076901
病気別、わかる・東洋医学診断
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バックナバー表 投稿者:ドクトル楊 投稿日:2008/05/06(Tue) 15:24 No.344  
yousensei.gif皆さんこんにちは、5月も第2週に入り、GWも終わりですね。
楽しい日々はあっと言う間に過ぎ去ってしまいます。
皆様はどの様にお過ごしになりましたか?
さて、GWと言えば今月の当院主宰の勉強会は、GWど真ん中の開催にも関わらず
多くの方々に参加していただき、改めて皆さんの中医学に対する熱意を強く感じさせていただきました。

さて、今回は美肌効果があると言われる「かきの葉茶」を紹介しましょう。
先ずは柿についてから紹介いたしましょう。
原産については、中国大陸から日本に伝わったと言われておりますが
その他にも、朝鮮・日本、と諸説あるようです。
日本人はとても柿が好きな人種のようで、柿は日本において色々改良を加えられ、今の形となったそうです。
又、かきの葉を初めて薬として利用したのも日本人と言われております。
そのかきの葉には、タンニン・ビタミンCが多く含まれており、
これらには「抗酸化作用」「抗老化作用」などがございます。
更にビタミンCは粘膜細胞を強化してくれますから、抵抗力もましてくれます。
他にもコレステロールを減少させ、高血圧・糖尿病などにも効果があると言われております。
かきの葉100gに含まれるビタミンCは、1000mgだそうで、これはなんとレモンの20倍にあたるそうです。
因みに、タンニンやビタミンCは「葉」だけではなく、渋い青い柿に多く含まれているそうですが、
残念な事に青い柿やかきの葉は苦く渋い味で、なかなか食べられる代物ではございません。
そこで、昔から薬として使われてきたというわけです。
更に、お茶としていただけば薬よりさらに気軽に摂取できると思います。

栄養学等に少し詳しい方は、ビタミンCは熱に弱いからお茶にしてしまったら
破壊されてしまうと心配なさる方もおられるかと思いますが、心配はありません、
かきの葉には体内で徐々にビタミンCに変わるプロビタミンCが多く含まれておりますから大丈夫なのです。
それでは「かきの葉茶」の効果をまとめて紹介しましょう。
抵抗力を高める・風邪予防・肌荒れ・日焼けによるシミソバカス・高血圧・動脈硬化・
血行促進・壊血病予防・心臓病・腎臓病・歯茎の出血・利尿効果、などに有効です。

最後に「かきの葉茶」は弱酸性でありますので、アルカリ性の飲み物(コーヒー・緑茶など)と併用してしまうと、
ビタミンCが半減してしまいますので注意して下さいませ。

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さて、本日「白斑病について」をアップしました。

又、このバックナンバー表に続けて『中医学の特徴:Q&A』と『わかりやすい東洋医学理論』が掲載されております。
『中医学の特徴:Q&A』は東洋医学の特徴をQ&A方式で紹介したものです。
特にこれから中医鍼灸の治療を受けようと思っておられる方は読まれるとよいと思います。
『わかりやすい東洋医学理論』は、東洋医学の独特な理論を皆様に少しでも分かりやすく
理解して頂く為に記載したもので、各疾患についての説明を読まれる前や、自分に合った鍼灸院を探すときの指標に、一読されるとよいかと思います。

最近アップしました疾患です。
5/ 6 UP 『白斑病について』・・・・・NO−340
4/27 UP 『慢性肝炎について』・・・・NO−334〜NO−335
4/22 UP 『排尿障害について』・・・・NO−325〜NO−329
4/13 UP 『のぼせについて』・・・・NO−320
4/13 UP 『小児の下痢について』・・・・NO−319
4/ 7 UP 『診察シュミレーション〜アトピー性皮膚炎』・・・・NO−312〜314
3/31 UP 『つわりについて』・・・・NO−307
3/31 UP 『妊娠腎について』・・・・NO−306
3/24 UP 『診察シュミレーション・突発性難聴U』・・・・NO−296〜297
3/16 UP 『糖尿病について』・・・・・・・・・・・NO−289〜290
3/9 UP 『診察シュミレーション・突発性難聴T』・・・・NO−282〜284

その他、以前に掲載された疾患のバックナンバーも紹介いたしますので、
ご自分に当てはまる疾患がございましたら、ご参考に一読くださいませ。
お読みになって不明な点がございましたらお気軽に当院へお問い合わせくださいませ。
フリーコール:0088−22−1818

注:)NO―78以前の文章は「過去ログ」に入っております。
それらの文章をお読みになる際は、このページの上にある〔過去ログ〕をクリックすると
「過去ログ」に入れますので、そちらでお探しくださいませ。

▼ 内科疾患▼
うつ病・・・・・・・・・・・・・・NO− 9
過敏性大腸炎1〜診断治療編〜・・・NO−18
過敏性大腸炎2〜予防養生編〜・・・NO―17
自律神経失調症1〜西洋医学編〜・・NO−50
自律神経失調症2〜中医学編〜・・・NO−49
不眠・・・・・・・・・・・・・・・NO−21
顔面麻痺・・・・・・・・・・・・・NO−23
三叉神経痛・・・・・・・・・・・・NO−36
風邪・・・・・・・・・・・・・・・NO−53
喘息・・・・・・・・・・・・・・・NO−25
冷え性・・・・・・・・・・・・・・NO−39
めまい・・・・・・・・・・・・・・NO−47
高血圧・・・・・・・・・・・・・・NO−42
便秘・・・・・・・・・・・・・・・NO−89
パーキンソン病・・・・・・・・・・NO−56
認知症・・・・・・・・・・・・・・NO−59
しゃっくり・・・・・・・・・・・・NO−83
頭痛・・・・・・・・・・・・・・・NO−90
胃下垂・・・・・・・・・・・・・・NO−109
肋間神経痛・・・・・・・・・・・・NO−115
脳卒中1〜西洋医学編〜・・・・・・NO−129
脳卒中2〜生活習慣病編〜・・・・・NO−128
脳卒中3〜中医学基礎編〜・・・・・NO−127
脳卒中4〜中医学臨床編〜・・・・・・・NO−126
脳卒中5〜予防編〜・・・・・・・・NO−125
食欲不振・・・・・・・・・・・・・NO−141
発熱1〜西洋医学編〜・・・・・・・・NO―150
発熱2〜中医学基礎編〜・・・・・・・NO―149
発熱3〜中医学臨床編T〜・・・・・・NO―148
発熱4〜中医学臨床編U〜・・・・・・NO―147
リウマチ・・・・・・・・・・・・・・NO−158
痔・・・・・・・・・・・・・・・・・NO―167
胃潰瘍・胃炎・・・・・・・・・・・・NO−176
貧血1〜西洋医学編〜・・・・・・・・・NO−182
貧血2〜中医学編〜・・・・・・・・・・NO−181
尿失禁1〜西洋医学編〜・・・・・・・・・NO−199
尿失禁2〜中医学編〜・・・・・・・・・・NO−198
脇痛・・・・・・・・・・・・・・・・NO−227
バセドウ病・・・・・・・・・・・・・NO−240
大人の下痢・・・・・・・・・・・・・NO−259
むくみ〜前編〜・・・・・・・・・・・NO−263
むくみ〜後編〜・・・・・・・・・・・NO−264
糖尿病〜前編〜・・・・・・・・・・・NO−290
糖尿病〜後編〜・・・・・・・・・・・NO―289
のぼせ・・・・・・・・・・・・・・・NO−320
排尿障害1〜現代医学編〜・・・・・・・NO−329
排尿障害2〜中医学基礎編〜・・・・・・NO−328
排尿障害3〜りゅう閉編〜・・・・・・・NO−327
排尿障害4〜淋証編〜・・・・・・・・NO−326
排尿障害5〜養生編〜・・・・・・・・NO−325
慢性肝炎1〜前編〜・・・・・・・・・NO−335
慢性肝炎2〜後編〜・・・・・・・・・NOー334

