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「胃下垂」は字のごとく、胃が下垂状態になっている症状です。
「胃下垂」は、食後にひどくなり、仰向けになると軽くなります。
随伴症状としては、
悪心・ゲップ・胃痛
などの症状がある、胃の位置異常の病気です。
胃痛に関しては、周期や規則性が無く、痛みの性質や程度は様々です。
原因は先天的な無力体質や後天的に腹壁が緩んだり腹圧が低下することと関係があるようです。
男女比では、男性より女性に多く30〜50才位
に多く見られます。また神経の繊細な方もなりやすい傾向があるようです
。 一般的に、胃下垂の症状は「痩せ型」の方に多く見られます。

中国医学では、一般的にこの様な症状を
脾胃虚弱、中気下陥と判断しています。要するに、胃の働きが弱いので、栄養素の消化吸収がしずらくなり、そのため「活力エネルギーの生産量
」 が少なくなってしまっているということなのです。しかし、エネルギーはまったく生産されないというわけではありません。ですが、生活していくのに必要最小限にとどまっているので、慢性的なエネルギー不足状態が続き、内臓をささえる力や持ち上げる力が不足して、胃下垂状態を起こしてしまうのです。
●中気下陥
中・・・「真中」と言う意味で、胃_部を指します。
気・・・「エネルギー」を意味します。
下陥・・「気不足によりエネルギーが下がっている 持ち上げるエネルギーが働いていない」
ということを意味しています。
中気下陥と言う4文字で、胃下垂の原因と症状を表しています。
〈西洋医学的な治療方法〉
西洋医学ではどのように治療を行うかと言いますと、薬を投与して胃の不快感現象を改善していきます、或いは胃下垂のために食欲が出ないので、食欲促進剤を投与されます。胃液の分泌も少ないので、胃液分泌促進剤が出されたりします。ですが、これはあくまでも対症療法で胃下垂自体を改善しているわけでは無いのです。
また、特に症状のひどい方は、手術により胃を吊り上げて行くという方法もあります。
〈中国医学的な治療方法〉
当院では過去にこの症状を訴える数名の来院治療者がいました。ただ残念なことに、胃下垂に鍼灸治療が適していることをご存じない方が多いようです。
さて、中国医学ではどの様に治療を行なうかと言いますと、基本的な治療の考え方は、前記に述べているように、胃弱ということなので、まずは「胃の働きを活発に」、かつ「正常な働き」になるように手当てをしていきます。そうすることで食欲が増し、エネルギーの生産量
が上がります。そして、「エネルギーを上の方向へ運ぶツボ」に刺激を与え、またそれを「キープさせる力」も蓄えさせていきます。
治療も胃の症状だからといって、胃の周りに鍼治療を施すのではなく、「胃下垂を起こす原因」に対して体全体の関係のあるツボに刺激を与えます。尚、胃の運動を促進させ、緊張感を高めて行きます。腹壁に張りを持たせ、腹圧があがる様な治療を3ヶ月〜半年、1年と続けて行きます。それにより段々と胃弱が改善され、胃下垂の症状も緩和して来ます。胃下垂の状態が緩和することで、永年の胃の不快症状も改善されますよ。
改善に対しては個人差があります。年齢的な物、罹患した年数、あとは鍼治療を受けるペースなど。そして、最大なのは胃下垂の度数にもよります。軽度の1〜2度の方は改善が見られやすいです。
尚、完全に胃下垂状態が改善されなくも、胃の不快な症状は改善されます。ですので、そのために起きていたストレスなどが緩和し、気持ち的に楽になるかと思います。人間の精神衛生は良いコンディションを維持して行くには欠かせないものです。以上のことを踏まえて鍼治療を受けてみるのも良いかと思います。
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