑橘類の皮を袋に入れて香りを楽しむのもよいものです。

【食べ物】
〜香りの高い食べ物を摂ることにより鬱々とした気持ちを発散してくれます〜
(野菜)春菊、三つ葉、みょうが、シソの葉、パセリ、セロリ
(果物)みかん、レモン、グレープフルーツ、きんかん、ゆず
(お茶)ジャスミン茶、ミントティー

●気虚タイプ●

【生活習慣】
消化が良く、栄養バランスの取れた食べ物を心がけましょう。
消化力が弱い気虚タイプの人は、消化・吸収をよくするためにもよく噛んでゆっくり食べましょう。
スタミナが切れやすいこのタイプの人は、穀物をしっかりとり、睡眠もしっかり取るようにしましょう。

【食べ物】 〜エネルギーを増す食べ物を多く取りましょう〜
(穀類)うるち米、粟米
(豆類)大豆や大豆製品、牛乳、豆乳
(肉類)牛肉、鶏肉、烏骨鶏
(野菜)山芋、じゃがいも、里芋、かぼちゃ、人参
(魚類)いか、貝柱
(果物) なつめ、もも、さくらんぼ
(お茶)杜仲茶、ほうじ茶、なつめ茶

●痰湿タイプ●

【生活習慣】
甘いものや味付けの濃いもの、油っこい食べ物は控えましょう。
水分代謝が悪く、水太りしやすいので水分の摂りすぎには注意して下さい。また、冷たい物(アイスやジュース)は控えめにしましょう。
運動は規則的にじんわり汗をかくくらいのウォーキングなどがおすすめです。汗だくになってやる必要はありません。
梅雨の時期は湿気の影響を直に受けるので、この時期は食べ物に気をつけましょう。

【食べ物】〜水分を排出してくれる働きのある食べ物を摂りましょう〜
(穀類)はと麦、とうもろこし、小豆、黒豆
(野菜)白菜、山芋、チンゲンサイ
(魚類)こい、ふな
(果物)ぶどう
(お茶)紅茶、ジャスミン茶、杜仲茶、なつめ茶

▼その他日常生活での注意点▼
妊娠中は、胎児を養うために、栄養源である「血」の消耗が激しくなります。
睡眠はしっかりとり、パソコンの使いすぎ、本やテレビの見すぎ、夜更かしは避けましょう。できれば過労も避けたいものです。
逆子体操・・・腰痛のある方や、体操をするとお腹が脹ってしまう方は無理をせず、できる範囲で行いましょう。
悩んだり、焦ったり、イライラしたりする気持ち、心身の疲労などが症状を悪化させますので、ストレスはためないよう、運動(ヨガ、気功、など)、軽い散歩などで気持ちが安らぐ空間を持ちましょう。汗のかき過ぎは「エネルギー」と「血」の消耗に繋がりますので、うっすら汗ばむ程度が適度といえます。
室内でアロマオイルやお香を焚くと、気持ちが静まり部屋の空気も変わるので心身ともに気分が落ち着きます。
お風呂に入る時や寝る前に、みかんやレモンの柑橘類の皮を袋に入れて香りを楽しむのもよいものです。
規則正しい生活をし栄養バランスの摂れた食べ物、特にカルシウムやビタミン類をしっかり摂り、十分な睡眠をとりましょう。


★ ご質問等ございましたら、お気軽に当院までご相談ください。

◎ 当院での治療をお考えへの方へ

= 本来の東洋医学の治療の姿に関して一言 =
当院では局所治療に限定せず、あくまでも身体全体の治療・お手当てを目的としております。
例えば、「ギックリ腰」や「寝違い」といった急激な痛みに対して、中医鍼灸の効果 は高いのですが、これも局所の治療にとどまらず全体的なお手当てを行なっているからなのです。

急性の疾患にせよ慢性の疾患にせよ、身体の中で生じている検査などには出てこない生命活力エネルギーのバランスの失調をさぐり見つけ出すことで、お手当てをしております。
ゆえに、慢性の症状を1〜2回の治療で治すというのは難しいのです。
西洋医学で治しにくい病・症状は、中医学(東洋医学)でも治しにくいのは同じです。ただ、早期の治療により中医学の方が治し易い疾患もございます。
例えば、顔面麻痺・突発性難聴・頭痛・過敏性大腸炎・不眠・などがあります。
大切なのは、あくまでも違う角度・視点・診立てで、病・症状を治してゆくというところに中医学(東洋医学)の意味合いがございます。

当院の具体的なお手当てとしては、まず、普段の生活状況を伺う詳細な問診や、舌の色や形などを見る舌診などを行い、中医学(東洋医学)の考えによる病状の起因診断を行います。
これは、体内バランスの失調をさぐり見つけ出すために必要な診察です。この診察を踏まえたうえで、その失調をツボ刺激で調整し、元の良い(元気な)状態へ戻すことが本来の治療のあり方です。
又、ツボにはそれぞれに作用があり、更にツボを組み合わせることで、その効果 をより発揮させる事が出来ます。

しかしながら、どこの鍼灸院でもこの様な考えで治療をおこなっているわけではありません。一般 的には局所的な治療を行なっている所が多いかと思います。

少しでも多くの方に本当の中医鍼灸をご理解して頂き、お体のために役立てていただければ幸に思います。

 


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