▼ 五官科疾患▼
耳鳴り・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−15
突発性難聴・・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−78
花粉症・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−248
メニエール病・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−106
近視・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−118
診察シュミレーション・花粉症1(はじめに)・・・NO−255
診察シュミレーション・花粉症2(前編)・・・・・NO−254
診察シュミレーション・花粉症3(後編)・・・・・NO−253
ノドの痛み・・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−268
診察シュミレーション・突発性難聴T−1(前編)・・NO−284
診察シュミレーション・突発性難聴T−2(中篇)・・NO−283
診察シュミレーション・突発性難聴T−3(後編)・・NO−282
診察シュミレーション・突発性難聴U−1(前編)・・NO−297
診察シュミレーション・突発性難聴U−2(後編)・・NO−296

▼ 産科・婦人科疾患▼
月経不順1〜診断編〜・・・・・・・NO−12
月経不順2〜食養生編〜・・・・・・NO−11
月経痛・・・・・・・・・・・・・NO−16
不妊症・・・・・・・・・・・・・NO−32
更年期障害・・・・・・・・・・・NO−46
無月経症・・・・・・・・・・・・NO−62
子宮内膜症・・・・・・・・・・・NO−77
子宮筋腫・・・・・・・・・・・・NO−96
習慣性流産・・・・・・・・・・・NO−188
逆子・・・・・・・・・・・・・・NO−203
欠乳・・・・・・・・・・・・・・NO−212
不正出血・・・・・・・・・・・・NO−221
おりものの異常・・・・・・・・・NO−231
妊娠中のトラブルの原因と対策・・NO−235
産後の腹痛・めまい・・・・・・・NO−244
診察シュミレーション・不妊症・・NO−276
妊娠腎について・・・・・・・・・NO−306
つわりについて・・・・・・・・・NO−307

▼ 外科・整形外科・皮膚科疾患▼
腰痛T・・・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−14
腰痛U・・・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−154
肩こり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−52
椎間板ヘルニア・・・・・・・・・・・・・・・NO−55
頚椎損傷・・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−57
坐骨神経痛・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−58
変形性膝関節症・・・・・・・・・・・・・・・NO−64
インポテンス1〜前編〜・・・・・・・・・・・NO−74
インポテンス2〜後編〜・・・・・・・・・・・NO−73
脱肛・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−88
アトピー性皮膚炎・・・・・・・・・・・・・・NO− 6
円形脱毛症・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−45
にきび・・・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−48
帯状疱疹・・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−101
寝ちがい・・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−132
打撲・捻挫・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−135
診察シュミレーション〜アトピー性皮膚炎1(前編)・・・NOー314
診察シュミレーション〜アトピー性皮膚炎2(中編)・・・NO―313
診察シュミレーション〜アトピー性皮膚炎3(後編)・・・NO―312
白斑病について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・NO−340

▼小児科疾患▼
虚弱体質児1〜前編〜・・・NO―163
虚弱体質児2〜後編〜・・・NO−162
夜泣き1〜前編〜・・・・・NO−193
夜泣き2〜後編〜・・・・・NO−192
夜尿症1〜前編〜・・・・・NO−217
夜尿症2〜後編〜・・・・・NO−216
小児喘息(百日咳)・・・・NO−249
小児の下痢・・・・・・・・NO―319

▼ その他▼
風邪予防・・・・・・・・・・・・・・NO−33
ストレスが起因で起こる症状と病気・・NO−43
未病とは・・・・・・・・・・・・・・NO−44
ダイエット・・・・・・・・・・・・・NO−86
わかりやすい東洋医学理論1・・・・・NO−342
わかりやすい東洋医学理論2・・・・・NO−341
中医学の特徴:Q&A・・・・・・・・NO−343
診察シュミレーション・花粉症1(はじめに)・・・NO−255
診察シュミレーション・花粉症2(前編)・・・・・NO−254
診察シュミレーション・花粉症3(後編)・・・・・NO−253
診察シュミレーション・不妊症・・・・・・・・・NO−276
診察シュミレーション・突発性難聴T−1(前編)・・NO−284
診察シュミレーション・突発性難聴T−2(中篇)・・NO−283
診察シュミレーション・突発性難聴T−3(後編)・・NO−282
診察シュミレーション・突発性難聴U−1(前編)・・NO−297
診察シュミレーション・突発性難聴U−2(後編)・・NO−296
診察シュミレーション・アトピー性皮膚炎1(前編)・・・NOー314
診察シュミレーション・アトピー性皮膚炎2(中編)・・・NO―313
診察シュミレーション・アトピー性皮膚炎3(後編)・・・NO―312


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☆近日掲載予定の疾患☆
「遺精」・「陰痒」・「乳腺炎」・「歯痛」・「健忘」

☆今後掲載予定の疾患☆
「動悸」・「胆石」・「痿証」・「緑内障」・「子宮下垂」・「肥満・痩せ」・「眠気」
「梅核気」・「倦怠」・「老化予防」・「血尿血便」・「書痙」


=治療の心得・ワンポイントアドバイス=
針灸治療で局所や対症療法的な治療を行うことも大切ですが、治療で最も重視しなければ
ならないのは、東洋医学で考える体に存在する活力(気・血・水)エネルギーの失調調節をし、
元のバランスの良い状態に戻し、体の元気を回復させることにあります。
良い治療結果を出すには、東洋医学の理論をフル活用し、東洋医学の考えによる診立てで、
しっかりとした治療方針を立て治療を行ってゆくことです。
と言うのは、東洋医学には西洋医学とは全く違った東洋医学独自の理論や概念が存在するからなのです。
だからこそ、西洋医学で治らなかった疾患が東洋医学で治ることがあるのです。
この点を治療される側も認識され、経験と技術力のある鍼灸院を探し出してくださいませ。
要するに、東洋医学的な見地から症状の見立てや説明がキチンと述べられる事が大切です。
参考として、当院の「疾患別・わかる東洋医学診断」で述べているような、
中医学(東洋医学)による疾患の機序やタイプ別の判別が出来るか否かは、
治療結果を左右することも大いにあります。

尚、鍼灸治療を受ける当事者の方も、生活様式を改善すべき点は改善されるように努力を行って下さいませ、
体の歪みは一夜にしてなったわけはないので・・・この点も考慮されたし普段の生活様式
によって、段々と身体に負担が加わり、体内エネルギーのバランスが失調し体調を崩し病
気を発症させる事も、非常に多いと言う事も留意して下さいませ。
ですから、鍼治療を受けているから全てを鍼治療だけに委ねるのは問題が有るかと存じます。
やはり、生活習慣から起きている症状などは、生活習慣の改善も、鍼治療と同時に必要かと思います。
例、片寄った食生活・慢性的な睡眠不足・ストレス等少しでも改善を行うことにより、
鍼治療の効果がより出易くなる事でしょう。
これらの事を参考にして頂き鍼灸治療を受ける事を、お勧め致します。

== 各疾患について読まれる前に ==
ここ数年、予防医学への関心が国家から個人に至るまで非常に高まっております。
それにともない東洋医学への注目や期待といったものも高まりつつあります。
しかし残念な事に、東洋医学について表面上の紹介はされているものの、
きちんとした説明までしているメディアは少ないようです。
逆に東洋医学を間違った解釈で紹介していたり、受けて側に誤解を与えるような表現をし
ているメディアも多々見受けられます。
実際に皆様の中にも東洋医学と聞いて、何となくはイメージをすることは出来ても、
ちゃんと理解されている方は少ないと思います。
例えば、「針・灸・漢方薬」を使用した治療は全て東洋医学だと思っている方が多いのではないでしょうか?
残念ながら、今の日本では、「針・灸・漢方薬」を使用しても、本来の東洋医学による治療
を行っている所は少ないのが実情です。
又、病院で治らなかった病気を、「気合一発」で治してしまう様な、いかがわしいイメージや、
「お呪い」や「迷信」といった認識で東洋医学をみておられる方もいらっしゃいます。
そこで少しでも皆様に本当の東洋医学(中医学)を理解していただきたく、『わかりやすい・
東洋医学理論』を記載いたします。
これを読むことで皆様に東洋医学(中医学)が医学であることを再認識して頂きたいと思います。
又、「わかりやすい・東洋医学理論」を読まれてから、各疾患についての説明を読まれる方
が理解しやすいと思いますし、皆様がよい治療院を選ぶ際の指標にもなるかと思います
ので、是非一読なさってみて下さいませ。


