坐骨神経痛・椎間板ヘルニア・脊椎間狭窄症
この3つの疾患は似ていて非なるものです。原因は皆別々ですが、体に起こる症状は似ています。臀部から大腿・下肢に向けて神経が有るラインに沿って痛みが出る、神経痛の症状です。痛くしびれるような感じの症状がおこります。
脊椎狭窄症は、長く歩行することが出来ないのが特徴です。5分位
歩くと立ち止まりたくなり、腰を押さえたくなります。
椎間板ヘルニアは、腰痛と挫骨神経痛が伴います。具合の悪い時は腰部に激痛が起こります。
坐骨神経痛は、臀部から大腿・下肢に沿ってある神経が、何らかの原因で炎症や圧迫を起こして、痛みを誘発している状態です。
これらの症状の原因は、腰部周りの筋肉が張って、神経を圧迫しているケースが一般
的です。ですが、腰・臀部周りの筋肉が張ってしまう原因は様々で、冷えから来る方もいれば、慢性的な筋肉疲労からくる方もいます。例えば、長時間の立ち仕事をされている方などは、腰の筋肉がいつもつっぱっている状態で、緩むことが出来ませんので、坐骨神経を圧迫し、神経痛を起こしてしまう事があります。
坐骨神経痛の場合、一般的な腰痛は伴いません。若干腰周りが張っている感じはありますが、臀部に鈍痛を起こすケースが一番多いようです。そして、大腿の外側や裏、下肢の外側や第一趾の近くに、痛痺れるような症状が出る方もいます。また、鼠径部に鈍痛が出る方もいます。痛みの出方は人によって様々で、腰背部と臀部の筋肉の張り具合や、硬張感のある部位
によって、痛む場所が違ってきます。
< 治療例 >
三鷹市在中の男性、Y.Tさんの体験例です。
Y.Tさんは、03年5月初旬に、当院へ受診されました。
症状は、半年位前から、右側腰部の張りと右側臀部に鈍痛を感じていたそうです。整形外科を受診しましたが、骨に異常はなく、坐骨神経痛でしょうと言われました。冷湿布薬を投与され、1ヶ月ちょっと服用したり冷湿布を張ったりしていましたが、症状が変わらず、不安になったため当院を受診されたそうです。
当院で細かく問診いたしましたところ、普段の生活の中で、接待などでアルコールを多量
に飲まれる事があり、また体が冷えやすく下痢を起こしやすい体質であることが分かりました。また、腰は前屈しずらく、痛みが臀部に出やすいという事でした。腰を前屈しずらい場合は腰背部の筋肉が張っているケースが多く、Y.Tさんの場合は、冷えやすいということもポイントになりました。治療には、腰臀部をほぐす手当てと、体を温める治療が必要でした。ただ単に、痛みをおさえるだけの鎮痛剤や、体を冷やす冷湿布が効かなかったのはそのためだったと考えられます。
中国医学的な診察では、舌の色が淡く、紫色 、舌の上に津液が多くありました。これは体内の水分が冷えによって気化(蒸発)されない状態を意味します。また、体内に余計な水分がある為、下痢によって水分を出そうとしているのです。体が冷えているために、体温を逃がさない様にしようと、体がいつも引き締まった状態となり、Y.Tさんの筋肉は硬張しやすくなり、結果
的に坐骨神経を圧迫して痛みが続いてしまったのです。
治療は、腰臀部の筋肉をほぐすツボと、体を温めて下痢の症状を改善するツボと、鎮痛効果
を出させるツボを処方し、治療を行ないました。最初の内は、週二回位
のペースで来て頂き、6回目の治療後位から体が温まる様になり、下痢も緩和しました。それに伴い腰臀部の筋肉の張りもほぐれ、前屈姿勢も取り易くなり、臀部の鈍痛も緩和されてきました。その後も週一回のペースで4〜5回受けて頂き、下痢の症状も大分おさまり、臀部の鈍痛も無くなり、体調も気分も良くなられました。現在は予防養生の為に、だいたい10日から2週間置きに来院され、体のお手当てを受けられています。
< 痛みが強い場合(腰痛、椎間板ヘルニア、坐骨神経痛)>
睡眠の姿勢は、横向きで寝る場合、患側を上にして、エビのようにちょっと腰をまるめると、少々痛みが緩和します。そして、脚に枕を挟んで寝ますと、楽にお休みになれます。
仰向けで寝る場合は、膝裏に枕を入れてあげますと、腰の負担が軽減します。首のほうは、ほど良く高さをキープして下さい。
背中と腰部に問題を抱えている人は、定期的に体操する事が大事です。
ただし、痛みのある場合は行なわない様に気をつけてくださいね。
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<注意しておかないといけない運動
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背中、腰部の具合の悪い人は、急激な停止や開始、あるいは盛んにからだをひねる動作を取り入れた運動は避けて下さい。
堅い表面の上で行なう衝撃が強いスポーツ、ジョギング、テニス、ラケットボール、バスケットなどは背骨をさらに傷めることがあります。
ゴルフも、腰に負担を掛けますので、あまりおすすめ出来るスポーツではありません。
良いのは背中を支える筋肉を強化する腹筋、背筋運動です。
太っている方は、体重を落とすことにより、背中への負担が軽減して行きます。
以上のことを参考に、坐骨神経痛持ちの方は予防養生にも専念して下さい。
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今回の体験例でもありましたように、薬を服用してもなかなか症状が改善されない場合は、体質的な物や、体の自然治癒力や活動エネルギーが不足している場合がまれにあります。同じ病名でも、その人の症状によっては、薬だけを服用しても治りずらい場合があるのです。その様な時には、西洋医学と併せて、今回のように東洋医学的な治療を受けてみる事も選択肢の一つとして加えてみてはいかがでしょうか。結果
的に、長く患わずにすむ場合がございます。 長く患うと、その分精神的なダメージを受け、体のエネルギー消耗をしてしまいます。それがまた病を長引かせということもあるのです。
このお話しは、どの様な疾患も対象になりますので、頭の片隅に留めて置いて頂けたら、と思います。
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