中医学の特徴:Q&A 投稿者:ドクトル楊 投稿日:2008/05/06(Tue) 15:21 No.343  
yousensei.gifQ:受診する時の注意事項はありますか?
A:医療機関によっては「中医学(東洋医学)外来には化粧をせずに来て下さい」と案内するところもあります。
それは、血液検査や画像診断を重視する西洋医学に対し、中医学(東洋医学)では患者さんの様子や顔色などの情報を重視するからです。
例えば爪の色で血の巡りの状態を顔色や目の下のクマなどから様々な症状の徴候を読み取ります。
ですから、受診の際には出来ればノーメイクに近い状態で、マニキュアも落としておいた方がよいでしょう。
また、中医学(東洋医学)では舌診・脈診・腹診という診察がありますので、予め理解しておくと良いでしょう。

Q:どのような病気に中医学(東洋医学)は効きますか?
A:西洋医学と中医学(東洋医学)には、それぞれ得意な分野があります。
中医学(東洋医学)は肩こりや冷え、月経異常など女性特有の血の道・検査数値などに出てこない病気や、西洋医学的には病気と捉えられないもの、体質改善が必要な症状にとくに有効です。
ただ、命の危険にかかわるような重篤な感染症や肺炎などには西洋医学による治療が優先されます。

Q:針灸治療は長く続けないと効果が出ない?
A:治療を続けることで体質や体調を改善していくのが針灸の大きな特徴です。
そのため、長く治療をしないと効果がでないと誤解を招いているのかもしれませんが、カゼの症状を緩和したり、痛みをとる治療など、即効性のある治療もあります。
針灸には、生体機能を調節する働きをもつものと、患部に直接作用するものとがあります。
体調や体質を改善しつつ不快な症状を取り去っていく前者の場合は、比較的効き方が緩やかで、症状や病気の程度によりますが体調の変化に気づくまでに1〜2ヶ月ほどの期間を必要とすることがあります。
一方、後者の治療は比較的に短期間に効果を表します。
例えば、月経痛に痛み止めや、アレルギー性鼻炎の治療には個人差はあるものの治療後すぐに効果があらわれる場合もあるのです。
ただ、この場合は本質的な体質改善はされておらず、一時的に症状を緩和させたに過ぎません。

Q:複数の治療を同時に行なっても大丈夫ですか?
A:一般に西洋薬では複数の症状があればその数だけの薬の種類が多くなります。
一方、針灸のツボには様々な効果が含まれているので、一治療で複数の症状が  改善されることもあります。
一つの治療で足りない場合に、それを補うために複数のツボを併用することはよくあります。

Q:針灸治療と西洋薬を併用しても大丈夫ですか?
A:相乗効果や西洋薬による副作用を抑える作用が期待されるので、併用されるケースはたくさんあります。
例えば、抗がん剤による倦怠感や向精神薬による咽喉の渇きなどの副作用を抑えるために針灸治療が使われることがあります。
しかし、たとえばカゼなどをひいた場合に、冷えによるカゼの場合、中医学(東洋医学)では体を温める治療を行ないます。
なので体を温める働きを持つツボと解熱剤などの西洋薬を一緒に飲むような
ことは、互いの作用を相殺してしまいます。


◎ 中医学(東洋医学)の外来受診について ◎

一般的中医学は何科何科にはっきり区別しておりません。
外科的手術以外の疾患・症状は、応々にして対応ができます。
なぜならば、中医学は、一人の人間の体を細分化せず総合的に診て行きます。
人間の体は、全てつながりがあり、臓腑の関係を保っているからです。

受診治療は、受診者の体質や体のエネルギーバランスの失調をさぐり出し、失調したバランスを調整することで疾患や症状改善、元気への回復となります。
逆に色々な症状を抱え、お悩みの方は、中医学への受診もよろしいかと、総合的に診て行くのも、一つの手と思われます。
尚、学識と臨床経験豊富の先生を探し出す事も大切です。

最近、「中国ハリへ数ヶ月通っているのだけれど、症状がいっこうに改善されない」という相談がよくあります。この様な場合、その治療院が本来の中医学理論を活用して治療に当たっていないということが殆んどです。
何故かというと、中国針や太めの針を使用するだけや、強めの刺激をするだけの治療であっても、『中国ハリ』とうたっている鍼灸院が日本には多数存在するからなのです。
中国ハリで一番大事なのは理論です。ですから、中国針や太めの針を使用するだけの治療や、強めの刺激だけの治療は到底本来の『中国ハリ』とは言えません。
中医学理論があって、初めて中国針や強めの刺激といった道具や技が生きてくるのが中医鍼灸(中国ハリ)なのです。
しかし、この中医学理論をしっかり学ばれておられる先生は残念ながら今の日本ではとても少数です。当然、そのような先生が少なければ、中医学理論を学ぼうと思っても、学べる場所も少ないわけです。又、中医学理論の根底は中国古代哲学から派生しているため、とても奥が深く、独自な概念を持ちます。そのため中医学理論をしっかりと学ぶには莫大な時間を掛けなければなりません。
以上のような理由から日本では中医学理論をしっかりと学ばれておられる先生は少なく、中国針や太めの針や強めの刺激をしているだけの治療でも、中医鍼灸(中国ハリ)とうたっている治療院が存在してしまうのです。又、1〜2年位中医学理論を学んだだけで、中医鍼灸(中国ハリ)とうたっている治療院も少なくありません。
残念ながらこのような治療院では本当の中医鍼灸治療は受けられません。
しかし、一般の患者さんが、自分の通っている治療院が本当の中医鍼灸院なのかどうかを判断するのは、なかなか難しいことです。しかし、今の日本では、東洋医学ブームなどと言って、中医鍼灸をうたっている治療院が増えてきているのも事実であります。ですからこのHPをご覧の皆さんには、是非とも本当の中医鍼灸を体験していただきたいと願っております。そのためには皆さん自身が本当の中医鍼灸を見分ける目を持つしかありません。
そこで見分けるチェックポイントを挙げますので参考にしてみて下さい。
@ あなたの通っている鍼灸院では、丁寧な問診・舌診・脈診などを行い、色々な角度から患者さんの情報を収集していますか?特に詳細な問診はされていますか?
A あなたの通っている鍼灸院では、局所(痛みのいある部位や病んでいる箇所)のみではなく、他の部位にも針をうっていますか?(中医鍼灸では局所のみではなく、他の場所にも針をうちます)
B あなたの体質や気血水のバランスの崩れを、中医学的にわかりやすく説明してくれますか?(中医学を本格的に学ばれておられる先生であれば、少なくともこの「疾患別・わかる東洋医学診断」に記載されているような理論で説明ができます)

以上になりますが、もしもこれらの項目の中でNOがあった場合はBについてもう少し先生に質問してみてはいかがでしょうか?しっかり中医理論を勉強されている先生なら分かり易く説明してくれるはずです。是非参考にしてみてくださいませ。


わかりやすい東洋医学理論... 投稿者:ドクトル楊 投稿日:2008/05/06(Tue) 15:18 No.342  
yousensei.gif★わかりやすい東洋医学理論
ここでは、皆さんが東洋医学(中医学)による疾患の説明を理解する上で、最低限必要な東洋医学(中医学)の基礎理論の説明いたします。最低限必要な基礎理論といっても、それだけで本が書けてしまう程奥深いものでありますので、ここでは概念的な説明にとどめ、詳細については各疾患の説明時に必要な範囲内で説明をいたします。
では、先ず東洋医学という言葉の意味から説明してまいりましょう。

☆ 東洋医学って何?
日本では「東洋医学」=中国で生まれた医学と思っている方も多いようですが、本来の東洋医学とは、それだけを指すものではありません。
では先ず、「東洋医学」を説明する前に、「現代医学」と「伝統医学」を簡単に紹介しましょう。
「現代医学」とは、日本でよく「西洋医学」と言われているもので、病院などで行われている最先端医療をさします。
それに対して「伝統医学」とは現代医学とは違う理論による治療を意味し、「東洋医学」もこの「伝統医学」の1つです。
つまり、「東洋医学」とは、『東洋で生まれた現代医学とは異なる理論による治療』ということになります。その中の1つに中国で生まれた医学があります。ですから、中国で生まれた医学のみを指す場合は、「中医学(中国伝統医学)」と言います。
因みに、東洋医学の中で中医学以外に有名なものとしては、皆さんも良くご存知のインドのアーユルヴェーダやチベット医学などがあります。
先程、「現代医学」のことを日本ではよく「西洋医学」と言われていると紹介しましたが、本当は「現代医学」=「西洋医学」ではありません。
なぜなら、「西洋医学」にも「伝統医学」があるからです。
皆さんも良くご存知の「アロマセラピー」や「ホミオパシ―」などが西洋の伝統医学に含まれます。ですから、病院などで受ける医学は厳密に言うと「現代西洋医学」と言います。
さて、当院では中医学による治療を基本に行っておりますので、当ホームページで東洋医学という場合は基本的には中医学を指します。

☆ 「針・灸・漢方」は全てが中医学なの?
中国で生まれた医学を「中医学」ということは理解されたと思います。
それでは、「針・灸・漢方薬」を使った治療は全て中医学だと思われますか?
答えは、『NO』です。
なぜなら、中医学で一番大事なものは『理論』なのです。確かに「針・灸・漢方」といった物は中国で生まれましたが、これらは「中医理論」の上に成り立つ治療法であります。つまり、「中医理論」に沿った「針・灸・漢方」の治療を行わなければ、それは中医鍼灸・漢方とはいえません。

では、ここでもう一度、いままで説明したことをまとめてみましょう。
@.本来の針・灸・漢方・は中医学理論の上に成り立つ治療法であります。
A.中医学は東洋医学に含まれており、東洋医学は伝統医学に含まれます。
B.伝統医学とは現代医学とは違う理論による治療です。

ここで、皆さんに一番理解して頂きたいのは、中医学と現代医学とは理論が全く違い、「針・灸・漢方」は中医理論の上に成り立つ治療法であるということです。ですから「針・灸・漢方」を現代医学に応用する事はとても有意義なことですが、現代医学の理論のみで、「針・灸・漢方」の治療を行っても、本来の効果を100%発揮させることは出来ません。
中医学が現代医学と違う理論による医学だからこそ、病院で治らなかった病気が中医学で治ることがあるのです。逆に言えば、もし中医学が現代医学と同じ理論による医学だとしたら、病院で治せない病気は、中医学でも治せないことになるでしょう。

以前、当院へ次のような相談の電話がありました。
中国に転勤されていた方が体調を崩されてしまい、現地で漢方薬を処方してもらったところ、だいぶ症状が改善したそうです。その方はそれ以降も現地で漢方薬を継続して服用され、症状も落ち着いていたそうです。ところが、日本へ帰国して引き続き日本の漢方薬局で漢方薬を処方してもらっていたところ、症状が元に戻ってしまったというのです。
実はこの様な話は珍しい話ではないのです。中国では中医学の理論により漢方薬の処方をされていたのでしょうが、帰国されて行かれた薬局は中医学の理論による処方ではなかったようです。
(後ほど紹介しますが、日本には中医学に基づく中国漢方と、そうでないものがあります。)
この様に同じ漢方でも、病気を診立てる理論に違いがあると、結果が違ってきてしまうのです。そして、このような事は、漢方薬に限らず鍼灸でも同じ事が言えるのです。

中医学の理論について、その大切さがおわかりになってきましたでしょうか。
では、次に中医学の基礎理論について説明をしたいと思いますが、先程も述べましたが中医学と皆さんが親しんでいる現代医学とは、基礎理論が全く異なります。最初はとまどうこともあるかと思いますが、是非、中医学的な考え方に慣れてみて下さい。

☆中医学の基礎概念
中医学も現代医学と同様に医学です。医学である以上そこにはしっかりとした学問体系や理論が存在します。医学には正常な身体の状態を考える『生理観』(現代医学では生理学や解剖学など・中医学では臓腑学や経絡経穴学や気血津液学など)というものがあり、その上に病気の成り立ちを考える『病理観』(現代医学では病理学・中医学では病因学説や病機学説)が存在します。
つまり、病気を理解するためには、まず正常な身体の仕組みや構造を理解しなければ病気を理解することは出来ません。
更に、中医学の生理観の根底は幾つかの古代中国哲学の思想により築かれております。
ですから、中医学の生理観を理解するには、それらの思想を簡単にでも知っていると理解しやすいかと思います。
そこで、先ずそれらの考え方を紹介し、次に生理観の説明をしてみたいと思います。

▼中医学の根底にある古代中国哲学▼
《天人相応》
一言で言い表すと「人体は自然界の一部であり、人体は自然界より多大な影響を受ける」という考え方です。
「天」は自然界のしくみを、「人」は人体のしくみ(生理観・病理観)を意味します。
「天人相応」とは、「天」と「人」のしくみを作っている要素は基本的に同じであり、人体の生理・病理の変化は自然界の変化と相応関係にあるという考え方です。自然界の法則を人体に当てはめて、人体の生理・病理を理解するもので中医学の考え方の根底をなすものです。

《陰陽》
陰陽とは古代中国哲学を構成する物の一つで、一言で説明しきれない奥が深い理論でありますので、ここでは簡単に説明します。
陰陽とは「全ての事物や現象には相反する二面性(陰と陽)があり、これらは対立しあいながら統一し、互いに依存しあう事によりバランスをとっている」という考えです。
例えば、上下・左右・内外・静動・夜昼・男女・腹背・・・・・など。
なかなかイメージしづらいと思いますので、その一部を温度(体温)を例にして説明しましょう。
温度についての相反する二面性といえば、寒と熱があります。次に寒熱を陰陽で分類すると、寒は陰に、熱は陽に属します。陽は体を温める作用があり、陰は体を冷やす作用があります。この働きは対立関係にあります。体内で陰・陽は互いに抑制し合うことで適度な体温を保っております。つまり、対立することで(陰陽バランスがとれている状態)体温は平常体温でいられるわけです。ところが、陽気の亢進や陰気の不足は熱症状を、陰気の亢進や陽気の不足は冷えの症状が現れます。このように陰陽関係のバランスが崩れてしまうことを「陰陽失調」といいます。
この陰陽の理論に医療実践を積み重ね確立されたものが「陰陽学説」です。

《五行学説》
五行学説の基本的な考え方は、この世のあらゆる事物・現象は5つの基本物質の要素が含まれており、その基本物質間で生じる運動と変化によって生成されると言う考え方です。
5つの基本物質とは「木」「火」「土」「金」「水」であり、これらそれぞれが、助け合ったり、抑制しあったりして世の中の平衡は保たれております。
実はこの「木」〜「水」の順番には深い意味がありますので、これらの関係の一部を紹介しましょう。

<相生>
では先ず先程の「木」〜「水」の順にみてゆきましょう。
「木」を燃やすと「火」が生まれ、「火」から灰が生まれ「土」になります。「土」が沢山集まれば山ができ、山には金山があり「金」を生みます。「金山」からは「水」も湧き出、「水」は「木」を育てます。このように次から次へと生まれてゆく関係になります。このような関係を「相生」といいます。

<相克>
次に、この順番を「木」「土」「水」「火」「金」と1つ飛ばしに見てみると、「木」は「土」から養分を奪い、「土」は「水」をせき止めます。「水」は「火」を消し、「火」は「金」を溶かします。「金」は鉱物を意味しますので、鉱物からできている斧で「木」は切られてしまいます。今度は次から次へと抑制する関係になります。この様な関係を「相克」といいます。

いかがですか、単純ですがよく考えられていると思いませんか?

さて、世の中のあらゆる事物・現象はこの5つの物質に分類でき、いま説明した様にお互いに影響しあいながらバランスを保っております。
人間の体もこれと同じで臓腑もこの五つの基本物質に分類することができ、これらが適正に影響し合うことで健康でいられます。


わかりやすい東洋医学理論... 投稿者:ドクトル楊 投稿日:2008/05/06(Tue) 15:17 No.341  
yousensei.gif▼中医学の生理観▼
≪気・血・水≫ 
中医学では人の身体は「気」「血」「水」の三つの物質により構成されると考えます。
そしてこれらが多くも少なくもなく適量でバランスよく、且つスムーズに流れてこそ健康でいられると考えます。

<気>
気は人間が活動するために必要な基礎物質です。そのため気の働きは様々です。
主な作用には、物を動かす「推動作用」・栄養に関わる「栄養作用」・身体を温める「温煦作用」・身体を守る「防衛作用」・ものを変化させる「気化作用」・体内から血や栄養物が漏れるのを防ぐ「固摂作用」など様々な働きがあります。

<血>
血は様々な器官に栄養や潤いをあたえます。
ここにも中医学独特の概念があり、血は精神活動の栄養源でもあります。ですから血の不足は精神不安や不眠を発症させます。
また、身体が熱くなりすぎないように冷却する働きもあります。

<水(津液)>
水は津液とも言い、体内にある正常な水液のことをいいます。主な作用としては身体の各部所に潤いを与えたり、血と同様に冷却する働きもあります。


《内臓(五臓六腑)》
さて、次は内臓です。よく「五臓六腑にしみわたる」などといいますが、この五臓六腑が中医学の考える内蔵のことです。西洋医学のそれとは異なり中医学では内臓を物体として区別するのではなく、働きで区別します。
六腑は飲食物の消化吸収を行い、五臓が栄養分から「気血水」を作ったり運んだり貯蔵をしています。
具体的に五臓とは「肝」「心」「脾」「肺」「腎」があり、六腑には「胆」「小腸」「胃」「大腸」「膀胱」「三焦」があります。
先程の働きの他にも五臓六腑には沢山の働きがあります。しかし、各々の臓腑には西洋医学と同じような働きをするものや、全く違う働きをする臓腑もあります。それは、西洋医学と同じ臓腑の名前を使ってはいますが、冒頭で説明したように中医学では臓腑の働きに注目しておりますので、名前が同じでも全く同じ物を指しているわけではありません。
各臓腑に「気・血・水」の働きなどが加わって、人体の働きを構成していると考えております。ゆえに、西洋医学の臓腑との働きの違い、考え方の違いが存在するのです。
尚、各臓腑についての詳細については、各疾患の説明の際に必要な範囲で説明いたします。


《経絡》
経絡とは一言で言えば気血水を全身の各部位へ運ぶための通路みたいなものです。経絡の作用は「生理作用」「病理作用」「治療作用」の3つに分けられます。上記の気血水が流れる経路としての働きが「生理作用」になります。ところが経絡は気血以外にも病気の原因を運行させたり、針灸の刺激や漢方薬の効果を患部へ伝達させたりします。前者の作用を「病理作用」といい、後者を「治療作用」といいます。
又、経絡が何らかの病因物質によって塞がれてしまうことがあります。
経絡は人体を縦方向に走る「経脈」と経脈の分枝の「絡脈」に分かれます。又、経脈の中には正経12経と言われる経脈があり、これは経脈の中でも特に重要なもので、それぞれ一対の臓腑と深い関係があります。

次に生理観以外の基礎概念について説明します。

☆生理観以外の基礎概念
《病因》
病因とは病気となる原因のことです。中医学ではこの病因を「外因・内因・不内外因」の3つに大別します。

『外因』とは身体の外の環境が病因となるものをさします。これらは自然界の六候が変化したもので、六淫と呼ばれ「風・湿・熱(火)・暑・寒・燥」の6種類あります。
これらの六候が通常の範囲であれば問題はありません。例えば夏は暑くて冬は寒いのは当然の話ですが、ところが六候が過剰であったり、季節はずれであったり、急激な気候の変化は体に負担を掛け害を及ぼして病気を引き起こします。この様な場合を六淫といいます。
例えば、暑ければ熱中症・寒ければ体の冷え、などがあります。
この様に自然の変化と体の変化を結びつけた考え方は、先程説明した「天人相応」の思想です。

『内因』とは過度の精神状態が病因となるものをさします。これらは「喜・怒・思・悲・恐・憂・驚」の7種類あり、これらは七情と呼ばれます。
七情は健康な方も持っていますが、これらの感情が過度であったり、長時間持続的に続く場合は正常ではありません。この様な状態を「情志失調」といい、病因になってしまいます。
心療内科系の疾患は、これら情志失調と深く関わっております。
中医学では情志の失調が内臓(五臓六腑)にも影響すると考えております。その結果、気血のバランスを崩してしまい、心療内科系の疾患が発病すると考えます。

『不内外因』とは内因・外因のどちらにも属さないものをさします。これらは「不節な飲食・外傷・寄生虫・過労・運動不足」などがあります。
「不節な飲食」とは食べ過ぎ・飢え・偏食・不衛生な物の飲食があります。偏食には、「肥甘厚味の過食」「辛辣の過食」「生冷の過食」「飲酒の過度」があります。
◎「肥甘厚味」とは甘い物・味の濃い物・油っぽい物・といった食物をさします。これらの食べ物は体内に余分な水分や熱を生産させます。
◎「辛辣の過食」の辛辣とは辛くて熱い味をいいます。このような食べ物を食べすぎると胃腸に熱がこもります。
◎「生冷の過食」は生ま物と、冷たい物の採り過ぎを言います。これらの食べ物は消化能力を下げてしまいます。


《弁証》
中医学では病気の種類を「証」(しょう)と言います。その「証」を見極めることを「弁証」と言います。つまり、弁証とは簡単に言えば病気の原因や性質や状態などを見極めることです。もう少し具体的に説明しましょう。
先程「生理観」のところでも述べましたが、健康であるためには「気・血・水」が適量であり、スームーズに流れていなくてはなりません。もし、その中のどれかのバランスが崩れると、重度・軽度はありますが、何らかの不調が現れてきます。
弁証とは、何が原因で・何が(気・血・水)・何処で(臓腑)・どの様に(不足ぎみ・多過ぎ)・バランスを崩しているのかを見極めるのです。
皆さんの中には「病証」とは現代医学の「病名」のことと思われる方もいらっしゃると思いますが、実は似ているようで少し違うのです。例えば現代医学で○○病と言われれば、その病名によって治療法が決まり、同じ病名の患者さんであれば基本的には、みな同じ治療が施されたり、同じ薬が処方されたりします。しかし「証」となると、もっと細かい分類になります。例えば、風邪などは数種類の弁証があります。弁証により、使用するツボや漢方薬が違ってきます。
つまり、中医学は病名に対する治療ではなく、人間個人の体質・症状に合わせた治療になります。

さて、実際の治療では、患者さんの弁証が出来たら、次に治療方針を考えます。

《治則と治法》
中医学の治療理論は治則と治法に分けられます。
治則とは治療の根本的な原則で、標治と本治と標本同治の3種類あります。
治法とはそれぞれの疾患に対しての具体的な治療法のことです。
簡単に言えば、治則は治法を導き出すための大原則です。つまり、「弁証」により病気の状態がわかり、次に「治則」による治療の方向性を出し「治法」で具体的な治療法を考えるのです。そして最後に「治法」にそって漢方薬は処方され使用するツボが決まるのです。

《【理・法・方・穴(薬)・術】という大原則》
『理・法・方・穴(薬)・術』とは中医学での診察から治療までの流れを表す言葉です。
「理」とは理解と言う意味で、具体的には「弁証」により病気を理解することをさします。
「法」とは弁証に基づいて治療方針を決定します。
「方」とは治療方針にのっとった漢方薬の処方やツボの選穴になります。
「穴(薬)」とは薬やツボの知識をさします。どのツボにも穴義といって、作用があります。
穴義は我々が使用するツボを選択する際の根拠となります。
「術」とは手技のことで、患者さんの症状に合わせて刺した鍼の刺激方法を考えます。
つまり、本来の臨床の現場では「弁証」が立てられ、「弁証」に基づいて治療方針を決定して、それに沿った処方や選穴がしっかりした漢方薬やツボの知識により行われるのです。逆を言えば、「理・法・方・穴(薬)・術」の大原則に沿って行われる治療が中医学の治療となります。
問診もしっかり行わず痛い所やコリが在る所に針を打ったり、この疾患にはこのツボといったような短絡的な選穴の仕方のみの治療は本来の中医学(東洋医学)ではありません。

中医学の基礎理論について、その概念的な説明をしてまいりました。上記のことをふまえて各疾患について読まれるとよいと思います。

さて、最後にもし皆さんが治療院を選ぶ際にどのような点に注意をすればよいのかを記載しておきます。

☆日本における中医学の現状
ここまで読まれた方は中医学の理論が我々の親しんでいる現代医学のそれとは全く異なっていることが理解されたことと思います。
しかし、残念なことに現在の日本では、中医学理論をしっかりと学んでいる、針灸師・医師・薬剤師は非常に少ないのが現状です。
皆さんの認識では、針灸師は皆、中医学の知識が豊富とお考えになると思いますが、それは大きな間違いなのです。なぜなら、鍼灸師の国家試験問題の殆んどは現代医学から出題されますので、針灸学校の授業は現代医学が中心で、中医学の授業は殆んどありません。ですから中医学を学びたいと思う学生や針灸師の方は個人で勉強をしたり、研修先を探さなければなりません。しかし、中医学による治療を行っている治療院自体が少ないので、研修先を探すといっても大変なことで、なかなか研修先を見つけられません。
医大や薬科大では最近になり徐々に中医学の授業も取り入れられてきてはおりますが、現代医学との比率から考えますと、殆んどが現代医学の授業となっております。
以上の理由から、中医学の知識のある針灸師はとても少ないというのがおわかりになると思います。また、漢方薬についても同様で、医師や薬剤師さんも中医学を学ばれている方はまだまだ少ないのが現状ですから、漢方薬が中医理論による処方をされている場合は少ないと言えます。
では、中医学以外に日本の針灸ではどの様な治療が施されているかと言うと、「経絡治療」といって、中医学をベースに日本国内で独自に発展した軽めの刺激の治療法や、「良導絡」といった現代医学と東洋医学をミックスさせたような治療や、「気血水」や「ツボ」といった概念を持たずに、硬くなっている筋肉や障害のある神経にアプローチする「現代医学的」な治療などがあります。漢方薬については中医学理論による「中国漢方(中薬)」と江戸時代に日本国内で独自に発展した「日本漢方(和漢)」があります。この2つはかなりの相違があるのですが、一般の方はなかなかその違いを知っておられる方は少ないのが現状です。ですから先程紹介した、中国で処方された漢方は効いたのに、日本で処方された漢方は効かないということがおこってしまうのです。

ここでは、中医学が一番優れていると言っているのではありません。それぞれの治療法には利点も欠点もあります。ですから皆さんが治療院を選ぶ際に一番大事なことは、自分に一番合った治療法を選択するということです。例えば、体質改善を計りたいので、中医針灸を選択するのもいいでしょうし、筋肉痛などの運動器疾患や整形外科的疾患であれば、現代医学的な治療を行っている治療院で十分で、わざわざ数の少ない中医針灸院を探すことはないでしょう。又、鍼の刺激が嫌いな方は「経絡治療」を行っている治療院を探すのも1つの方法です。
このように自分にあった治療院を選べばよいのです。
また、現代医学の場合は診断をする際に様々な近代的検査を実施してデータや数字により診断をおこないますが、東洋医学の診断はデーターや数字というものは使わず、患者さんの、脈・顔色・舌・性格・日常生活の状況・食べ物の好み・主症状・随伴症状・家庭環境・・・・・などから総合して診断を行いますから、現代医学に比較して東洋医学の施術者の場合は、経験を含め個々の能力の差が大きいといえます。
冒頭でも述べましたが、今、東洋医学はかなり注目をされつつあり、様々なメディアで取り上げられております。情報量が多いだけに、いい加減な情報もあります。ですから皆さんはその多い情報のなかから、「自分にあった信頼のおける治療院」を探さなければならないのです。そのためには、皆さん自身が針灸についての知識を深めるしかありません。そして、自分はどの治療法が適しているのかを判断して、さらにその治療法を行っている治療院の中から能力のある先生を探し出してください。
中医針灸を選択される場合は、最低でもここに記載されている事がスラスラと分かりやすく説明でき、且つ、皆さんの病態を中医学的に皆さんが納得のいくように説明できる先生をお探しください。
ご自分にあった鍼灸院を見つける近道は、皆さん自身が針灸師を見極める目を養うことしかないのです。
当ホームページが皆様の一助になれれば幸いと考えております。 


尋常性(じんじょうせい)白... 投稿者:ロース 投稿日:2008/05/06(Tue) 15:14 No.340  
buta.gif尋常性(じんじょうせい)白斑(はくはん)病について

白斑病とは突然皮膚の色が抜け、白い斑点ができるものです。
白ナマズなどとも呼ばれたりします。
白斑病は後天的なもの(遺伝的ではない)で、発症は子供から高齢者までの幅広い年齢層に発症します。
美容的な皮膚の問題以外身体への影響はない病気ですが、三大難治皮膚病とも言われなかなか治りにくい皮膚病です。

皮膚疾患は症状としては表面に出ていますが、西洋医学的にみても、中医学的にみても免疫や臓腑との関係が深いものがたくさんあります。
中国では西洋学的な治療だけでなく、中薬(漢方薬)と針を中心として治療する病院もあり、皮膚疾患でも身体全体を治療して病気を治療しています。

<西洋医学的な白斑病の考え方>

白斑病は始めのうちは、親指の先ほどの小さな白い斑点(白斑)が2〜3個できます。
そして次第に数が増え、範囲が広がっていきます。
白斑病はA型(汎発型または進行性)白斑とB型(神経分節型)白斑の2つに分類します。
それぞれ経過と予後が異なりますので分けてお話していきます。

○A型(汎発型)白斑病

白斑病は、まず2〜3個の指先ほどの小さな白斑から始まります。
徐々に数が増え、放っておくと全身に広がっていきます。
顔面、体幹部、手足などどこにでもできますが、特にシャツの襟で擦れる首やベルトや下着で擦れる場所に左右対称に発症します。
身体の両側、全身にでる。
発症する年齢は、子供から老人までの全ての年齢層にでます。

原因――汎発型の場合、自己免疫現象であると考えられています。
本来は免疫機能とは外部から身体に不利益な異物が入ってきたときに、攻撃して異物の力を弱めて排除することですが、このA型白斑の場合は、その免疫機能が自分自身の色素細胞(メラノサイト)を異物と誤って認識して攻撃し、色素細胞が破壊されてしまうために色が抜けてしまったということです。
この自己免疫現象がおこる理由はまだハッキリとはしていませんが、ウィルスによるものや、ストレス、環境の変化などが原因であると推測されます。
白斑が進行して広がる原因としては、お風呂で身体を過度に洗いすぎたり、また石鹸が残っていたり、お茶やコーヒー、お酒などを飲みすぎたり、衣服のすすぎ残しの洗剤や化学物質などが悪い影響を与えると考えられています。
また、中には甲状腺の機能亢進によるものやリウマチなどの膠原病などが原因になっているものもありますので、皮膚以外に症状がある時は検査が必要です。

治療――自己免疫現象の原因がはっきりとしないため、治療法も原因に対する治療ではなく、抜けてしまった皮膚の色素を復活させる対症療法になります。
進行性白斑は初期、早期での治療が重要です。
何年もたった白斑病でメラノサイトが完全に壊れてしまってからは、治療効果は期待できません。

@ステロイド療法…初期にはステロイド外用薬に反応して色素再生がおこります。
また、白斑が増加拡大する時にステロイド薬を服用すると進行を停止、色素再生させる効果があります。

A紫外線照射:PUVA(プーバ)療法…PUVAとは光感作物質であるソラレン(P:psoralen)を外用または内服して、その後で長波長紫外線(UVA:ultraviolet A)を照射する治療法です。
毛嚢(もうのう)に残っているメラノサイトを刺激して色素産生を促す方法なので、毛嚢のない部分での治療効果は低い。
過剰照射による副作用の注意や、適切な目の保護などが必要なため専門医での治療が必要です。

これらの治療法は併用しても行われます。
それぞれ3〜4ヶ月で効果がなければ中止します。

Bレーザー療法…レーザーにはエネルギーの種類や密度によって、特定の細胞を狙って細胞を破壊したり、逆に活性化したりする作用があります。
やはりメラノサイトに働きかけ細胞を活性化させます。
ステロイドやPUVAよりも身体にかかる負担は少なくなりますが、レーザーの種類によっては保険適応外になるため、専門医との相談、治療が必要となります。

いずれの治療にしても、白斑の場所を目立たないようにする対症療法ですが、根気よく治療する必要があります。

○B型(神経分節型)白斑病

片側の神経の走行に沿って白斑が現れます。
若年に発症しやすい特徴があります。
数ヶ月から数年で神経の分節いっぱいに広がって、その後は同じ状態が続きます。
この神経分節型の白斑の発症の発症はとても少ないです。

原因――詳しいことはまだ不明ですが、末梢の神経とメラノサイトがつながっているので、神経からの伝達物質の低下や異常が考えられています。

治療――神経分節型白斑は、ステロイド療法や紫外線照射療法の効果があまりなく、治りにくいのが特徴です。
しかし、発症後数年で進行が止まるのと、神経の支配している範囲に限局されているために皮膚移植が行えます。

@表皮移植手術…白斑の進行が止まった後、メラノサイトがある正常な皮膚を白斑の皮膚に移植します。
数週間から数ヶ月で正常な皮膚の色に戻っていきます。

西洋医学ではこのような分類、治療になります。
治りにくい皮膚病ではありますが、美容的、心理的な問題がある以外は身体の方には実害はありません。
これらの治療で残ってしまったものや、治療の時期を逃してしまったものなどは化粧品で色をつけることになります。

<中医学的な白斑病の考え方>

白斑病は中医の中では「白癜(しろなまず)」「白癜風(はくでんぷう)」「白駁(はくばく)」などと呼ばれています。

※中医学のお話しをする前に、ホームページのトップページのやや下にある「わかりやすい東洋医学理論」の中の中医学の陰陽、生理観、気血水(津液)、内臓(五臓六腑)、経絡を読んでいただきたいとおもいます。
西洋医学では自己免疫が原因と考えられていますが、中医学でも外的な影響もありますが、身体全体の病的状態が皮膚にも影響して皮膚病が起こると考えます。
身体が疲れたり、夜更かししたりすると肌が荒れたり、身体にあわない物を食べると湿疹が出たりするのは誰でも一度は経験があるとおもいます。
中医学の皮膚病に対する考え方は一見難しそうにも見えますが、実はとても自然で一般的な理論です。
中医学での治療方法としては、針治療と生活での注意点を紹介します。

○皮膚病を起こす原因(白斑と関係の深いもの)

皮膚は身体の中で最も大きく、また複雑な器官であります。
身体を外界の風、寒、湿、熱等の外邪から防御したり、汗を排泄して体温調節をしたりします。
中医学では皮膚も臓腑と経絡によりつながっていると考えていますので、病気になる原因として、外界の邪気の影響と身体の臓腑の気血のバランスがくずれてしまっても皮膚病の原因になると考えます。

「わかりやすい東洋医学理論」の中にも説明がありましたが、病気を起こす原因として外因(六淫)、内因(七情)、それ以外の不内外因があります。

外因とは 体外より人体を襲う病邪(邪気)のことで、六淫(ろくいん)といって、風、寒、暑、湿、燥、火(熱)があります。
季節、気候が正常な状態であれば身体に悪い影響はないのですが、急や異常な気候の変化があったり、季節外れの気候だったりすると身体に悪い影響があり病気になりやすくなります。

内因とは 情志(感情)のことで、怒、喜、思、悲、憂、恐、驚の7種類の感情が、臓器の働きを悪くして気血水が正常に働けなくなり、病気になると考えます。
中医学では自然界の中で起こることは体内でも起こると考えます。
臓腑の働きが悪くなると身体の中でも六淫のような邪気が発生します(身体の中でも熱くなったり、寒くなったり、風が吹いたりするということです)。

不内外因としては過度の労働による疲れや、過度な不労や安静、飲食の不摂生、過度の性行為、寄生虫、毒などがあります。

これらが原因となり、そして体質(遺伝的要素)や気候、食事等々のバランスが取れなくなってしまったりすると臓腑のバランスをくずし病気になります。

皮膚病が起きる原因になる病因には、内因や外因による風邪、湿邪、熱邪、毒、虫などが主要な病因になり、そして血オ(血の流れが悪くなり滞った状態)、血虚風燥(血が足りなくなって風邪や燥邪に犯された状態)、肝腎不足(肝と腎の臓腑の気が不足している状態)、脾胃虚弱が病理の基礎になると考えられています。

○白斑に関係の深い邪気、臓腑の説明

風(ふう)について
@風は陽邪で、その性質は開泄で、陽位(上方)を侵し易い;開泄とは汗腺を開いて汗をかくこと。
A風は行き先が定まらず、よく変化をする。
B風は全ての病気の長:他の邪気と結合し易い、他の邪気の先導者である。
風邪は外邪で皮膚の隙間から入り込み皮膚病をおこす。

火(か)熱(ねつ)について
火熱は陽邪で、その性質は炎上する…上方に燃え上がるイメージです。
@高熱、悪熱(熱がる)、煩渇(とてものどが渇く)、汗をかく、脈が力強く振れるなどの症状がでます。
A火は気を消耗しやすく、津液を傷付けます
B火は風を生み、血を動かします
C火は腫瘍をつくる

湿について
@湿は重く、汚くにごる性質をもつ
A湿は粘滞の性質をもつ
B湿は下降して陰位を侵しやすい
C湿は陰邪で、気の流れを阻滞し、陽気を損傷する

肝の機能は 
@蔵血作用…血液の貯蔵。血液量の調節。出血予防。などの作用
A疏泄作用…気の流れをスムーズにする。脾胃(消化吸収、栄養運搬など)の働きを促進。情志のコントロール。胆汁の分泌、排泄。女性の排卵や月経、男性の射精をスムーズにする。
血は皮膚を栄養する時にとても重要です。

腎の機能
@蔵精作用…精を蔵す。成長、発育、生殖を主る。腎精は血に化生することもできる。
A水を主る…水液代謝を主る。
B納気作用…呼吸を調整する。吸気を主る。

では、これからどのような病因と病機(メカニズム)と治則を考えていきます。

<弁証論治(中医学診断と治療)>

白斑病は中医学では内因と外因が相互に作用した結果発病すると考えます。
気血の不足や調和が取れなくなり、皮膚の栄養ができない状態の時に風邪に侵されてしまうことが主な原因です。

○血熱風熱(ケツネツフウネツ)

原因と病機――風邪が皮膚の間に挟まり込み経絡を侵す。また、長期にわたると風邪が熱化して血に入り血熱になる。風熱、血熱の邪気により経絡の流れが滞り、また熱により血を煮つめてオ血状態になり、皮膚を栄養できなくなり白斑が発症する。

症状――白斑病の急性期に相当する。発病は急で、皮膚過敏があったりする。白斑は少し赤みを帯び、徐々に増えていく。正常な皮膚との色の境界が不明瞭で、顔面部など身体の上方から起こる。皮膚に軽い痒みが出ることがある。
その他に口渇、舌が赤くなる、舌苔が黄色くなる等々。

針治療――涼血活血、精熱袪風
     (血の熱を冷まし、血を経絡に正常に巡らせて風邪を取り去る)

○風湿(フウシツ)

原因と病機――風邪と湿邪が合わさって皮膚の間に挟まり込み経絡を侵す。または内湿が風邪を感受して起こる。風湿が皮膚の気血の流れを阻んでしまい、気血が皮膚を栄養できなくなり白斑を発病する。

症状――白斑病の急性期に相当する。正常な皮膚との色の境界が不明瞭で、顔面部或いは全身に起こる。
その他に頭痛、悪風、身体が重く感じる等々

針治療――袪風除湿、和血通絡
     (風邪を取り去り、湿邪を除き経絡を通し血の流れを正常にする)

○気滞オ血(キタイオケツ)

原因と病機――風邪が皮膚の間に挟まり込み経絡を侵すとそこの気血の流れは悪くなる、長期になると気滞(気の流れが滞る)になり、オ血(血の流れが悪くなる)になる。
または精神刺激があったり、イライラしたりして肝気の流れが悪くなり、気の流れが滞るとオ血になり、結果皮膚で気血不和や血が皮膚を養えなくなり、悪くなったところに風邪が侵入して白斑になる。

症状――大小不規則な白い斑点ができる。情緒の変化によって白斑が広がる。白斑は白色か乳白色。皮膚の色の境が不明瞭。わき腹が張る。怒りやすい。舌の色が暗くなる。等々。

針治療――行気活血、袪風
     (気血に流れをつけ滞りを解消し、風邪を消滅させる治療)

A肝腎陰虚(カンジンインキョ)

原因と病機――七情による内傷や過労、長期の病期などにより精血を損なった結果、肝陰や腎陰不足をおこす。
肝は血を蔵し、腎は精を蔵す。
精血は互いに転化するため、また源は同じであるため“肝腎同源(カンジンドウゲン)”と呼ばれる。
このことから、肝陰が不足すると腎陰不足を引き起こし、逆に腎陰が不足しても肝陰不足を起こす。
肝腎陰虚により気血不和が起こり、皮膚が栄養できなくなる。そこに風邪が侵入してきて白斑になる。

症状――固定期に相当する(長期)。白斑が固定してくる。正常な皮膚との色の境界がはっきりしている。白斑の中の毛も白色になる。
その他に顔色が悪い、めまい、耳鳴り、腰や膝がだるく力がない、寝汗等々

針治療――滋養肝腎、調和気血、袪風(ジヨウカンジン、チョウワキケツ、キョフウ)
(肝腎の陰液を養い、気血を調和させ、風邪を取り去る治療)

これらの証は いろいろな証が同時に発症することがあります。


○生活上の注意点
@日光に当たり過ぎないように注意する――白斑の皮膚は紫外線により容易に皮膚炎を起こしやすくなるので過度の日焼けに気をつける
Aストレスに気をつける――過度のストレスは白斑の進行を早めてしまいます。ストレスを避けるのは難しいこともありますが、ストレスを感じる時は休息をしっかりとるようにする。
B疲れすぎないように気をつける。
C刺激物との接触を避ける――石鹸、洗剤、シャンプーなどは刺激の強い化学物質を避ける。
D刺激のある嗜好品を控える――タバコ、お酒、辛いものなどは控える。

<まとめ>
白斑病は色素脱落以外の症状がない皮膚病です。
しかし、難治性で美容的な問題からのストレスは大きいと思われます。
早期の治療が肝心ですので、白斑が発症してしまった場合はほったらかしにせず、速やかな治療と生活の改善必要です。
針治療は皮膚を直接治療するというよりも、白斑を起こす身体の問題を診断し治療します。



=本来の東洋医学の治療の姿に関して一言=

当院では局所治療に限定せず、あくまでも身体全体の治療・お手当てを目的としております。
例えば、ギックリ腰や寝違いといった急激な痛みに対して、中医鍼灸の効果は高いですが、これも局所の治療にとどまらず全体的なお手当てを行なっているからなのです。
急性の疾患にせよ慢性の疾患にせよ、身体の中で生じている検査などには出てこない生命活力エネルギーのバランスの失調をさぐり見つけ出すことで、お手当てをしております。
ゆえに、慢性の症状を1〜2回の治療で治すというのは難しいのです。
西洋医学で治しにくい病・症状は、中医学(東洋医学)でも治しにくいのは同じです。
ただ、早期の治療により中医学の方が治し易い疾患もございます。
例えば、顔面麻痺・突発性難聴・頭痛・過敏性大腸炎・不眠・などがあります。
大切なのは、あくまでも違う角度・視点・診立てで、病・症状を治してゆくというところに中医学(東洋医学)の意味合いがございます。

当院の具体的なお手当てとしては、まず、普段の生活状況を伺う詳細な問診や、舌の色や形などを見る舌診などを行い、中医学(東洋医学)の考えによる病状の起因診断を行います。これは、体内バランスの失調をさぐり見つけ出すために必要な診察です。この診察を踏まえたうえで、その失調をツボ刺激で調整し、元の良い(元気な)状態へ戻すことが本来の治療のあり方です。
又、ツボにはそれぞれに作用があり、更にツボを組み合わせることで、その効果をより発揮させる事が出来ます。

しかしながら、どこの鍼灸院でもこの様な考えで治療をおこなっているわけではありません。一般的には局所的な治療を行なっている所が多いかと思います。

さて、もう一点お伝えしたいことが御座います。
当院では過去に東洋医学の受診の機会を失った方々を存じ上げています。
それは東洋医学に関して詳しい知識と治療理論を存じ上げない先生方にアドバイスを
受けたからであります。
この様な方々に、「針灸治療を受けていれば・・・」と思うことがありました。
特に下記の疾患は早めに受診をされると良いです。
顔面麻痺・突発性難聴・帯状疱疹・肩関節周囲炎(五十肩)
急性腰痛(ぎっくり腰)・寝違い・発熱症状・逆子
その他、月経不順・月経痛・更年期障害・不妊・欠乳
アレルギー性鼻炎・アトピー性皮膚炎、など
これらの疾患はほんの一例です。
疾患によっては、薬だけの服用治療よりも、針灸治療を併用することにより
一層症状が早く改善されて行きます。
針灸治療はやはり経験のある専門家にご相談された方が良いと思います。

当院は決して医療評論家では御座いませんが、世の中で東洋医学にまつわる実際に起きている事を一人でも多くの方々に知って頂きたいと願っております。

少しでも多くの方に本当の中医鍼灸をご理解して頂き、お体のために役立てていただければ幸に思います。

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- KENT & MakiMaki -
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